最新記事 2022年12月02日

テーマ: その他

ちょっと変わった(?)素因数分解の利用

みなさんこんにちは。受験Dr.の桑田陽一です。

12月の講師ブログをお届けします。

 

5年生以上なら、「素因数分解」とその利用について学んだことがあるでしょう。

特に予習シリーズを使っている5年生は、ちょうど先週から今週あたりでも学習しているところですね!

 

今回は、素因数分解そのものの手順、素因数分解と約数の個数の関係など、塾のテキストで直接学んでいそうなことには触れず、おそらく5年生にとっては見慣れない問題を考えてみましょう。

 

5年生はもちろん、受験を間近に控えた6年生にも参考になるところがあると思います。

 

問題1

 

連続する2つの整数の積を計算したところ、値が4160になりました。

2つの整数を求めなさい。

 

解くだけであれば、いくつか方法があります。

例えば、60×60=3600、70×70=4900であることから、60と70の間の2つの整数をかけ合わせたのだということが分かります。

このように、「大まかな見当をつけてから、あとは探し出す!」というのも、受験算数では有効な考え方。

この問題の場合は、慣れていれば一番速く答えが得られる方法かもしれません。

 

ただ、今回は「素因数分解」を利用するという方向で、少し一緒に考えてみましょう。

 

まずは、積の値である4160を素因数分解してみてください。

そこそこ大きい数なので大変ですが、間違えないよう慎重に。

 

 

無事に、4160=2×2×2×2×2×2×5×13という結果が出てきたでしょうか?

 

このように、素因数分解してみると大きな数がずいぶん小さな素数たちの積として表現されました。

 

ここで、2×2×2×2×2×2×5×13という8個の素数を、例えば適当に2×2×13と2×2×2×2×5に分けてみると…。

これでは、52と80で連続する整数にはなっていません。

 

何とかしてうまい分け方を見つけ、連続する整数の積を作れれば問題は解決です。

分け方はずいぶんたくさんあるので、まだまだ見通しが立たない気がしますが…。

 

実は、2つの連続する整数は、必ず「1個が奇数で、もう1個が偶数」になっています。

隣り合う整数同士なのに、「両方とも奇数」や「両方とも偶数」ではおかしいですよね。

 

そこで、2×2×2×2×2×2×5×13を2つに分けるとき、6個ある「2」はすべて2つの整数のうちの片方でまとめて使うことが分かります。

 

上記のように、2×2×13と2×2×2×2×5と、2を両方の整数に分けて使うと、どちらも偶数になってしまいますからね。

 

というわけで、6個の「2」を一まとめに2×2×2×2×2×2としてみると、残りの数は5×13。

今回は、このまま2つに分けてしまえば、2×2×2×2×2×2=64、5×13=65で、うまく連続する2つの整数が見つかりました。

答えは、64と65です。

 

このように、4160を素因数分解し、積の形に分解することで新たな視点が得られました!

 

問題2

 

連続する3つの整数の積を計算したところ、値が531360になりました。

3つの整数を求めなさい。

 

だいぶ大きな数になりましたが、やはり「素因数分解」して考えることにしましょう。

 

 

531360=2×2×2×2×2×3×3×3×3×5×41となったでしょうか。

 

さてさて、問題1と同じように、2はすべてまとめて使う!と思いきや…。

 

問題1とは違って、連続する3つの整数の積を考えています。

連続する3つの整数には、奇数×偶数×奇数、偶数×奇数×偶数と2つのパターンが考えられますね。

このうち、2つ目のパターンでは、3つの数のうち2つの偶数が含まれるので、残念ながら、ここでは2をすべてまとめて使うとは限りません。

 

では、どこに目をつけたら良いのでしょうか?

 

「3つ」の連続する整数ということで、今度は「3」がポイントになります。

 

よくよく考えてみると、3つの連続する整数には、3の倍数が必ず1つ「だけ」含まれます!

そこで今度は、2×2×2×2×2×3×3×3×3×5×41のうち、4個の「3」をどれか1つの整数の中でまとめて使うことになるのです。

これらを分けて使ってしまうと、3の倍数が2個以上できてしまいます。

 

3×3×3×3=81。残った素因数は2×2×2×2×2×5×41です。

すでに、81ができているので、残った素因数を使って81に隣り合う整数を作れるか考えてみましょう。

大きな素数である41に注目すると、2×41で82を作れますね。

更に残った素因数の積は、2×2×2×2×5=80。

よって、3つの連続する整数は80、81、82であることが分かりました!

そう言えば、来年は2023年。

受験生にとっては、その年の年号の素因数分解を覚えておくと、試験で役に立つことがあるかもしれません。

 

2023=7×17×17。

 

少し大きめの素数である17の平方数が含まれていて、何となくおしゃれな数ですね!?

これまでに2023の素因数分解をしたことがなかった受験生は、この機会に頭に入れておきましょう。

 

今回はここまで。