2018 芝中学校②| 学校説明会レポート

芝中学校説明会レポート(2018年10月17日)


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本日は芝中学校へ、受験ドクター 東京校校長澤田 重治が行ってきました。

学校見学では実際の教室も見ることができました。

・校訓である「遵法自治」は、座右の銘にしている卒業生も多い。
・学力だけでなく、人間力形成にも力を入れている。
・卒業後も芝学園でのつながりを大切にし、交流を持ち続ける人が多い。

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▽本校舎
 ▼地上8階、地下1階の構造。
 ▼2階の職員室に接する部分に、教員と気軽に話せるようにするための「ふれあいコーナー」を設置。

▽講堂
 ▼説明会にも使われた講堂は、2階席もあり、1,500人収容できる大きさ。

東京メトロ 日比谷線「神谷町駅」3番出口徒歩5分
都営地下鉄 三田線「御成門駅」A5出口 徒歩7分

平成30年10月17日に行われた芝中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は芝中学校ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©芝中学校

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プログラム

校長ご挨拶

芝中学校、武藤 道郎先生より、
芝中学の歴史と教育に関するお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

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歴史と教育について

明治39年に前身である「浄土宗学東京支校(浄土宗の僧侶のご子弟を教育する学校)」から芝中学校となった。次年度の入学者が120回生となる。学校は、増上寺の敷地内のはずれにあたる。
教育理念は、浄土宗の「共生(ともいき)」。
校訓は、3代校長渡邉海旭先生が定めた「遵法自治(じゅんぽうじち)」。深く理解することは難しいが、たとえ嫌いな相手でも、それを声に出して言うようなことはせず、良いところを認めるということ。入学後、中2くらいまでは徹底的に指導していく。それが見につくと、社会に出ても相手をリスペクトできるようになる。
「芝の説明会では勉強の話をあまりしない」と言われる。もちろん、学生の本分が勉強であることは十分に理解しているし、やらせなければならないことも分かっているが、それと同等かそれ以上にやらなくてはならないことが「人間教育」である。その子の成長に合わせて必要な素養をつけさせてあげなければならない。その行き着く先は、「折れない心を作る」ということだと思う。
大学入試改革でも、「アドミッションポリシー(どういう学生がほしいのか)」,「カリキュラムポリシー(どういう教育課程のもとで学生を導くか)」,「ディプロマポリシー(どんな能力をつけて社会に出すか)」ということが言われている。芝は、「家でお手伝いができる子」がほしい。
「家でお手伝いができる子」=家でお客さんではない子。家族の一員として懸命に働ける子。
ディプロマポリシーは、「自分の家族をしっかり守れる男」。そのための様々な仕掛けこそが、芝が考える「学校とは何をするところか」ということ。6年間の中で、時にはご家庭とは違う様々な刺激を与えていくことになるが、300人という多くの男子の中で育てられていくことが芝の特徴。
大学入試改革や新カリキュラムの導入などによって、今での方針を見直さなければならない時期に来ているのかもしれないし、今までとは違う言葉で表現していくことになるかもしれないが、芝の根本が「遵法自治」であり「共生」であることは変わらない。それぞれの年齢に応じた「正しいことを正しくやる」ということを、粘り強く続けていきたい。
自分が15代の校長となる伝統校だが、その伝統や歴史に胡坐をかくのではなく、もう一度「建学の精神」に立ち返っていく。100歳まで生きる子どもたちの未来にとって役に立つ6年間となるような学校を、日々模索しながら作っていきたい。
学校案内に “Expand Your World !” と書いてある。これは、ある教員が、「狭い土地に高い建物を建てるのではなく、この6年間で君の土地を広げてあげるよ」と言ったことに感動し、英語科の教員に表現してもらった言葉。
広げた土地に、子どもたちが何を建てるのか?
それは、親御さんが考えることではなく、子どもたち自身が考えること。そして、その子どもたちが考えたことを、ぜひ応援してあげてほしい。それが子どもの成長にとっては大切。思いもしない方向に動くかもしれないが、大人は昔の常識でものを見ている可能性がある。子どもが新しい感覚でものを見ているのであれば、我々はそれを学び、応援してあげられる力を持たなければならないのだと思う。
そして、25,000人を超える卒業生たちも、良いアドバイスをしてくれる。先日も、高校1年生でOB訪問の企画があった。自分たちでメールを打ってアポイントを取り、やり取りをした上で訪問して話を聞き、戻ってからそのレポートを作る……大人にとっては簡単なことでも、子どもたちにとっては経験のない大変なこと。そのお願いをしたところ、あっという間に150人を超えるOBの方々から協力するという返事が集まった。
卒業生や社会とのつながりもそうだが、最終的にはどのような人間力をもって卒業するかが大切。
卒業で芝とお別れではなく、芝との縁は、どこまでも切れることなくずっとつながっていく。

※ その後、笑顔の写真を集めたスライドショーを上映。

授業について<算数>

芝中学校算数の岡田 寛治先生より、芝中学校の算数の教育に関するお話ありました。
その中から一部を紹介いたします。

授業の取り組みについて

 ▼「数学を得意として入学する生徒」「数学を大学入試科目として使う生徒」が多い。
  → だからこそ、数学ができるようになってほしい。数学を好きになってほしいと思っている。

カリキュラム・教材等

・中学2年生までで中学内容を終了。中学3年生からは高校内容を学習。
・中学では、「数量」と「図形」の2種類を学び、それぞれ別の教員が担当する。
・知識の習得を図るために、季節休暇の後にはそれぞれテストを行っている。
・使用教材は、多くの中高一貫校で使われている数研出版の「体系数学」とプリント。

授業の様子

・授業の進め方は各教員に任されているため、グループにするなど様々なスタイルがある。
・グループで学習し、子どもたち同士で添削をしたり教えあったり → 共生の精神
・できるまで再テストを繰り返している。

授業について<英語>

芝中学校英語の石川 年也 先生より、芝中学校の英語の教育に関するお話ありました。
その中から一部を紹介いたします。

海外研修について

・ニュージーランド研修(中3・高1)…… 春休み(または夏休み)13日間
   → ホームステイ,英語研修(授業はしない),異文化体験
・カナダ研修(高1・高2)…… 夏休み 13日間
   → ホームステイ,英語研修(授業はしない)
・ベトナム研修(高1・高2)…… 冬休み 8日間
   → ホームステイ,異文化体験
   ※英語は通じない。事前にベトナム語は勉強するが発音が難しくなかなか通じない。

ニュージーランド(ロトルア)研修の紹介

・毎回24名。応募者が多いので、選考(筆記・日本語面接・英語面接)を実施。
・土日はホストファミリーと過ごす。(いろいろなところに連れて行ってくれる。)
・現地の学校の授業にバディと一緒に参加させてもらう時間もある。

研修の様子

動画でニュージーランド研修の様子を紹介
石川先生の講演後、司会進行担当の先生より、「今年のニュージーランド研修は現在申込受付中。24名の定員に対して100人以上の申込が出ている状況」との紹介あり。

入試について

入試広報部長の荒久保 聡先生より、入試に関するお話ありました。
その中から一部を紹介いたします。

入学案内と入試結果について

・入学案内について

・スマホのアプリを使って、ARで動画が見られる仕組みになっている。

・2018年度入試結果

・第2回は応募者数が多いが、実際の倍率は約3倍で、第1回とさほど変わらない。
・強化による足切りはない。
・第1回、第2回とも、受験者平均と合格者平均の差は算数が一番大きい。
   → 算数が合否を分ける傾向がある。
   → 難しいものと易しいものがアトランダムに並んでいるので時間配分が重要。

入試について

・2回とも受験した生徒には加点制度がある。
   → ボーダーより下だった場合に加点。加点は、5点より多いが20点よりは少ない。
   → ボーダー付近では、1点に10人くらいるので、人数にしたら相当違ってくる。

・2回目の方が問題が難しい傾向があるが、加点制度があるので入りやすい場合もある。

・定員を切った場合には繰り上げ合格があり、各家庭に電話連絡をしている。
   → 電話連絡は、2回目の試験が終わった後2週間以内くらい。
   → 2/11が招集日になっているので、足りなかった場合はこの日から連絡を始める。
   → 電話は、昼間掛けて出なくても夜に掛け直す。次の日に持ち越すことはない。
   → 繰り上げ合格は、2018年度は6人、2017年度は24人、2016・2015年度は0人。

国語について

・4年前からオール記述問題なっている。
・大問1・2は漢字の書き取り(10題程度)、大問3・4が論説文と物語文。
   → 10字~90字程度の記述で、作者や登場人物の心情などをまとめて書く問題。
・字が汚くても丁寧に書いてくれれば大丈夫。ただし、漢字の書き取りは止めはねをしっかり。

社会について

「120字で書きなさい」という問題が最近は出てくる。
   → 文章を読んで、与えられた3語を用いて筆者の考えを説明する。
   → 前回の入試では、第1回のテーマが「AI」、3語は「生き方・効率・心配」
     第2回のテーマは「第一次世界大戦時の捕虜」、3語は「100年前・架け橋・人道的」
   → 用いた3語の下に下線を引くことを忘れないように注意。
   → 知識を問うというよりは要旨を問う、国語に近い問題。

理科について

・物理・化学・生物・地学の各分野から満遍なく出題、その他に総合問題も出題。
・問題数が多いので、スピードと時間配分が重要。
・過去の問題を対策として見ておいてほしい。

入試の出願・合格発表・手続きについて

・まだWeb出願を導入していないので、願書を持ってきてもらうことになる。
   → 9:00スタートだが、毎年10:00くらいが一番混雑する。昼過ぎくらいが空いている。
   → 最終日は、昨年まで15:00終了だったが、今年は正午までとなる。
   → 2/4の試験は、前日2/3の正午まで受け付ける。
   → 1/22以降は本校舎1回での受付となる。

合格発表

・合格発表
   → 試験翌日の9:00~正午(昨年は10:00~だったが1時間早めた。)
   → 正午を過ぎたら、本校舎に掲示板を移動させる。
   → 電話・インターネットによる発表問い合わせは対応していない。
・手続き
   → 昨年は2日間に渡って行っていたが、今年は発表当日の9:00~15:00のみ。

当日の流れについて

・注意点
   → 駐車場がないので、公共交通機関を利用すること。
   → 携帯電話,コンパス,定規,分度器,色鉛筆,下敷き などは持ち込み不可。
   → 水筒や軽食の持ち込みは構わない。

入試当日の席順

・入試当日の席順

・ 第1回入試は、受験番号順に着席。7:30くらいに教室に案内する。
     (講堂が控え室になるので、7:20頃にきて、一息ついてから行くのが良い。)
・ 第2回入試は受験者が多いので、来た順に座席番号を渡し、その通りに着席。
     (7:20くらいに案内するので、7:15くらいに来るとちょうど良い。)
・ 1回目・2回目ともに、講堂が保護者の待機場所になる。

・入試当日の解散

・ 解散場所はグランド。一斉に生徒が出てくるので、待ち合わせ場所を決める必要なし。
・ 午後受験をする人もいると思うが、13:00には全員出られるので時間的余裕はある。

・服装

・ こまめに温度調整はするが、脱ぎ着しやすい服が良い。

・保健室受験

・ 風邪やけがなど、予め分かっている場合は、連絡してくれれば保健室受験ができる。
・ 風邪をひいた生徒用とけがをした生徒用に保健室を2つ用意。
・ 直前に具合が悪くなった場合は、門のところに立っている教員に申し出を。
・ 保健室受験による不利はない。
・ その他にも配慮が必要な場合は申し出を。

学校訪問を終えて

学校案内で、スマホを使ったAR動画が見られるようにするなど、伝統校でありながら、新しい技術を積極的に取り入れる姿勢には感銘を受けました。
説明会は、多少の授業風景の紹介はあったものの、どのように学力を伸ばすかという話がほとんどなく、浄土宗に基づく人間教育の話が大部分を占めていた印象です。もしかすると、「学習指導については、あえて説明会で強調しなくても認められているだろう」という自信の表れなのかもしれませんが、そのような高慢さは一切見られず、純粋に「立派な人間に育てて送り出したい」という情熱の結果なのだと感じました。
また、笑顔の写真ばかりを集めたスライドショーでは、生徒も教員も楽しみながら学校生活を送っている様子がよく分かりました。このような環境に我が子を預けたいと思った親御さんも多かったことと思います。


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