第6回 規則性に強くなる|中学受験専門受験塾ドクターが「算数」の偏差値をアップさせる奥義を伝授!

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第6回 規則性に強くなる

今後の目次

第6回 規則性に強くなる ← 今週はココ!
第7回 速さの文章題を得意単元にする
第8回 立体図形必勝法①(影)

今回は規則性について説明してまいります。 規則性は文字通り、隠れた規則を見つけ、それを利用して設問を解いていくタイプの出題です。この規則を見つける、というのが難易度を決めます。
つまり、見てすぐわかる規則や解いたことのある規則(等差数列、周期、階差数列など)がわかりやすい「数字を並べるタイプの問題」は、いくつかの可能性を調べていけば解けるようになっています。
一方で図形を用いた問題は規則性が見えにくく、そのまま考えると難しい問題になります。
これは、③問題に条件(ヒント)が少なく、どう進めていいかわからないので難しい、になります。
それでは、この「③問題に条件(ヒント)が少なく、どう進めていいかわからないので難しい」を解決するポイントを、お子様に身につけさせましょう!

ポイントが身につく問題実践講座

問題
1枚の紙の上に何個かの点があるとき、以下のルールにしたがって点と点をまっすぐな線で結びます。

ルール1)どの点も最低1個のほかの点と結ばれるようにする。
ルール2)線どうしは交わらないようにする。

このとき、線でかこまれた部分を「区域」とよび、その個数を数えます。
たとえば6個の点があるとき、(図1)や(図2)の場合は3個、(図3)の場合は4個の区域があることになります。
算数オリンピックトライアル問題の図
いま、1枚の紙の上に2006個の点があり、これらの点どうしをルールにしたがってまっすぐな線で結んで2006個の区域を作るとき、最少で何本の線を引いたらよいですか。
ただし、どの線も必ず区域を囲んでいるものとします。

(2006算数オリンピックファイナル問題)

【解くための考え方】
まずは、先ほどの問題を直接お子様に解かせてみてください。

正解はこちら

どうでしたか?正解にたどりつけたでしょうか?
正解できなかった場合、どこまで解き進めることができたのかが重要です。
問題の意味はわかるけれども、何をしてよいのかわかりにくかったのではないでしょうか?
あるいは具体的な規則性が見つからなかったのではないでしょうか。
今回は規則性を見つけていくために最初にすべき「共通した動き」を取れたかどうかがポイントです。

今後受験ドクターでは、「難問攻略イメージde暗記ポイント」カードを作成する予定です。
今回は、その中から「効率よく調べていくためのポイント」を2つご紹介します。

今回使うポイント

【ポイントNo.14】「図形の規則は数字を並べて考える」

図形に規則性がある場合、どのような規則で描かれているかはわかりますが、それがどのように増えていくのか、また点の個数と区域の関係はどうなっているのかは、図形を見ただけではわかりません。

しかし、数字が並んでいるとどのように増えていくのかを考えることができます。
中学受験に出る数列は、

★等差数列 1、4、7、10、13、16、…… (差が等しい数列)
★階差数列 1、4、8、13、19、26、…… (差が等差数列)
★等比数列 1、2、4、8、16、…… (隣り合う2数の比が一定)
★フィボナッチ数列 1、1、2、3、5、8、13、……
(2つ前の数と1つ前の数の和になる。2+3=5、3+5=8)


の4種類がほとんどです。
そして、図形を使った規則性では階差数列になることが多いと言えます。

つまり、図形の規則性において「問われていること」を小さい方から数字で並べることにより、その関係性を数列として考えることができるわけです。

この問題では点の数と区域の数、そして線の数を数字にして考えます。

【ポイントNo.15】「まずは小さい数字の例を考える」

いきなり2006個の点を考えようとしても大変なことになります。
そこで、関係をつかむために調べやすい小さい数から考えていくことが大切です。

①調べやすいものを調べ、結果(データ)を増やす
②手に入れたデータをもとに、規則性を推測
③さらに調べていき、推測した規則性が正しいか検証
④検証が正しければ規則性が確定、正しくなければ②に戻る

という流れで規則性を考えます。

1)点が3個の場合
区域は1個のみ、その時の線は3本のみです。
点が3個の場合

2)点が4個の場合 3個の点で三角形を作ってから、1個点を増やすことを考えます。
追加する点が三角形の外側にあるか、内側にあるかで結果が変わります。
  外側
追加の点が外側の場合
赤い点のように2つの点に線を引けば区域が1つ増え、青い点のように3つの点に線を引けば区域が2つ増えます。

  内側
追加の点が内側の場合
こちらも3つの点に線を引くことで、区域が2つ増えました。
もちろん、4つの点を結んで四角形の区域を1つ作ることもできます。

この結果を表にまとめます。

点の数 区域の数 線の数

ここから推測されるのは、

★点の数が同じときは、線を1本増やすと区域も1個増える。
★点の数が□個のとき、最も少ない区域の個数は1個、線の数は□本

この推測を確かめるために、点が5個のときの図をいろいろ描いてみます。
点が5個の場合
この結果を先ほどの表に加えます。

点の数 区域の数 線の数

先ほどの2つの推測がどちらも正しいことがわかりました。
したがって、この規則を使って問題を解きます。

2006個の点があるとき、2006本の線で結ぶと1つの区域ができます。
ここから線を1本増やすたびに区域も1つ増えますので、2006個の区域を作るのに必要な線の数は、 2006+(2006-1)=4011 となります。
このように、調べて数字で考えることで規則がわかりやすくなり、正解を求めることも容易になります。

【正解】

4011本

開成・筑駒・灘の問題で今日のポイントを使う

問題 筑波大附属駒場中学校 2016 

正多角形の内側にいくつかの点があるとき、正多角形の頂点やこれらの点をまっすぐな線で結び、正多角形の内側をできるだけ多くの三角形に分割します。
ただし、頂点や内側の点を結ぶ線は交わってはいけません。
また、内側の点が3個以上一直線に並ぶことはありません。

正三角形の内側にいくつか点があるとき、たとえば図のように三角形に分割できます。
なお例1では、内側にできた三角形の個数は7個です。

例1.正三角形と3点、例2.正三角形と4点

次の問いに答えなさい。

(1)次のそれぞれの場合で、内側にできる三角形の個数を求めなさい。
 (ア)正方形と4点
 (イ)正五角形と5点

(2)正2016角形と28個の点のとき、内側にできる三角形の個数を求めなさい。

(3)正多角形の頂点の個数と内側の点の個数が等しいとき、内側に2016個以上の三角形ができました。
このような正多角形のうち、最も頂点の数が少ないものは正何角形ですか。

【解説】

規則を見つけるために、正多角形の頂点の数と内側の点の数、分けられた三角形の個数の関係を調べていきます。←ポイントNo.14

既に正三角形と3点、4点のときが与えられていますので、1点、2点の場合を調べます。
正三角形と1点、2点の場合
1点のときは三角形が3個、2点のときは三角形が5個できます。
これを表にすると、

正□角形 内側の点 三角形

今度は内側の点を1個に固定し、外側の正多角形の頂点を増やしていきます。
内側の点を1個に固定し、外側の正多角形の頂点を増やした場合
これを表にすると、

正□角形 内側の点 三角形

最後に、外側が正方形の時に、内側の点を増やしていき三角形がどう増えていくかを調べます。
外側が正方形の時に、内側の点を増やした場合
全ての調査結果を1つの表にまとめます。

正多角形\内側

これより次の2つの規則がわかります。
★外側の正多角形が同じとき、内側の点を1個増やすと、三角形は2個ずつ増えていく。
★正□角形の内側に1個の点があるとき、□個の三角形に分割される。
ポイントNo.15

したがって、 (ア)4+2×(4-1)=10
(イ)5+2×(5-1)=13  になります。

答え  (ア)10個
答え (イ)13個

(2)規則が分かれば難しくありません。
2016+2×(28-1)=2070

答え  2070個

(3)正多角形の頂点と内側の点の個数を□個とします。
その時、内側にできる三角形の個数は、
 □+2×(□-1)=□×3-2 となります。
(□=4のとき10、□=5のとき13が成り立っていることを確認しましょう。)

この値が2016以上になりますので、
□×3-2=2016 とおいて□を求めます。
□×3=2018
□=2018÷3=672.666…
よって、正673角形になります。

答え 正673角形

最初の規則を見つけるのに時間と手間がかかりますが、規則が見つかればその後は一気に解くことができる問題でした。

前回のチャレンジ問題の答え

問題

図のような長方形PQRSと角Bが直角である直角三角形ABCがあります。
長方形PQRSのまわりを、三角形ABCを次のように回転させます。
ただし、はじめ点Aは点Pに、点Bは辺PS上にあるものとします。
開成中の大問1(2)

①三角形ABCを点Bを中心に、点Cと点Sが重なるまで時計回りに回転させる。
②次に三角形ABCを点Cを中心に、点Aと点Rが重なるまで時計回りに回転させる。
③次に三角形ABCを点Aを中心に、点Bが辺QR上にくるまで時計回りに回転させる。

この回転を通して、三角形ABCが動いた部分のまわりの長さは何㎝ですか。
ただし、答えは小数第2位を四捨五入して、小数第1位まで求めなさい。

(2007 開成中 (2))

【解説】

まずは動いたあとの三角形ABCを全て描きます。
動いたあとの三角形ABCを全て描く
ここに、頂点Aが動いた跡(赤)、頂点Bが動いた跡(青)、頂点Cが動いた跡(緑)を描き加えます。
頂点毎の軌跡を色分け
よって、三角形ABCが動いた部分は、
三角形ABCが動いた部分
となります。

途中にある三角形Xは全ての辺が5㎝なので正三角形になります。
おうぎ形の中心角を考えます。角ACB=○、角CAB=×とします。

ア=90°
イ=360-(90+60+○)=(210-○)°
ウ=360-(90+60+×)=(210-×)°

イとウのおうぎ形の半径はともに5㎝なので、3つのおうぎ形の弧の合計は、

4×2×3.14×90
360
+5×2×3.14×1×(210-○+210- ×)
360
2×3.14+10×3.14×1×{420-(○+×)}
360
2×3.14+10×3.14×1×(420-90)
360
2×3.14+10×3.14×330
360
2×3.14+55×3.14
6
67×3.14
6

=35.06333…
=35.1㎝

そして、直線部分は7+5+4+3=19㎝
よって、35.1+19=54.1

答え 54.1㎝

今日のポイントを使って問題にチャレンジ!

問題

1、2、3、……、Nの数が1つずつ書かれたN枚のカードを時計回りに、数の小さい順に円形に並べます。
次の規則にしたがって、カードを1枚ずつ取り除いていくとき、最後に残るカードがどれであるかを考えます。

・まず、1の書かれたカードを取り除く。
・あるカードを取り除いたら、次に、そのカードから時計回りに数えて2枚目のカードを取り除く。

これをカードが1枚だけ残るまでくり返す。
たとえば、N=13のとき、図2のようにカードが取り除かれ、最後に10の書かれたカードが残ります。(×印は取り除いたカードを表します。)
このとき、下の問いに答えなさい。
カードを取り除くルール

(1)N=8のとき、最後に残るカードに書かれた数を答えなさい。

(2)N=16のとき、1周目にカードを取り除いた時点で、下の図のように8枚のカードが残り、次には2の書かれたカードから取り除くことになります。
もし必要ならばこのことを用いて、N=16のとき、最後に残るカードに書かれた数を答えなさい。
また、N=32とN=64のとき、最後に残るカードに書かれた数をそれぞれ答えなさい。
N=16のとき

(3)N=35のとき、1周目に1、3、5の書かれたカードを取り除いた時点で、残るカードは32枚で、次には7の書かれたカードから取り除くことになります。
もし必要ならばこのことを用いて、N=35のとき、最後に残るカードに書かれた数を答えなさい。

(4)N=100のとき、1周目に36枚のカードを取り除いた時点で、残るカードは64枚です。
もし必要ならばこのことを用いて、N=100のとき、最後に残るカードに書かれた数を答えなさい。

(5)N=2009のとき、最後に残るカードに書かれた数を答えなさい。
(2009 開成中 

※解答解説は次回掲載いたします。