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投稿日:2023年05月29日

テーマ: 社会

お子さんと一緒にレベルアップ!公民用語のポイント編

みなさんこんにちは!
受験Dr.の清水栄太です。

前回の記事では、公民分野における得点源へと変えるポイントとして「用語を口頭で説明させる」ことをお伝えしました。
今回は、説明するにあたって難解な用語のポイントについて深掘りしていきます。

受験生がつまずきやすい難解用語のポイントをお子さんと一緒に理解し、
ご家庭でのサポートしていただき、
最終的に自分で使うことができるようにすること本記事のねらいです。

今回は用語編。
それでは早速行ってみましょう!

①違憲立法審査権
一見すると難しそうですが、漢字を手掛かりに意味を考えてみてください
これは、国会で作られた法律が憲法に違反していないかどうか審査する権限です。

ポイントは、裁判所が持つ権利であることです。
立法権(法律を作る権利)を持つ国会に対して行います。

同様にして、内閣に対しても違憲審査権を持ちます
内閣には、政令という決まりを作る働きがあります。
この政令に対して違憲審査を行います。

裁判所は、各機関が憲法違反をしていないかどうかをチェックすることが主な役割です。

さらに、もう一つ。
憲法の番人という言葉を同じタイミングで学習していると思います。
これは、最高裁判所が、憲法違反をしていないかどうか最終的な判断を下すことからついた呼び名です。
ここで受験生は、勘違いしやすいので注意が必要です。
上記の違憲立法審査権は、最高裁判所だけではなく、すべての裁判所が持つ点に注意しましょう。
②ねじれ国会
近年はあまりこの状態は見られていないため、テストでの出題頻度は少なくなっていますが、
おさえておきたい用語の一つです。

このねじれ国会は、衆議院と参議院で多数を占める第一勢力が異なる状態のことを指します。

衆議院の優越によって、最終的には衆議院の決定が国会の決定となりますが、
国民が政治に対して民意を反映したことの表れであるため、
与党に方針や政策を見直させることにつながるといったメリットがあります。

一方で、衆議院で可決した法案が、参議院で否決されることも多くなり
審議に時間がかかり、政策の速度が遅くなるなどのデメリットもあります。

③国政調査権
国の政治が正しく行われているかどうか調べる権利のことです。

ポイントは、国会から内閣などに対して行う点にあります。
国会に設置されている委員会が持つ権限である点までおさえておきましょう!

似た言葉で、国勢調査があります。
これは、総務省が5年に一度行う調査で、人口などを調べることです。
漢字の違いで意味が変わるので、使い分けましょう!

④一票の格差
選挙に関する言葉です。
有権者の多い地域と少ない地域で、一票の重さが不平等になる状態のことを指します。
有権者の多い地域の1票の価値が軽くなっています。

ポイントは、憲法の第14条の「法の下の平等に反している」点です。
これまで裁判で争われ、「違憲状態」という判決が出されています。

この違憲状態とは、憲法の趣旨に反しているが、今後改善されない場合に違憲となるという判決のことです。
こうした状態を改善するために、これまで選挙区の区割りの変更や制度の見直しが行われています。

⑤直接請求権
地方自治に関する言葉です。
その地域に住む住民が、一定の署名を集めることによって住民が直接政治に参加することが出来る権利のことです。

ポイントは、国の政治では、こうした国民に強制力のある類似の権利が投票以外にはない点にあります。

必要な署名の数に加えて、署名の提出先はテストでも狙われやすいため、表にまとめて整理しておきましょう。

⑥文民統制
内閣を構成する人は全て、文民(軍人ではない人)でなければならず、国民の代表から組織される内閣が軍事力を統制するという仕組みです。
シビリアンコントロールとも言います。

⑦両院協議会
衆議院と参議院での議決が異なった場合、両院から10名ずつ代表者を出して会議を行うことです。

ポイントは、両院協議会が開催される要件です。
予算の議決、条約締結の承認、内閣総理大臣の指名で両院の意思が異なった場合には必ず開かれ、
法律案の場合は、必要に応じて開かれる点をおさえておきましょう。

いかがでしたか?
受験生がつまずきやすい難解用語のポイントをお伝えしてきました。
以上の言葉だけではなく、用語の内容を定着させて公民を得点源へと変えていきましょう!

今回はここまで。
また次回お会いしましょう!

応援しています!

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