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鷗友学園女子中学校の入試改革

みなさんこんにちは。
受験ドクター三軒茶屋校の久米です。

今回は鷗友学園女子中学校の入試の特徴についてお話しいたします。

鷗友学園は中高一貫の女子校で、
首都圏の他の学校に先駆けて
アドミッション・ポリシー(入試の基本方針)を発表し、
それに基づいた教育をすることで、
実績を上げ、人気校となってきました。

鷗友学園が発行している
入試対策資料集の過去問の解説は、
どこの出版社が出したものよりも
精緻で濃密であり、
採点基準が明確なものになっています。
受験をお考えの方は購入をお勧めします。

鷗友学園の入試は算国理社の4教科。
全教科均等で100点満点です。

鷗友学園の入試の特徴は大きく分けて2つあります。
① 全教科において記述問題が多く出題され、正解にならなくても部分点がもらえること。
② 理科や社会で差がつくこと。

それぞれについて説明いたします。

まず、①について、各教科ごとにお話しいたします。

鷗友学園女子中学校の算数

算数は、問題用紙と解答用紙が一体となっており、
式も計算も答えも同じスペースに書くことになっています。
そして、答えが間違っていても、
途中の式や考え方が正解なら、部分点がもらえます。
例えば平行四辺形の内部の面積を求める問題だと、
最終的な計算が間違っていても、
アの三角形とイの三角形の相似比を出せていれば
それだけで点数がもらえることがあります。
したがって、正解までの道筋が分からない問題でも、
分かったところまでの式や図を残し、
部分点を稼ぐことが重要です。
この基準は、学校が出している入試対策資料集に
詳しく示されています。

鷗友学園女子中学校の国語

国語は長い物語文とやや短い論説文の大問2つが出題され、
漢字の問題以外は全問が記述問題です。
この記述問題についても、採点基準が明確です。
入試対策資料集には
正解以外に許容される解答や、
言いかえの言葉が豊富に載っていて、
講師の我々が見ても大変勉強になります。

鷗友学園女子中学校の理科

理科については、基本的な知識を問う問題、
実験や観察の結果を考える問題、
それに基づいた計算問題が
バランスよく出題され、
どれかに偏ることの無い構成になっています。
極端な難問はあまり出題されませんが、
受験生の知識だけで解ける問題は多くないので、
問題文にあるヒントを上手に活用できないと、
合格点は望めない試験です。

鷗友学園女子中学校の社会

社会については、記述問題が
毎年30~40点くらい出題されます。
資料の読み取り、用語の説明、
出来事の原因や結果を書く問題、
地図に書き込む問題、自らの意見を書く問題など、
出題形式も多岐にわたります。
単なる用語の暗記だけでなく、
用語の説明ができること、
因果関係を把握しておくことが必要になります。

そして②についてですが、
年度によっては、合格者と受験者の平均点の差が
理科や社会の方が国語より大きいことがあります。
例えば2018年の第1回では、
合格者と受験者の点数の差が、
国語5.5点、社会5.9点、理科9.2点となっています。
理科や社会が単なる知識の暗記ではなく、
考えて答える問題が多い出題形式になっているので、
こういう差がつくことになります。

鷗友学園を受験する方は、
部分点を取れるように式や図を残すこと、
記述問題は必ず書くことを
今から心がけてください。

それではまた。受験ドクター、久米でした。


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