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投稿日:2011年09月16日

テーマ: 理科 / 社会

「行きたい中学」か「行ける中学」か?

これから9月から12月にかけて中学受験の全国模試が毎週のように行われます。

模試の結果はコンピュータでただちに集計・分析され、偏差値と合格可能性が返って来ます。

そして、いよいよ本格的に志望校を決めて行く時期となります。

 

さて、ここで志望校選びにあたって注意したい点があります。

それは、志望校は偏差値だけで決めるべきではないということです。

 

元来、志望校とは本人が「行きたい中学」のことです。

他方、偏差値はその時点での「行ける中学」の情報を示しています。

志望校選びで悩ましいのは、この「行きたい中学」か「行ける中学」かという問題です。

 

筆者は、まだ9月の段階では、「行きたい中学」を志望校として良いと思っています。

まず、理由のひとつは偏差値という統計情報の限界からです。

偏差値は確かに客観的な統計です。

しかし、それは模試を受けた時点での情報に過ぎません。

これから入試までの4か月あまりの子どもの「がんばり」や「伸びしろ」までは偏差値は教えてくれません。

 

それから、人間は気持ちの生きものだということも考える必要があります。

「行ける中学」を志望校にしたとき生徒の学習へのモチベーションはどうなるでしょうか?

また、「行きたい中学」を志望校にしたときモチベーションはどうなるでしょうか?

 

答えは明らかでしょう。

本人のやる気・モチベーションを低下させるような志望校選びはNGです。

人間は夢や希望があるからこそがんばれるのです!

 

筆者が担当している生徒の中に、現在の偏差値より相当高い中学を「志望校」にしている生徒がいます。

しかし、その高い高い目標のためにその子は今までの3倍努力すると家族に約束したそうです。

このように、生徒の学習モチベーションを跳ね上げるような「志望校」選びなら大いにけっこうです。

 

偏差値とは模試を受けた時点での情報に過ぎません。

生徒のこれからのがんばり次第で偏差値は大いに変動します。

大切なことは、偏差値に振り回されず、逆に、模試の結果を賢く活用することです。

今何が足らないか、そして、これから何をしなければならないか。

 

「行きたい中学」に合格するためなら、どんなに苦しいことでも乗り越えられます!

みなさんには大勢の応援団が付いていますよ。筆者もまたその一員です。

ともに汗をかいてがんばって行きましょう!