最新記事 2017年05月25日

テーマ: 社会

中学受験でねらわれる「エネルギーと環境問題」

こんにちは。
社会科担当のDです。
みなさん、社会の学習は順調に進んでいますか?

はじめに

2016年度の日本の貿易収支が6年ぶりに黒字になったというニュースがありました。
貿易収支とは輸出額から輸入額を引いたものです。
日本は2011年度以来5年連続貿易赤字が続いていました。
これは、東日本大震災後、原子力発電に代わり火力発電が増え、
その燃料である石油・石炭・天然ガスの輸入が大幅に増えたからでした。

しかし、昨年は円高と原油などの資源価格が大きく下がりました。
そのため、円で計った輸入額が減って、2016年度の貿易収支が黒字になりました。

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貿易収支は黒字になりましたが、火力発電の増加は二酸化炭素の排出量の増加につながります。
そこで、今回は日本のエネルギーと世界の環境会議についてお話します。

日本の電気は何からつくられているか?

日本の年間電力量全体を100とすると、
天然ガス、石炭、石油から約88%の電気がつくられています。
これら化石燃料は火力発電の燃料で燃やすと二酸化炭素が発生してしまいます。

自然からつくった電気(再生可能エネルギー)はわずか3.2%です。
これに昔ながらの水力発電を加えても全体の約12%に過ぎません。
日本の再生可能エネルギーの割合は東日本大震災以前は1%程度でしたから、この数年で3倍近く増えたことになります。(ただし、まだ3.2%に過ぎませんが。)

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再生可能エネルギーが増えた理由のひとつは2012年度からはじまった「固定価格買取制度」です。
これは、自然からつくった電気(再生可能エネルギー)を政府が一定の価格で買い取ってくれる制度です。
再生可能エネルギーは二酸化炭素などを発生させない環境にやさしい電気なのですが、つくるのに費用が高くかかってしまうという欠点がありました。
固定価格買取制度はそれを補うための一種の補助金制度なのです。

再生可能エネルギーにはどんなものがあるか?

・太陽光発電
大震災以降、再生可能エネルギーの中で一番増えた発電です。
再生可能エネルギーの中で現在一番が大きな割合になっています。
太陽光発電の多い県は山梨県と長野県。

・バイオマス発電
生ゴミや動物のフンなどから発電します。
植物はもともと光合成のとき空気中の二酸化炭素を吸収していたので植物から派生した生ゴミを燃やしても空気中の二酸化炭素の量は増えません。
これをカーボンニュートラルといいます。

・風力発電
日本で風力発電の一番多い県は青森県。
風力発電は気候に左右されたり、騒音の問などの問題があります。

・地熱発電
火山の地熱を利用した発電。
地下深く掘らなければならないため建設費用がかかるのが問題。
地熱発電の一番多い県は大分県。

・水力発電
1960年ころまでは日本の発電の主役でした。
水力発電の一番多い県は富山県。
有名な黒部ダムなどがあります。

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国連の環境会議

地球温暖化のような地球規模の環境問題は、日本一カ国ではどうしようもできません。
そこで、国連が中心となって国際会議が開かれました。
国連の会議の名前と、いつどこで開かれたか、また、何について話し合われたか理解しましょう。

・国連人間環境会議 1972年
スウェーデンのストックホルムで開かれました。
テーマは「かけがえのない地球」。
この会議の後UNEP(国連環境計画)が設立されました。

・国連環境開発会議(地球サミット)1992年
ブラジルのリオデジャネイロで開かれました。
テーマは「持続可能な開発」。

・地球温暖化防止京都会議 1997年
日本の京都でひらかれました。
先進国のみに二酸化炭素の削減目標を決めた京都議定書が取りまとめられました。
後に、アメリカは反発して脱退しました。

・環境開発サミット 2002年
南アフリカ共和国のヨハネスバーグで開かれました。

・国連持続可能な開発会議 2012年
ブラジルのリオデジャネイロで開かれました。
1992の地球サミットから20年後という意味で「リオ+20」と呼ばれます。

注意すべき環境問題の用語

・国連気候変動枠組み条約
1992年の地球サミットで採択されました。

・国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)
国連気候変動枠組み条約に基づいて、1995年以降毎年開かれています。

・COP3第3回国連気候変動枠組条約締約国会議
地球温暖化防止京都会議(1997)とも言われます。
先進国に温室効果ガス(二酸化炭素)の削減を求めた京都議定書を採択。

・COP21第21回国連気候変動枠組条約締約国会議
パリ協定(2015年)。 
京都議定書以降の枠組みを決めました。
はじめて中国などの発展途上国にも二酸化炭素の削減を求めまたが、罰則規定がありません。

・ICPP 気候変動に関する政府間パネル
国連環境計画と世界気象機関が共同で1988年に設立しました。

まとめ

今回は日本のエネルギーの現状や国連の環境会議についてまとめました。
中学入試では最近エネルギーや環境問題に関する出題が増えています。
しっかりエネルギーと環境問題の基礎知識をおさえましょう。