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投稿日:2009年08月07日

テーマ: ニュース / 受験情報 / 国語 / 国語通信

国語通信(8月号)

講習も半ばを過ぎました。ここにきて「国語のなんたるか?」が多少なりともわかってきたと思われる生徒が散見できるようになりました。とてもいい兆候です。一方、いつまでたっても同じミスを繰り返す生徒も(具体的に4人!)います。全員に対し平等に、つまり同じ授業を展開していますので、その中で遅れをとってしまうのは何かしら原因があるはずです。そのことについてそろそろ真剣に考えてください。
 さて、講習期間中、最も重点的に取り組んでいることは「文章を丁寧に読む」ということです。これは毎回授業前に生徒諸君に確認していることなので、きっと耳にタコができていることと思いますが、国語のテストの目的が「文章の内容がしっかり頭に入っているかどうかを試すためのもの」という当たり前の理屈で考えれば、いろいろなテクニックを駆使するよりも、原点に回帰し、「一文一文の内容とつながりを丁寧に読み進めたうえで理解し、頭に蓄積していく、そして問われたことに素直に答える」という小学校低学年で教わるような基礎作業を地道に行うことが結果的に国語の成績の飛躍的に伸ばすことにつながります。
 最近書店に行って目立つのが平積みされた「国語のノウハウ本」です。以前では考えられないぐらいの勢いで増えています。そのくらい国語を苦手にしている生徒が増えているというあらわれなのでしょう。国語ができないのは能力の差ではありません。上記のことがしっかりできない性格(文を丁寧に読まず、飛ばし読みを平気にする大雑把な性格、一文一文を脳に蓄積できない根気と集中力のない性格、聞かれた通りに答えず、自分の思いこみで判断する短慮な性格など)に原因があるのです。
 これらの性格はまさに今の世相を反映した現代っ子の性格と一致します。ですから国語のできない生徒が増えているのも頷ける話です。しかし、手を拱いている場合ではありません。性格改善は一朝一夕にはいきませんが、それが叶わなければ合格自体叶いません。自らの意志で変えていこうという強い気持ちを持ってください。名門校と言われる学校は時代に関係なく心身ともに優れた生徒の受け入れを希望しますので、そこへの入学を希望するのであればそれに見合った学力と素養(性格)を身につけなければならないのは当然です。国語力アップは結果的にそれに通じることになることを覚えておいてください。