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投稿日:2017年09月25日

テーマ: 算数

マンスリー対策〜流水算を制する者は速さを制す〜

こんにちは、算数を担当しております佐々木です。

夏休みも終わり、秋らしくなってきた今日この頃ですね。

夏あんなに頑張ったのに、9月最初のテストで思うように点数が伸びなかった〜!
と嘆いている生徒さんもいらっしゃると思います。

大丈夫です!

この後のテストで挽回するだけです!

今回は、5年生の10月マンスリーテストに的を絞ってお話しいたします。

5年生は、これから速さと比、旅人算、流水算、時計算、通過算と速さが続きます。

まず、この「速さ」の単元でつまずく第一のポイントは、
単位変換がまだしっかりと定着していない
という可能性があります。

そういうお子様は、秒速、分速、時速の関係図を書いてあげて、問題を出して確認です。
演習は、SAPIXですと、BASIC「速さ」P.9ステップ①、P.10 ステップ② P.11 ステップ③
四谷の予習シリーズ5年上「基本演習問題集」16回速さ(2)P.70トレーニング1
にありますのでしっかりと練習しましょう。

また、次のステップでつまずくお子様は、
速さの三公式がまだ使えていないという状況が考えられます。
速さは、きょりと時間がわかれば出てくる。
つまり、どれだけの時間かかって、どれだけ進んだかを表しているのが「速さ」という
ものなので、問題を読んだ時に、まずは、きょりや時間にチェックを入れましょう。

更に、
「速さ」には、「旅人算」「流水算」「時計算」「通過算」と
入試の出題率から見ても、多様な問題が作られています。

その中で、大きくつまずいてしまうのが「流水算」でしょう。

速さが、上り、下り、流速、静水時の4つ出てくる上に、
更に、流速が変わったり、
こぐ速さを変えたりと、
途中で速さが変わってしまう問題もあります。

流水の問題では、4つの速さの関係を線分図に表しましょう。
初めのうちは簡単なので、線分図を書かなくてもできると
全く書かずに頭の中だけでやってしまう生徒さんが多いですが、
簡単なものから書いておかないと、少し難しくなっただけで
全く書くことができず解けないということが起こっています。

例えば、
上流のA地点から16㎞下流にあるB地点まで、上りに4時間、下りに2時間かかる
船があります。

上りの速さは、16÷4=4km/時
下りの速さは、16÷2=8km/時
ということがわかったら、すぐに線分図にしてみてください。

流水算 攻略

ここから川の速さ、静水時の速さを求めることができます。
流速は、(8−4)÷2=2km/時

流速が変わる問題は、

上流のA地点から16㎞下流にあるB地点まで、下りに2時間かかりましたが、
帰りは、流速が3倍になっていたため、4時間かかりました。
という問題があるとします。
この時の線分図を書くことができるか試しにやってみてください。

流水算 攻略 2

この時の、流速は、
行きは、(8−4)÷④=1km/時
となりますが、帰りは1×3=3km/時です。

次に、静水時の速さが変わる問題は、
線分図がやや描きにくいのですが、

例えば、
上流のA地点から14㎞下流にあるB地点まで、上りに7時間かかりましたが、
こぐ速さを2倍にしたので、下りは2時間で着くことができました。
という問題があった場合、

上りの速さは、14÷7=2km/時
下りの速さは、14÷2=7km/時
です。

上りは、静水時ー川=2km/時
下りは、静水時×2+川=7km/時
上り+下り=静水時×1+静水時×2=9km/時
川は変わっていないので、
上りと下りの速さの和は、川の速さが消去されて、変える前の静水時と変えた後の静水時となります。

つまり、

上りと下りの和は、変える前の静水時+変えた後の静水時

静水時が変わる前の線分図を書くと、

流水算 攻略 3

この線分図に変わった後の静水時を書いてしまうと、
ややわかりにくくなるので、

上りと下りの和は、変える前の静水時+変えた後の静水時

流水算 攻略 4

この関係を知っていると便利です。
テストでも使えますので、
sapix51-22流水算E問題
で確認してみてください。

マンスリーテストまで後2週間ほどあります。
速さの問題でわからないところは対策していきましょう。

算数ドクター