2016 市川中学校 説明会レポート|千葉共学校の人気の秘密は?



市川中学校学校説明会レポート2016年7月1日


本日は市川中学校の学校説明会に行ってきました。

本八幡駅からバスに乗車し、
10分ほどすると「市川学園」のバス停に到着。
そこから3分ほど歩くと学校に到着します。

平成28年7月1日に行われた市川中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は市川中学校ではなく、受験ドクターまでお願いします。

2015年からは
朝と夕方の通学時間に
正門前に停車するバスも運行を開始しました。
ここからだとほとんど歩くことなく
学校に到着します。雨の日も楽ですね。

本日は塾向けの学校説明会ということで、
視聴覚室で行われました。
千葉県の人気中学・高等学校ということで
会場はほぼ満席でした。

プログラム

市川学園の教育について 校長 宮崎 章先生

市川学園は1937年に古賀 米吉先生が創設して以来、
「独自無双の人間観」「よく見れば精神」「第三教育」
これらの3つの理念の下で教育を行ってきました。

そして市川学園のキャッチフレーズとなっている
第三教育とは、親から受ける教育を第一、
学校教育を第二と表現した場合に、
「自分で自分を教育する」第三教育と呼んでいます。
その第三教育の達人になってほしいと考えています。

古賀先生が好きな俳句の中に
「よくも見れば なづな花咲く 垣根かな」(松尾芭蕉)があります。
ここにも当学園の建学の精神がよく表れています。

これらの建学の精神を引き継いだまま、
私自身としては
一人ひとりを大切にして、一人ひとりが夢を実現できるような
学校を目指しています。
本校ではそれらをリベラルアーツと呼んでいます。

リベラルアーツは教養、特に文系科目として訳されることが多いですが、
実際には7つの学問が含まれます。
文法・修辞学・論理学などの言語系 、算術・天文学・幾何学などの理系科目、音楽といった芸術分野からなっているのです。

リベラル・アーツ教育は文理にとらわれない広い教養を身につけること、
また、思考力・判断力・表現力を身につけることが大切であると考えています。

本校では
「学力」「科学力」「人間力」「国際力」「教養力」の5つの力を総合して
リベラル・アーツと呼んでいます。

さらに21世紀の時代を生き抜くために必要となるのが
自発的に学ぶ「アクティブ・ラーニング」であると考えています。

2017年に80周年を迎える本校では
アクティブ・ラーニングのプロジェクトとして
「ALICE PROJECT(Active Learning for Ichikawa Creative Education)」を
今年度より開始いたしました。

アクティブ・ラーニングを推進するための教室作りやICT化などに取り組んでいます。

授業では先生が説明するだけの一方通行の授業から、
生徒同士でグループディスカッションを通じて、
自分たちで考え答えを出す授業へと変わってきました。

市川学園の生徒たちは国際交流も盛んに行っています。
英語研修や留学プログラム、エンパワーメント・プログラムを通じて
積極的に国際交流に取り組んでいます。

一方で学業以外にも
ふだん生徒たちが行っている部活動や学校行事も重要であると考えています。部活動に関して各部活が非常に大活躍しています。
2003年の共学以降は音楽系の部活が盛んになってきました。

勉強も頑張るし、部活も頑張る。
これが市川生に多い特徴です。

入試について広報部 部長 高田 敏行先生

各教科ごとに昨年の入試結果と
入試傾向に関してお伝えします。

<国語>
平均点は77.2点と予想していた以上に
高かったという印象です。
問題文は非常に難しかったが、
受験生が頑張って勉強してきてくれたと感じています。
来年度の入試に関しては平均点65~70点に設定して
作成していきたいと考えています。
また、国語の試験は非常にオーソドックスなものとなっています。
大問1が評論文、大問2が小説文となっています。
どちらも40字程度の記述がありますが、必ず書くようにしてください。
部分点もありますので、必要なポイントのうち
1つでも書けていれば部分点を得ることができます。
あきらめずに最後まで考えて取り組んでください。

<算数>
平均点は72.3点と少し予想よりも高かったという印象です。
国語同様に基本的な部分をしっかりと学習している受験生が多いと感じました。
こちらも今年度は平均点65~70点に設定して作成していきます。
算数の特徴としては、
大問5・6はやや長めの問題文を出題しています。
問題文を読んで、何が求められているのかをしっかりと整理したうえで
何を答えなければならないのかをしっかりと考えることが求められています。
長めの問題を解く練習にぜひ取り組んでください。
大問6は新たな問題として正解が20個ぐらいある問題を出題しました。
なかには問題文の意味を読み間違えたりするお子さまがいる中で、
独創的な考え、答え導き出す方もいました。

<社会>
平均点としては62.6点と予想通りの点数でした。
歴史・地理・公民の3分野から出題していますが、
歴史がウェイト的に高い構成となっています。
記述問題もありますが、そこまで長い説明を求めているわけではないので、
基本をしっかりと押さえていれば取れるのではないかと思います。

大問2に関しては歴史と公民の融合問題を出題しました。
最近の傾向としては、一つひとつの分野のみを問う形式ではなく、
複数の単元がまたがった内容を問う問題も増えてきています。
一問一答形式で年号とできごとを覚えるだけでなく、
そうなった背景も押さえておくことが大切です。
また、漢字で書くべきものは漢字で書けるように準備しておいてください。

<理科>
平均点は47.1点と非常に難しかったのではないかと感じております。
大問1・2で物理分野、大問3・4で化学分野、大問5・6で生物分野、
大問7で地学分野から出題されており、
範囲としてはまんべんなく出題されています。
また、問題数もほかの教科に比べても最も多いと言えるでしょう。
問題文が長いものも多く、理科でも同様に読解力が求められます。
何を聞かれているかをきちんと把握する必要があるでしょう。
さらに計算力も問われています。算数では分数で解答できる場合でも、
理科では小数点で解答を出さなければなりません。
そのあたりもしっかりとした対策が必要になるでしょう。

<全体を通して>
昨年度の入試に関してお伝えします。
第一回入試では男子180名、女子100名の募集と男女別で募集を行いました。
志願者に関しては一昨年と比べると全体的には減少しました。

第二回の入試では男子20名、女子20名の40名の募集に対して42名の合格者しか出せませんでした。第一回入試の合格者を増やしたわけではありませんが、結果的に入学志願者が多く、第二回ではあまり合格者を出すことができませんでした。

<入試変更点>
①英語選択入試の導入
1月20日の第一回入試のみ、
帰国生用の入試を一般生でも受けられるようにしました。
受験科目は国語・算数・英語の3科目になります。
英語のレベルとしては、英検2級程度で英作文も出題します。

②第二回入試の募集に関して
男女別々で20名ずつの募集を行っておりましたが、
男女合わせて40名の募集に変更します。
募集人数が男女ともに同じですので、
合格最低点の男女差がなくなり、男女平等の試験となります。

突撃インタビュー  広報部 部長 高田 敏行先生

① 第三教育について具体的に
   どのような取り組みをされているのでしょうか?

読書を通して本から学ぶということが重要であるということであると考えています。
私たちの第三教育をもっとも具現化したものが第三教育センターと呼んでいる図書館です。貯蔵数は12万冊を誇ります。
朝7時から開館していて、授業前に早く来て自習や読書をしている生徒、
部活が終わってからも勉強してから帰宅する生徒もいます。
生徒たちが自ら学ぶことのできる環境を用意しています。

② まなボードやICTの導入でどのような変化がありましたか?

まず授業に関しては非常に活発になりました。
先生が話して説明するスタイルの授業のだけでは
退屈そうにしていた生徒が積極的に授業に参加するようになりました。

また、生徒同士でのグループワークや発表を行うことで、
さまざまな考え方も聞けるので、いい刺激になっていると思います。

ただICTの導入など新しいことをすると、
生徒たちは興味を持って学習に取り組みますが、
テストをしてみると身についていない部分があると感じています。
現状の課題としては、
やはり興味をもって学習することはいいとして、
学んだないようをどのように
定着させていくかという部分も考えていかなければなりません。
そのためにはやはり今まで通り、自分で考え、手を動かすことも必要です。
そこの部分をどう融合していくかも考えていかなければなりません。

③ 2003年以降、男子校から共学になってどんなことが変わりましたか?

学校全体が非常に明るくなりましたね。
また、男子校時代は体育会系の部活が活発でしたが、
音楽系をはじめとした文化系の部活が活発に活動しています。

④ 部活動に関して教えてください?

部活動に関しては自由度は高いほうだと思います。
兼部も自由で、ラグビー部と相撲部を兼部している生徒もいます。

部活加入率に関しても中学生はほぼ100%、高校生で80%ほどです。
強制というわけではありませんが、頑張っている生徒が多いと感じています。

⑤ どんなお子様に来てもらいたいですか?

いろんなことに挑戦したいと思う子に来てもらいたいです。
市川学園はいろんなことに挑戦できる環境が整っています。

市川は勉強も部活も頑張るという生徒が多いのが特徴です。
勉強も部活も頑張って、さらにいろいろなことに挑戦したという子は
ぜひ市川に来てください。

学校説明会を終えて

市川学園に到着して、
最初に目に飛び込んできたのが東京の学校では考えられない
広さを有する総合グラウンド。
さらに校舎内も広く、きれいであるというのが非常に印象的でした。

校長先生や高田先生からは
市川学園はどんなことにも挑戦できる環境であるというお話がありましたが、
ICTの導入やアクティブ・ラーニングの推進など
学校全体が新しいことに挑戦していると感じました。

朝の7時から開館しているという
第三教育センター(図書館)はなんと12万冊もの蔵書があるということで、
読書好きにはたまらない環境ですね。

説明会後もお話をしてくださいました、
宮崎 章校長先生、高田 敏行先生、
たくさんのお話をお聞かせいただき誠にありがとうございました。