最新記事 2020年12月21日

テーマ: その他

【入試豆知識】合格可能性の数字の捉え方

皆さま、こんにちは!
暮れも押し迫り、いよいよ今年もあと数日となりました。
もうすぐ冬期講習も始まり、受験生にとっては最後の冬になりますね。
ここからゴールまで駆け抜けるつもりで、1日1日を頑張っていきましょう!

さて、いつもなら「面積比」の話の続きをするところなのですが、今日はちょっとだけ横道にそれます。
受験直前でもあるので、入試に関する話を少し書きたいと思います。
模試の結果が返ってきたとき、いちばん気になるのは志望校の合格判定でしょう。
そこに合格可能性○○%と表示されたりしますね。
その数字に一喜一憂するのはだれしもですが、ではその数字を冷静に捉えることはできているでしょうか?
ということで、今回は合格可能性の数字の捉え方がテーマです。

例えば、合格可能性50%と判定されたとします。
あなたはこの数字を高いと感じますか?
それとも低いと感じますか?
半分なんだから、高いも低いもないんじゃない?
そう感じられる方は冷静な方ですね。
半分も不合格になるなら、それは結構危ないな。
そう感じられる方も、また違った意味で冷静な方かもしれません。

同じ数字でも人によって捉え方が違うことは、心理学でも研究されている興味深いテーマです。
性格もあるでしょうし、自分の人生にとってどの程度の影響を持つ数字なのかによっても変わるでしょう。
私の経験では、合格可能性の数字については、必要以上に悲観的に捉えている方が多い気がします。
50%という数字を見ると、不安に感じられる方が多いのではないでしょうか?
もちろん、合格可能性80%から見れば、高い数字ではありません。
絶対に合格できると言えるような数字でもありません。
しかし、それが第一志望校ならば、50%は十分に勝負になる数字です。
適切な対策を打ちさえすれば、合格する可能性の方が高いです。
これは経験も踏まえた私の実感でもあります。

そもそも合格可能性が50%というのは、どういう意味なのでしょうか?
下の図をご覧ください。

算数20201221_01
偏差値帯ごとに合格者・不合格者を並べたイメージ図です。
具体的にどこの学校というわけではなく、一般的なイメージだと考えてください。
左側が合格者の数、右側が不合格者の数です。
上ほど偏差値が高く、下ほど偏差値が低いです。
多くの塾では、模試の受験者の受験校や合格校を追跡調査して集計しています。
そしてその統計データを分析して、合格可能性を計算します。
それを図式化したのが、このイメージ図だと考えてください。

ここで重要なことは、ほとんどの偏差値帯から合格者と不合格者のどちらも出るということです。
当日の体調やコンディションなどもありますので、高い偏差値でも残念ながら不合格になることはあります。
逆もしかりで、逆転合格ということももちろん起こりえます。
ただし、偏差値が高いほど合格者の割合が高くなりますし、低いほど不合格者の割合が高くなります。
そして、合格者の数と不合格者の数が、ちょうど半分ずつくらいになる偏差値帯が存在します。
ここが合格可能性50%ということです。
そして、全体的に見て合格者の数が一番多くなる(山のピーク)は、この50%ラインのちょっと上くらいです。
つまり合格可能性が50%の付近というのは、合格者数が一番多く出るゾーンなのです。

もちろん、逆に言えば不合格者の数が多くなるのもこのゾーンです。
ですので、絶対に安全とは言えません。
しかし、この辺りから一番多く合格者が出るなら、特にそれが第一志望なら、ここは当然勝負でしょう。
適切な過去問対策をして、体調を整え、ピークを入試日に持ってくるような準備ができれば受かります。

思い切った勝負をするためには、保険をかけておくことも重要です。
入試スケジュールを入念に検討して、どこで確実な合格校を確保するのかをしっかり考えましょう。
もし第一志望校が2月2日なら、2月1日は合格可能性が高い安全圏の受験校を選択するのもありです。
そういったことの計算がたつなら、第一志望校は合格可能性が40%や30%でも勝負する価値があります。
さらに言えば、塾講師の真価は、合格可能性が30%~50%の生徒を合格に導けるかにあります。
それができないのなら、仕事の意味がないといっても過言ではないと思います。

受験が終わったときに一番大切なことは、結果が出たときに「良い勝負をした」と感じられることです。
合否が大切なのはもちろんですが、まだまだ長い人生は続きます。
ですから、先につながる良い経験をすることの方が、長い目で見たときには重要です。
ぜひ悔いのない価値ある受験で終われるように、ギリギリまで頑張ってください。
私たち講師陣も最後まで一緒に伴走します。

それでは、また次回お会いしましょう!