最新記事 2020年05月28日

テーマ: 算数

「キセル算」のココロ 導入編

 
みなさんこんにちは。受験ドクターの桑田です。
5月の講師ブログをお届けします。

 

5年生以上のみなさんなら「キセル算」について学習したことがあるかもしれません。

 
「キセル算」という名前には聞き覚えがなくても、下のような問題だよと言われれば「あ、見たことがある!」という人も多いのではないでしょうか。

 

0528_kuwata_1

 

「ああ、これは、知ってるよ!とりあえず…」

 

0528_kuwata_2

 

「こんな風に途中の数字を全部消してしまう!あとは、分母の最初と最後の数字を見ると2と7が残っているので、1:2-1:7と引き算にして計算すればいいんだよねー」

 

なんて、計算のやり方だけを覚えている人が結構いるようです。

 

たしかに結論はこれで合っているですが、そもそもなぜ引き算にするのでしょうか?なぜ、途中の数字を消してしまってよいのでしょうか?

 

このあたりの計算のしくみがきちんと分からないままでは、少しひねられただけで間違えてしまいます。
 

「私はしっかり分かってる!」という人は大丈夫。でも、「やり方は覚えているけど、これで正しく計算できる理由までは…」という人は、この機会にきちんと理解しておきましょう。

 

途中を消して筆算にできる理由とは?

 

そもそも、この式に現れる1:23などの部分は、
 

0528_kuwata_5

 

のように、変形できます。確かに、計算してみると上の2つの式の値は、1:61:12で、確かに両辺が等しいですね。
そこで、もとの式全体は、

 

0528_kuwata_3

 
と変形できることになります。確認してみてくださいね。

 

さて、こうなると1:3から1:6
までの分数は、-と+をともなって2回ずつ現れていますから…
 

0528_kuwata_4

 
こんどはこのように堂々と(?)消すことができ、たしかに1:2-1:7=5:14と計算できることが分かりました。

 
以上で見てきたように、「キセル算」の計算をするならば、1:23=1:2-1:3のように分数の差に変形できることは少なくとも理解しておかなければなりません。

 

ところで、両辺を計算してみれば確かに1:23=1:2-1:3になっていることは分かりますが、なぜこのように変形できてしまうのか、ちょっと不思議に思う人もいるでしょう。そんな人には算数のセンスがあるかもしれません。

 

実は、図形的に考えてみるとこの変形の意味や仕組みがとらえやすくなります。

 

そして、やり方だけを覚えている多くの人が間違えてしまう、
 

0528_kuwata_4

 

のように少し形を変えられた問題も、本当に仕組みが分かっていれば大丈夫。

 

次回は、そんなお話をする予定です。

 
今回はここまで。