2019 鴎友学園中学 | 学校説明会レポート



鴎友学園中学校説明会レポート(2019年11月12日)


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本日は鴎友学園中学校へ、受験ドクター 算数、国語講師のI.Sが行ってきました。
学内には、生徒会選挙の候補者ポスターが貼られていた。
学内の廊下にはロッカーが設置されている。ほぼすべての生徒がカギをかけていたが、中には扉が開けっ放しのものも。
学内見学では教室の前の廊下まで行くことができた。(おそらく見学用に、扉を開けて授業していた)
廊下を保護者がウロウロしていたが、生徒はあまり気を取られることなく授業に参加していた。
学内の掲示板には、学内外の様々なイベントについての告知。(小松左京の小説日本沈没に登場する「D計画」をモチーフとしたイベントの案内など)
部活動は最大週5日。部活によっては週1回からあり、生徒のライフスタイルによって選べる。

6年間を通して「子供が成長すること」に重点を置いていた。
学校として、生徒指導の理想があった場合に、理想を掲げるだけではなく、実効性のある対策をセットで実施している印象を受けた。
例えば、「失敗できる環境をつくる」といった目標だけではなく、そのための方法として「クラス内の関係をよくして、安心して失敗できるようにする」や、「近い関係性で固まらないように促す」目標のために、「グループ間の交流を流動的になるよう、席替えを頻繁に行う」といった取り組み
一般的に説明会でよく見られる、教育理念や建学の精神といったスローガンのアピールではなく、実際の取り組みに自信を持っているようだった。
ICT教育においても、中学は学校支給の端末だが、高校生からは、私用の端末を各自選んで持ち込む方式。機種を統一したほうが教員の指導は楽だが、それは本当のICT教育なのか?という考え方。生徒の独自性を重んじる鴎友ならでは。管理教育に陥らないように、という姿勢が垣間見える。
歴史ある伝統校だが、教育方針は今の生徒を見て常に更新されているような印象を受けた。

小田急線経堂駅より徒歩8分、東急世田谷線宮の坂駅より徒歩4分

2019年11月12日に行われた鴎友学園中学の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は鴎友学園中学ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©鴎友学園中学校

プログラム

校長ご挨拶

鴎友学園中学校の校長より、
学校紹介のお話がありました。

その中から一部を紹介いたします。

学校紹介

鴎友は宗教や財閥が主体となっている学校ではない。
運動会や新入生歓迎会などのイベントは、すべて生徒が主体となって運営している。
【生徒のインタビュー動画】
・入学時と比べて、引っ込み思案だった性格が変わり、明るくなった。
・卒業式で、保護者代表が挨拶しているシーン。はじめは娘に友達ができるか心配していたが、イベントのたびに友達が増えていった。先生たちへの感謝と信頼の言葉を涙ながらに語っている。
・生徒代表の言葉。先生が質問や添削。授業の担当以外でも声をかけてくれたことへの感謝。
・「白なんてつまらない色だなと思っていた入学の頃が懐かしいです。」

校長の話の最中、ハンカチを目に当てている保護者が多数。子供が鴎友に入学した時の6年間の成長をリアルに想像できる構成。
校長の話が終わると、自然と拍手が沸き起こった。学校説明会で拍手は珍しいが、納得の内容であった。

教育理念

広報部長の先生より
教育理念お話がありました。
その中からいくつかを紹介します。

教育理念

・学内の友人関係についての取り組み。
・この年頃の女子は、ともすると小さな集団で固まってします。小さな集団であったとしても、緩くほかの集団とつながっていること。グループのメンバーに入れ替わりがあること。が必要な条件。
→中学生女子の人間関係について、具体的な言葉で的確にとらえていると思える説明。
・「アサーショントレーニング」を取り入れている。例えば「貸したものが汚れて返ってきた」というシーンを想定し、どのように伝えるべきか。ということを練習する。

・教室は失敗をする場所。ただ、言葉でそう言うだけでは皆失敗を恐れてしまう。安心できる関係があってこそ、失敗できる。
・「能動的な学び」は、場を与えるだけではできない。
・英語について、保護者に伝えていること。「今日の授業、分かった?」と聞かないでください。英語は、実技科目だと思っている。
【全体を通して】こうしていこう!というスローガンだけではなく、実効性を伴った取り組みが垣間見えた。「アクティブラーニングは場を与えるだけでは成立しない」や「クラスの関係性構築のために席替えを多くする」といった、現実的な取り組み。

BYOD(Bring Your Own Device)

学習指導統括部長の先生よりBYOD(Bring Your Own Device)についてのお話がありました。
その中からいくつかを紹介します。

デジタル機器

デジタル機器について、中学生は学校から貸し出すが、高校生は、個人所有の端末を利用することとしている。
機種をそろえると、教員は楽。操作性が同じなので、指示が出しやすい。しかし、それは本当のICT教育なのだろうか。
操作については、生徒同士教えあったり。
自らのデバイスに愛着を感じてほしい。

学校訪問を終えて

保護者から見て、子供を鴎友に入学させたときの6年間の成長を追体験できるような構成になっていた。
校長の話が終わった段階で、ハンカチで目を抑えている保護者が多数見受けられた。
説明会でここまで感動させる話をできる学校はそう多くない。
私自身、塾講師という立場で参加しましたが、まるで自分の娘が成長して立派になったように疑似体験ができ、非常に感銘を受けました。

校長をはじめ、講演者はヘッドセット式のマイクをつけ、壇上で身振りを交えながら自らの言葉で語っていた。決して原稿の棒読みではない。伝えたい言葉を推敲に推敲を重ねたことがうかがえる内容。
話す内容も、保護者が聞きたい箇所・知りたい内容に寄り添っている。要綱を読めば済む内容はカットし、大切な点や変更点を強調して説明する、非常に理知的な説明会。