特別編② 2016 第25回算数オリンピックトライアル 問題解説(その2)|中学受験専門受験塾ドクターが「算数」の偏差値をアップさせる奥義を伝授!

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特別編② 2016 第25回算数オリンピックトライアル 問題解説(その2)

はじめに

受験ドクターの亀井章三です。
いつも「開成・筑駒・灘中!すべて合格大作戦!」をお読みいただきありがとうございます。
今回は、いつもの形式を離れた特別編!6月12日(日)に実施された「第25回算数オリンピックトライアル」の問題を1問ずつわかりやすく解説してまいります。

本連載では、いつも応用問題を解くために必要な「解法ポイント」というものをご紹介しています。
今回のトライアル問題を解いていくうえでも、もちろんこの「解法ポイント」を使っていくことで簡単に解いていくことができますので、たくさん「解法ポイント」をご紹介してまいります。

【問題4】

1gから9gまで1gずつことなった9通りの重さのおもりが1つずつあります。
いま、それぞれのおもりには、
9通りの重さのおもり
とマークがついており、同じマークどうしでは数字が大きいものが重く、同じ数字が書いてあるものどうしでは、○が一番軽く、次に△、一番重いのが□となっています。
いま、天びんを使って量ると下記のようになりました。
このとき、それぞれのおもりの重さを求めなさい。
てんびん1
てんびん2
てんびん3

第4問も算数オリンピックではよく出題される「数字の組み合わせ問題」です。
また、この問題のようにてんびんを用いて大小関係を考える出題も過去ありました。

<解説>
まず、すぐにわかるのは①が一番軽い1gで、3が一番重い9gである、ということです。
【ポイントNo.6】「最小・最大から調べていく」

次に考えるのは2番目に軽い2gと2番目に重い8gは、どの記号なのか?ということです。
2gは②か三角1、8gは三角3になりますので、4通り考えられます。
ということで、
【ポイントNo.4】「候補が5個以下になったら調べの作業」
のポイントにしたがい、4通りに分けて考えていきます。
また、どの重さを使ったかがわかるように表にして調べることにします。

(1)②=2g、=8gの場合
各おもりの重さ一覧1
最初のてんびんから、
三角1+8g=三角3+2gということがわかり、
三角1三角3の差が6gになります。
しかし、残っている3g~7gのおもりの中で、差が6gになる組み合わせはありません。
したがってこの場合はあり得ません。

(2)三角1=2g、三角3=8gの場合
各おもりの重さ一覧2
最初のてんびんから、
2g+=8g+②ということがわかり、
と②の差が6gになります。
これも先ほどの場合と同じで、残りのおもりの中に条件を満たすものはありませんので、やはりダメです。

(3)三角1=2g、=8gの場合
各おもりの重さ一覧3
最初のてんびんから、
2g+8g=三角3+②ということがわかります。
これを満たすのは、(②、三角3)=(3g、7g)(4g、6g)
のどちらかです。

(ア)②=3g、三角3=7gの場合
各おもりの重さ一覧4
2番目のてんびんから、
7g+③>三角2+9g となり、③が三角2より3g以上重いことになります。
しかし、残り4~6gのおもりの中にこの条件を満たすものはありません。
これはダメです。

(イ)②=4g、三角3=6gの場合
③は5gということになります。
各おもりの重さ一覧5
しかし、三角2にあてはまるおもりがないため、これはダメです。
これも先ほどの場合と同じで、残りのおもりの中に条件を満たすものはありませんので、やはりダメです。

(4)②=2g、三角3=8gの場合
各おもりの重さ一覧6
最初のてんびんから、
三角1=8g+2g いうことがわかります。
これを満たすのは、三角1)=(4g、6g)(3g、7g)
のどちらかです。

(ウ)三角1=4g、=6gの場合
各おもりの重さ一覧7
残りのおもりも、③=3g、三角2=5g、=7gと決まります。
しかし、これは3番目のてんびんの条件に合いませんのでダメです。

(エ)三角1=3g、=7gの場合
各おもりの重さ一覧8
2番目のてんびんより、8g+③>三角2+9g となり、
③が三角2より2g以上重いことになります。
残り4~6gのおもりの中でこの条件を満たすものは、③=6g、三角2=4gとなります。
残りの1=5gも決まります。
そして、3番目のてんびんにあてはめてみると、
8g+5g=7g+6gとなり、すべての条件を満たす答えが見つかりました。

答え ①=1g、②=2g、③=6g
=5g、=7g、=9g
三角1=3g、三角2=4g、三角3=8g

【問題5】

図のように、中心が同じ3つの円形の道と、各円周を8等分するように中心からのびる直線の道があります。
A地点から出発して、太線にそってB地点とC地点を順に通ってA地点まで歩いたところ、A地点からB地点にたどり着くまでに歩いたきょりは1300m、B地点からC地点にたどり着くまでに歩いたきょりは2500mでした。
A地点からB地点とC地点を順に通ってA地点に戻る経路
C地点からA地点にもどってくるまでに歩いたきょりは何mですか。
必要であれば円周率は3.14として計算しなさい。

問題5は一見複雑そうにみえますが、条件を整理していく「消去算」です。
入試問題にも近く解きやすかったのではないでしょうか。

<解説>
動いた道のりを、記号を使って式にします。
【ポイントNo.1】「記号・文字を使って問題文を式に表す」
下のように、それぞれの道にア~ウとあ~うの記号をつけます。
それぞれの道につけた記号
A地点からB地点までの道のりは、
ウ+う+イ+い+あ
B地点からC地点までの道のりは、
あ+い+イ+う+ウ+ウ+う+イ+い
となります。これらを整理しますと、

                1300m
2500m
                    1200m

また、この式をA地点からB地点までの道のりの式に代入して、あ=100m、となります。

一方、B地点からC地点までの道のりは、
ア+ア+い+イ+う+ウ と表せます。
これは、ア×2+(い+う+イ+ウ)となり、先ほどの式から
ア×2+1200m となります。
アは半径が「あ」の円周を8等分した長さです。
よって、ア×2=100×2×3.14÷8×2=157m
157+1200=1357
となります。

答え 1357m

【問題6】

1~9999の整数の中から、規則に従ってことなる何個かの整数を選ぶとき、次の各問いに答えなさい。
(問い1)次の規則1に従ったとき、最大で何個の整数を選ぶことができますか。
規則1:選ばれた整数のうち、どの2個の整数の和を計算してもくり上がりが起こらない。

(問い2)次の規則2に従ったとき、最大で何個の整数を選ぶことができますか。
規則2:選ばれた整数のうち、どの2個の整数の差を計算してもくり下がりが起こらない。

この問題6は、今回のトライアルの中で一番難しかった問題と思われます。
条件を考える力・丁寧に調べていく力の両方必要とします。

<解説>
(問い1)くり上がりが起こるという条件を考えることがポイントです。そこで、
【ポイントNo.7】「条件の裏を読み取る」
を使います。
ある位のたし算をするときに、答えが10以上になるとくり上がってしまいます。
したがって、和が10以上になる数字を、1~9999の中からどんどん外していきます。
調べるときは、
【ポイントNo.6】「最小・最大から調べていく」
を使います。

まず1を選ぶと、「一の位が9の数字」は全てくり上がりが起こってしまいますので、もう選ぶことができません。
次に2を選ぶと、「一の位が8の数字」もダメです。
以下、3を選ぶ⇒「一の位が7の数字」がダメ
   4を選ぶ⇒「一の位が6の数字」がダメ
   5を選ぶ⇒「一の位が5の数字」がダメ
となります。
このあと6~9はもう選べないので、次は10を選ぶことになります。
この場合、一の位には制約はありませんが、「十の位が9の数字」がもう選べなくなります。
11~14を選んでも問題はありません。
15~19は選べません。したがって、次は20になります。
20~24を選ぶと「十の位が8の数字」が選べなくなります。
以下、30~34を選ぶ⇒「十の位が7の数字」がダメ
   40~44を選ぶ⇒「十の位が6の数字」がダメ
   50を選ぶ⇒「十の位が5の数字」がダメ
これにより、51~99を選ぶことはできません。

次は100になります。100を選ぶと、「百の位が9の数字」を選ぶことができなくなります。
そのあとは、101~104、110~114、120~124、130~134、140~144を選ぶことができます。
以下、200を選ぶ⇒「百の位が8の数字」がダメ
   300を選ぶ⇒「百の位が7の数字」がダメ
   400を選ぶ⇒「百の位が6の数字」がダメ
   500を選ぶ⇒「百の位が5の数字」がダメ
これにより、501~999を選ぶことはできません。

次は1000になります。
1000を選ぶと、「千の位が9の数字」を選ぶことができなくなります。
そのあとは、1001~1004、1010~1014、1020~1024、1030~1034、1040~1044、1050、1100~1104、1110~1114、1120~1124、1130~1134、1140~1144、1200~1204、1210~1214、1220~1224、1230~1234、1240~1244、1300~1304、1310~1314、1320~1324、1330~1334、1340~1344、1400~1404、1410~1414、1420~1424、1430~1434、1440~1444を選ぶことができます。
以下、2000を選ぶ⇒「千の位が8の数字」がダメ
   3000を選ぶ⇒「千の位が7の数字」がダメ
   4000を選ぶ⇒「千の位が6の数字」がダメ
   5000を選ぶ⇒「千の位が5の数字」がダメ
これにより、5001~9999を選ぶことはできません。

以上をまとめますと、
1ケタの数 1~5の5個
2ケタの数 5×4+1=21個
3ケタの数 25×4+1=101個
4ケタの数 125×4+1=501個
したがって、5+21+101+501=628個になります。

(問い2)
考え方は問い1と同じです。今度は9999から考えてみましょう。
まず9999を選びます。他のどの数字を選んでもくり下がりは起こりません。
次に9998を選ぶと、「一の位が9の数字」が選べなくなります。
たとえば、9998-9989をすると、一の位のところでくり下がりが置きます。
以下、9997を選ぶ⇒「一の位が8の数字」がダメ
   9996を選ぶ⇒「一の位が7の数字」がダメ
   9995を選ぶ⇒「一の位が6の数字」がダメ
   9994を選ぶ⇒「一の位が5の数字」がダメ
   9993を選ぶ⇒「一の位が4の数字」がダメ
   9992を選ぶ⇒「一の位が3の数字」がダメ
   9991を選ぶ⇒「一の位が2の数字」がダメ
   9990を選ぶ⇒「一の位が1の数字」がダメ
となります。

次に選べるのは9980です。
この数字を選ぶと「十の位が9の数字」もダメになります。(9980-9890のように)
以下、9970を選ぶ⇒「十の位が8の数字」がダメ
   9960を選ぶ⇒「十の位が7の数字」がダメ
   9950を選ぶ⇒「十の位が6の数字」がダメ
   9940を選ぶ⇒「十の位が5の数字」がダメ
   9930を選ぶ⇒「十の位が4の数字」がダメ
   9920を選ぶ⇒「十の位が3の数字」がダメ
   9910を選ぶ⇒「十の位が2の数字」がダメ
   9900を選ぶ⇒「十の位が1の数字」がダメ
となります。

次に選べるのは9800です。
この数字を選ぶと「百の位が9の数字」もダメになります。(9800-8900のように)
以下、9700を選ぶ⇒「百の位が8の数字」がダメ
   9600を選ぶ⇒「百の位が7の数字」がダメ
   9500を選ぶ⇒「百の位が6の数字」がダメ
   9400を選ぶ⇒「百の位が5の数字」がダメ
   9300を選ぶ⇒「百の位が4の数字」がダメ
   9200を選ぶ⇒「百の位が3の数字」がダメ
   9100を選ぶ⇒「百の位が2の数字」がダメ
   9000を選ぶ⇒「百の位が1の数字」がダメ
となります。

次に選べるのは9000です。あとは、8000、7000、…、2000、1000と選ぶことができて終わります。
したがって、選ぶことができる数は、
9999~9990、9980、9970、9960、9950、9940、9930、9920、9910、9900、9800、9700、9600、9500、9400、9300、9200、9100、9000、8000、7000、6000、5000、4000、3000、2000、1000の36個が最大となります。

なお、1から調べていった場合も同じ答えになります。
この場合選べる36個は、
1~9、19、29、39、49、59、69、79、89、99、199、299、399、499、599、699、799、899、999、1999、2999、3999、4999、5999、6999、7999、8999、9999になります。

答え (問い1)628個
(問い2)36個