第2章 差集め算の 「偏差値20アップ ・ 指導法」導入②

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第2章 差集め算の 「偏差値20アップ ・ 指導法」導入②

2 映像化…さらに「同じ個数にそろえる」ということを映像化して、より記憶メカニズムにうったえろ!

● 上記の数式的な説明だけでは、なかなか小学生の心には残りません。そこで、より記憶のメカニズムにうったえ、心に残るようにするためには、よりインパクトを与えなければなりません。インパクトがある経験は何年たっても覚えているものです。そこで、「映像化(アニメ)技法」を使い忘れにくい形に加工して解説をすると非常に効果的です。(当会が提唱する「偏差値20アップ指導法・学習法」というのは、とどのつまりは、この「映像化」に他なりません。)

(1)まず、1個の差が50円だということを、映像化して見せる

sansu_saatu2_02

この「一個の差」を見せることが、後々響いてくるので、必ず見せるようにすると良い。

次に

(2)次に、3個バラバに描いた映像を見せる(すべて描ききれる3個がよい)

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差集め算は、120×□個のように個数が与えられていないので、左のような線分図でいきなり解説しても、子供はイメージできない。そのため、3個くらいで具体的に見せておく必要がある。

最後に

(3)ここではじめて、実際の解答をするときに描く線分図として3個まとめた図を描いてみせる。(最初から、この線分図を描いて解説すると、子供には理解しづらいので注意すること。)

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sansu_saatu2_03

120×□や70×□の線分図に、▲を描き、▲と▲で差を集めると指導すると、子供に受け入れられやすい。

● 以上のように、差集め算は特に「導入」が必要です。これをおこたって問題の解説だけに多くの時間をさいて解説しても、数ヵ月後には「すっかり忘れている場合が非常に多く見られます。」そのため、「差集め算がどのような構造をしていて、どのように発見するのか。」「差集め算ときたら→同じ個数にそろえるんだ!」ということを「導入」でしっかり指導する必要があるのです。その上で、問題演習量が少なくなっても構いません。この差集め算の「根本原理」さえマスターしていれば、あとは問題演習と比例的に解けるようになりますので、あせる必要はありません。

20アップ攻略法①⇒ 差集め算 → 同じ個数に合わせて線分図を描け!
(1)「差集め算」 ときたら → 「同じ個数にそろえて、 線分図を描け!」 を絶えず意識させろ!
(2) 「1個の差」 を → 「同じ個数集めて」 → 「全体の差」 とする!を徹底的にマスターさせろ! [1個あたりの差] × [同じ個数] = [全体の差]
(3) 映像化して解説しろ!(このへんは、 先生によって色々な方法があるでしょう。)
(4) ▲マークをつけて、同じ個数を集めるということを印象付けると良い!

※ 差集め算には面積図の解法もある。しかし、大人にとっては、差集め算を面積図で解くと分かりやすいので、使いやすいが、問題が複雑になると差集め算の面積図は描くのが非常に難しくなる。そのため多くの子供にとって理解が難しく、例え理解できても描けるまでにはなかなかならない。大人は数学的グラフを何年も学習しているので2次元的な捉え方に慣れており、簡単に理解でき、面積図に飛びつくが、ほとんどの小学生には難しい(正比例・反比例が苦手な子が多いことからも分かる)ので、偏差値60以上で理解できる子だけに限定すべきでしょう。

※ 以上で、「導入」が終了しました。次に、この「導入」が実際の入試問題でどのように問われているのかを次の典型的な例題で確認してください。


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