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投稿日:2021年03月05日

テーマ: 算数

【平面図形】面積比の基本をざっとおさらい

皆さま、こんにちは!
新年度が始まりましたね。
前回の入試はコロナの影響もあってか、例年とはちょっと印象が違う入試でした。
合格難易度が急上昇した学校もありましたね。
次の入試もどんな感じになるのか、今のところはわかりません。
どのような入試になっても良いように、やるべきことはとにかく実力を高めることです。
今からしっかり勉強していきましょう!

さて、今日は以前に書いていた「面積比」の考え方の解説の続きをしようと思います。
ただ、直近の2回が中学入試の考え方の解説をしたので、以前のものから時間がたちすぎてしまいました。
そこで、今回は以前のものをまずはざっと復習してみようと思います。
11月12日の最後に出題した問題の解説までやってみます。

まず、10月6日に「面積の基本は『たて×よこ』」ですよ、というお話をしました。
当たり前のことではあるのですが、どんな図形の面積も必ず「たて×よこ」で求めているということでした。
円の面積ですら「たて×よこ」なんだよ、という説明をしましたね。

このような図をイメージしているから、円の面積というのは「半径×半径×円周率」になるのでしたね。
大切なことは、円だけが特別扱いされているわけではないよ、ということ。
そして、公式を丸暗記するだけはなく、正しいイメージをしましょう、ということ。
さらに、「面積比」を考えるときも、だから常に「たて×よこ」が基本なのだ、ということ。
以上のことが理解できていればOKです。
詳しい内容は、以前のブログを読んでみてください。

さて、次に11月12日のブログですが、こちらは「まずは『双子山』から身につけよう」という内容でした。
「双子山」というのは、以下のような図のことを指します。

これを知っているだけでもほとんどの「面積比」の問題は解けます、とまで言い切りました。
しかしこれは事実で、学生時代の私は実際にこれしか知らなかった、と言っても過言ではないです。
それでも問題はちゃんと解けていましたから、ほんとにこれだけ知っているだけでもなんとかなります。
もちろん、様々な面積比の考え方のテクニックを知っていた方がより効率的です。
それについてはこれから一緒に学んでいきましょう!

「双子山」で重要なことは、高さが一緒なので、面積比は底辺比で決まる、ということです。
このことをしっかり意識しましょう。
そして、11月12日の最後に出題した問題がこちらです。
今日はこちらの解説をしてみます。

この図を見たときに、「双子山」が2組見えますか?
ひとつは三角形ABDと三角形ADCですね。
そして、もうひとつは三角形ADEと三角形EDCです。
この2組があるので、この問題は解けるのです。

すると面積は、三角形ABDは1、三角形ADCは4、全体の三角形ABCは5、ということになります

こんなイメージですね。

次に、三角形ADEと三角形EDCを考えてみましょう。
この面積比は先ほどと同様に3:1ですね?
三角形ADCの面積は4ということになっていたので、三角形ADEは3、三角形EDCは1、となります

こちらはこういうイメージです。
ここまでのことを図にまとめると以下のようになります。

求めなければいけないのは三角形ABCと三角形EDCの面積比なので、答えは5:1となりますね。
上の図を見て、すべてのつじつまがあっていることを確認してください。
もちろん、いつでもこんな風にきれいな整数だけで話が済むわけではありません。
今回は、わかりやすく数字が整数だけで済むように、わざとそういう数値設定の問題を作りました。
しかし、分数をうまく使えば、こういった数字の設定でなくても同じように解けます。
それについては、次回以降に考えてみましょう。

それでは、今日はここまでです。
また次回お会いしましょう!

算数ドクター