咲山 祐樹先生
 
私は理科を、単なる知識を覚える科目ではなく、論理を育てる科目として教えています。
暗記だけでは、現象の仕組みを理解できず得点は安定しません。逆に、仕組みを自分で説明できるようになると、理科の力はぐんと伸びます。
入試問題は「なぜそうなるのか」を筋道立てて考えられるかを問うものです。
授業では、「現象→理由→表現→式」 の流れを確認し、生徒自身に説明させます。
暗記に頼らず、思考を土台に知識を整理する指導を大切にしています。
私が担当するのは、学力や理解度に関わらず、一人ひとりの課題や伸ばしたい力に応じた指導を希望する生徒です。
計算が苦手な生徒、グラフや表の整理が苦手な生徒、知識はあるものの応用問題で手が止まる生徒など、状況はさまざまです。
授業では「現象の理解」「図や式への整理」「計算力」「考察力」をバランスよく育てます。
目標は、学力のレベルに関わらず、合格に向けた基礎を固め、得点力の土台を作ることです。
思考型問題や計算問題で得点できる力を身につけ、自信を持って入試に臨める状態を目指します。
① 現象をイメージする
目の前の出来事をイメージでつかみます。
水槽の物体、電流の流れ、光の反射などを図に描き、「何が起きているか」を声に出して整理します。
「なぜ沈む?」「どこに力がかかる?」と考えることで、現象が頭の中で動き出します。
② 言葉で整理する
現象をつかんだら、生徒に短い言葉で説明させます。
「重さは同じでも体積が違うから浮く」「光が鏡に当たる角度は入射角と同じ」
簡単でも構いません。考え方の筋道をつかむことが、思考型問題の得点力につながります。
③ 図やモデルにする
現象を図やグラフ、模式図に置き換え、条件整理や関係性を可視化します。
文章題も格段に理解しやすくなります。
④ 式を立てる
図で整理したうえで、どの式を使うかを判断させます。
「比例? 反比例?」「密度? 体積? 重さ?」
公式を暗記で使うのではなく、自分で導ける形にすることを重視します。
⑤ 計算と検算
数値を入れて計算します。
単位を声に出す、逆算で確認するなど検算習慣も徹底。
単位変換があいまいだと得点は伸びません。ここを丁寧に練習することで、理科で安定して得点できる力が身につきます。
私の授業は静かではありません。雑談を交え、頭を柔らかくすることも大切にしています。
「風が強い日はなぜ自転車が倒れやすい?」「お菓子の袋は山の上でどうなる?」
一見雑談でも、すべて現象を論理で説明する練習です。
理科が得意になる瞬間は暗記ではなく「納得」したときです。
私はその瞬間を引き出すことを常に意識しています。
ケース1:計算が苦手な生徒
濃度・密度・浮力・電流などの計算単元を、図解と単位意識の練習で指導。
条件を表に整理し、「どの量が変化するか」「何を一定にするか」を声に出して説明させます。
1か月後、「式を使うのが怖くなくなった」と話し、模試で計算問題の正答率が向上しました。
ケース2:応用力に伸び悩む生徒
基礎知識はあるものの、観察考察問題で得点が伸びないタイプ。
授業では、「実験目的→条件操作→結果の因果関係」 の3ステップで整理する練習を行いました。
「どんな結果になったら仮説が正しいか」を意識させることで、自由記述の考察問題でも論理的に説明できるようになりました。
過去10年分の入試問題を分析し、分野ごとに整理したオリジナルプリントを使用。
問題の解き方だけでなく、「なぜこの条件で出題されるのか」「どの考え方で式を作るか」まで解説します。
模試や演習の分析も、得点より思考の過程に重点を置き、弱点を補強します。
理科指導で最も嬉しい瞬間は、生徒が「なるほど!」と納得した顔を見せるときです。
計算が苦手でも、現象を理解して数値で表せるようになると自信が生まれます。
理科を得意科目に変えるのは、その体験の積み重ねです。
理科は、努力がそのまま結果に反映される科目です。
計算が苦手でも、考える手順を一つずつ積み重ねれば得点力に結びつきます。
「なぜ?」を放置せず、「わからない」を図や式にして考えること。
それが理科を得意に変える第一歩です。
一緒に一歩ずつ進めば、必ず理科の力は伸びます。
一緒に頑張りましょう。
