第16回 数表の読み方・考え方|中学受験専門受験塾ドクターが「算数」の偏差値をアップさせる奥義を伝授!

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第16回 数表の読み方・考え方

今後の目次

第16回 数表の読み方・考え方 ← 今週はココ!
第17回 立体の展開図
第18回 設定の複雑な文章題を読み解く

今回は数表の問題です。数字をあるきまりにしたがって一列に並べたものを「数列」といい、あるきまりにしたがって平面上に並べたものを「数表」といいます。基本は数列と同じ「規則性」の問題ですが、開成・筑駒・灘中で出題されるレベルになると、どう規則を考えていけばよいか難解になります。難しさとしては、「②解答にたどり着くまでの作業量が膨大で、効率良い解き方が見つかりにくく難しい。」になります。今回は、数表の問題の考え方を学んでいきましょう。

ポイントが身につく問題実践講座

問題

下は2008年の4月のカレンダーです。カレンダーから、たて3マス、横3マスの四角形を取り出します。取り出す四角形はどの部分でもかまいませんが、空白のマスがあってはいけません。



たとえば、太線の部分を取り出したとします。このとき、どの数字がどのマスに入っているかを表すときは、「あ」~「け」の記号を使うものとします。(「あ」=1、「い」=2のように表します。)
2008年5月1日は木曜日です。次の問いは、2008年5月のカレンダーについて答えなさい。
(1)「あ」+「お」+「け」が5の倍数になるときの「あ」の位置に入る数字を全て求めなさい。
(2)「い」+「え」+「お」+「か」+「く」が10の倍数になるときの「お」の位置に入る数字をすべて求めなさい。

(2008 算数オリンピックトライアル)

【解くための考え方】
まずは、先ほどの問題を直接お子様に解かせてみてください。

どうでしたか?正解にたどりつけたでしょうか?
正解できなかった場合、どこまで解き進めることができたのかが重要です。この問題では、実際に5月のカレンダーを書いて調べていくのも一つの方法です。ただし、もっと難しくなったときにも共通して使える解法をぜひ身につけたいものです。

今後受験ドクターでは、「難問攻略イメージde暗記ポイント」カードを作成する予定です。今回は、その中から「ヒントを読み解いていくためのポイント」を2つご紹介します。

今回使うポイント

【ポイントNo.32】「いくつかの例を並べて、規則を発見」

まずは(1)です。
「あ」+「お」+「け」が5の倍数になる場所を考えますが、
この「あ」+「お」+「け」に何か規則がないかを調べましょう。

4月のカレンダーをもとに表を作ってみます。



「お」と「合計」に注目すると、全て「お」×3=「合計」になっていることがわかります。

「合計」が5の倍数になる、ということは「お」も5の倍数であることになります。

あとは、5月のカレンダーを書いて、「お」の位置に来ることができる5の倍数を探しましょう。

このように、数表は数字が規則的に並んでいますので、いくつかの例を調べて共通点を見つけることで、数表上の規則を見つけることができます。この規則を使えば解答時間も短縮できるわけです。

(1)【正解】 7、12

【ポイントNo.33】「数表という地図上に『目印』を置こう」

続いて(2)です。
こちらも、「い」+「え」+「お」+「か」+「く」の値の関係を見つけるために、表を使いましょう。



ここも「お」の列と「合計」の列に注目します。
今度は、「お」×5=「合計」という関係が全て成り立っています。

「合計」が10の倍数になるためには、「お」が2の倍数である必要があります。

あとは、5月のカレンダーを書いて、「お」の位置に来ることができる2の倍数を探しましょう。

(2)【正解】 12、14、16、20、22

開成・筑駒・灘の問題で今日のポイントを使う

問題

縦100個、横100個、全部で10000個のます目が書かれた表があります。
表のそれぞれのます目に、1から順に10000までの整数を、一つずつ、次のように書いていきます。
【数の書き方】
中央部分から下の図のように1、2、3、……と、矢印のように続けて書いていく。このようにして1から10000までの数を書き終えた表について、次の問いに答えなさい。



(1)400の一つ下に書いてある数を答えなさい。
(2)2013を含む横1列の100個の数について、2013は左から数えて何個目の数ですか。
(3)2013を含む縦1列の100個の数について、
(ア)ます目に整数を一つずつ順に書いたとき、2個以上の数を続けて書いた部分が、この縦1列の中にあります。
その部分の、最も小さい数と最も大きい数を答えなさい。
(イ)2013のように一の位が3である数は、この縦1列の中に、2013を含めて全部で何個ありますか。

(2013 筑波大学付属駒場中

【解説】

(1)この広大な数表の中で位置を考えるには、「目印」となる数字が必要です。その数字は数字の並び方によって決まります。

全体が三角形になるように並べる⇒三角数 1、3、6、10、15…
全体が正方形になるように並べる⇒平方数 1、4、9、16、25…


三角数は1からある整数までの和になっている数
平方数は同じ数を2回かけた積になっている数
 のことです。

今回は正方形に並べていますので平方数が目印となります。
そこで、1から順に平方数だけ取り出していきます。←ポイントNo.33



奇数の平方数は1から順に右下に、偶数の平方数は4から順に左上に並んでいることがわかります。

今回は400の場所です。400=20×20より偶数の平方数です。
この400が上から何列目、左から何列目にあるかです。
そこで、偶数の平方数の位置を表にして調べてみましょう。←ポイントNo.32



表より、400の位置は上から41列目、左から41列目になります。
あとは、「上から42列目、左から41列目」の数字を求めるだけです。
今度は、偶数の平方数の下の数字を調べてみましょう。



そうすると、ある偶数の平方数の下にある数字は、その1つ前の偶数の平方数に1をたした数ということがわかります。

したがって、400の下にあるのは、18×18+1=325になります。

答え 325

(2)2013は平方数ではありませんので、2013の近くにある平方数を考えます。
44×44=1936、45×45=2025 より、2025から戻っていきます。

奇数の平方数は1から順に右下に進みます。上からと左からの列を表にすると、



となります。

2013のおおよその位置関係は下のようになります。



2013は2025から左に12マス行ったところにあります。
したがって、左から72-12=60列目になります。

答え 60個目

(3)(2)で求めた左から60列目についての問題です。
この縦の列で2個以上の数が連続して並ぶとはどういうことでしょうか?

52列目を例にして考えてみましょう。



この場合、10~13が連続する数になります。
目印を探してみますと、10の左隣が平方数の9になっています。
このことを参考に表にして規則を考えます。



すると、連続する数の始めは全て「奇数の平方数+1」になっています。
また、連続する個数も2個ずつ増えていくことがわかります。


このことから、60列目で連続する最初の数は、19×19+1=362となり、
連続する個数は20個なので、最後の数は、362+(20-1)=381となります。

答え 最も小さい362、最も大きい381

最後の問題は、この縦1列の中で一の位が3である数字が何個あるか、という問題です。そこで、この60列目をもう少し詳しく見ていきましょう。



この列に並ぶ100個の数は、次の3つの部分に分けられます。
① 362から381までの連続する部分
② 362から下に並ぶ部分
③ 381から上に並ぶ部分

それぞれの部分ごとに調べます。

① 362から381までの連続する部分
 この中で一の位が3であるのは、363、373の2個です。

② 362から下に並ぶ部分
 362、441、528…… とならぶ数列です。となり合う数の差を取ると
 79、87と増えていますので、この数列は差が等差数列になっている「階差数列」であることになります。

一の位だけ取り出して表にすると、



となり、10個ずつ同じ一の位を繰り返すことがわかります。
②の部分に数字は全部で、(100-20)÷2=40個ありますので、
この中に一の位が3である数は、40÷10×2=8個あります。

③ 381から上に並ぶ部分
 381、464、555…… とならぶ数列です。となり合う数の差を取ると
 83、91と増えていますので、この数列も差が等差数列になっている階差数列であることになります。一の位だけ取り出して表にすると、



となり、10個ずつ同じ一の位を繰り返すことがわかります。
しかしこの周期の中に一の位が3になるものはありませんので、この部分にはありません。
したがって、2+8=10個となります。

答え 10個

前回のチャレンジ問題の答え

問題

1~6の数字を1つずつ使われている6けたの整数があります。
いま、A~Eの5人でこの整数を当てるゲームをしています。

A「数字は123456かな?」
B「いやいや数は654321だよ」
C「二人ともちがうよ。きっと563241だ」
D「そうかしら?245631の気がするわ」
E「なんにもヒントなしだから当たるはずがないよ。542163?」

A~Eの答えた整数はすべて正解とはことなりました。さらに、けたと数字が一致した個数は全員ことなりました。正解の6けたの整数を答えなさい。

(2015 算数オリンピックファイナル)

【解説】

けたと数字が一致する個数は、0個・1個・2個・3個・4個・6個の6通りありますが、全員正解ではなかったので、0~4個の5通りであったことになります。

次にA~Eが言った数字の中で、1~6の数字がどの位に何回出ているかをまとめてみます。



この中で特徴的な部分に注目するのが、解答への第一歩です。
それは唯一3回重複している「一の位が1」です。

5人の数字のうち一致した個数は、0+1+2+3+4=10個です。
一の位が1でなければ、5人の一致した個数の合計の最大値は、正解が「543126」のときを始めとする9個になります。これは10個という条件には合っていません。したがって、一の位は1だとわかります。

一の位が1とすると、一致した個数が0個だったのはAかEになります。

Eが一致した数0個だったら、とします。
Eの言った数字は全て一致していませんので、その数字を先ほどの表から取り除くと下のようになります。



このとき、一致した数の最大値は、1+1+2+1+1+3=9となります。これも条件には合いません。したがって、Eの一致した数は0個ではなかったことになり、0個だったのはAになります。

そこで、Aの言った数字を先ほどの表から改めて取り除くと下のようになります。



このとき一致した数の最大値は、2+2+1+1+1+3=10となり、条件に一致します。
このことから正解の数は54○○○1であったことがわかります。

次に、一番多く一致した4個は誰なのかを考えます。
B 654321 ⇒「546321」のときでも3個一致 ×
C 563241 ⇒「543261」のとき4個一致
D 245631 ⇒「542631」のとき4個一致
E 542163 ⇒「542361」のとき4個一致

これにより正解は、543261、542631、542361のどれかに絞られます。あとは、それぞれの場合のA~Eの一致した個数を調べます。



よって、正解は542631になります。

答え 542631

今日のポイントを使って問題にチャレンジ!

問題

下のようなマスに、0から整数 を小さい順に
0、1、2、……、26、27、……
と時計の針の進む方向に渦を巻くように書き込んでいきます。



上下左右に斜めを加えた8つの方向を考えます。
たとえば、0から上の方向に3マス進んだところに27があり、
17から左上の方向に2マス進んだところに7がある、というように考えます。
(1)0から下に8マス進み、さらに右に8マス進んだところにある数は何ですか。
(2)0から上に8マス進み、さらに左に8マス進んだところにある数は何ですか。
(3)555から1マス進んだところにある数を上下左右4つの方向すべて下の図に書きなさい。

(2007 開成中 

※解答解説は次回掲載いたします。