メニュー

投稿日:2009年10月08日

テーマ: ニュース / 日記 / 理科

台風の役割

去年は台風の日本上陸がありませんでした。

よって、およそ2年ぶりに上陸した今回の台風18号。

相当勢力が大きいそうで、各地で様々な被害と影響を及ぼしています。

東京は8日昼過ぎの時点で既に雨は止み、強い風が吹いているだけとなりましたが、これから暴風域に入っていく地域では、農作物への影響などが心配されています。

 

ところで、台風の正体って、何なんでしょう?

答えは、積乱雲の集合体です。

積乱雲…急激な上昇気流によって垂直に発達し、激しい雨と風を引き起こす雲でしたね。

この積乱雲が、いわゆる台風の”目”を中心に、ぎっしり詰まっているのが台風と考えて下さい。

…想像するだに恐ろしいです。

そりゃあ、被害も出るってモンです。

しかし、台風がもたらすのは被害だけではありません。

夏の間中、太平洋高気圧に覆われて水不足に陥りがちな日本にとっては、水源確保の意味で台風が非常に重要な役割を果たしていると言えます。

事実、貯水率0%のダムが、台風1個で100%にV字回復した事もあったとか。

とはいえ、大量の水が一気に河川に流れ込めば、鉄砲水の原因となります。

これを食い止めてくれるのが、人工のダムもそうですが、天然のダムである森林だったりするわけです。

一旦、ダムに貯められ、少しずつ海へと流れて行った水が、海上で蒸発してまた新たな雲となり、地上に水を降らせに来る。

 

人間が使えるきれいな淡水は、地球上の水全体のおよそ0.01%だそうです。

考えてみれば、雨として降ってから、海に還る途中の部分しか使えないのですから、当然といえば当然なのですが、日本は水が豊かなせいで、私たちはありがたいことにそれを特に考えずに生活出来ています。

この豊富な水資源も、一部は台風が持ってきてくれるもの。

台風を機に、水の循環に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。