最新記事 2019年07月09日

テーマ: 国語

書き抜き問題に強くなろう~基本の考え方~

こんにちは。受験ドクター国語科の佐伯美和です。
最近、「書き抜き問題が苦手なんです」というご相談を受けることが何度かありました。
文の一部に空所があって、「ここにあてはまる最もふさわしい表現を◯字で」とか、
設問の答えになる言葉そのものを◯字で、とか、そういう問題ですね。

テスト全体として考える場合、実は書き抜き問題は「どちらかといえば後回し」とは思っています。
記号選択や記述式の問題と比べると、「探す」という作業にかかる時間が長い割には
あまり配点自体は大きくないというのがその理由です。
実際、担当している生徒にも「ちょっと探して見つからなかったら後回しで」と教えています。
とはいえ、最終的には正答したいですし、しなければなりません。
今回は、どうすれば書き抜き問題を素早く・正しく解くことができるか、
基本的な考え方をご紹介します。

≪本文≫

抜き出し問題1

≪問≫
本文の内容と合うように、以下の文の空所にふさわしい語句を本文中から書きぬき、文を完成させなさい。

抜き出し問題2

短い文章ですし、この問題自体は簡単に解けると思います。問題は「どうやって正解を見つけているのか?」です。ここをはっきりさせることができれば、難易度が上がっても同様に答えを見つけられるというわけですね。

まずは、問いの方からアプローチしてみます。

抜き出し問題3

空所の前後にはヒントが転がっています。①は、まるで~のような、という形です。スマートフォンのことを何かにたとえているんだな!ということが分かります。②は、○○であると思いこむということは、何か体言が入るという予想をすることができます。「現代人が、スマートフォンのことを○○だと思いこむ」の形で探していきましょう。
今回のように文の途中に入る語句を探す問題の場合は、まずこの整理ができているか?というのが第一のチェックポイントになります。ここが出来ているのであれば、あとは本文からどう探すかです。
では本文を見てみましょう。

抜き出し4

最初の一文は、「話題」です。「ああ、スマートフォンの話が始まるのね、ふむふむ」と思っておけばOK。
その後には「画像の紹介」。いわゆる具体例です。今回の問題のように、内容をまとめるような文を完成させる場合、ここに答えがある確率はあまり高くないと判断してしまって構いません。いったん置いておきます。
そして、次の段落での満を持したかのようなこのようにです。これはそこまでの話からまとめに入る合図です。
※「つまり、要するに、このように」などのまとめワードは、段落の最初にいても最後にいても要チェック!
すると直後に「小さな何でも屋」という比喩表現が見つかり、まず①の答え発見です。
問いの時点で「たとえてるなぁ」と気づけていれば、問題なくクリアできることでしょう。

ちなみに「AというB」という形は……と語りたくなりましたが、長くなるのでまたの機会に。

②の答えを見つけてすっきり終わりましょう!
問いの方の文で「~だと思いこむ」というヒントに着目しましたね。これと類似する語句を探しましょう。ごく易しい問題であれば、そもそも本文と同じ動詞が使われていることもありますが、多くの場合は「似たような別の表現」になっています。すると、「~であると認識」という言葉が候補になってきます。
…ということは。はい、②の正解「生活上不可欠なアイテム」ですね。

いかがでしたでしょうか。
書き抜き問題のコツは、
⑴ まずは問いの方をしっかり見て、入りそうな言葉(内容・品詞)のアタリをつける。
⑵ 本文中のどこにありそうか、目星をつけて探す。
であるということです。
応用レベルの書き抜き問題ではもう少し考えなければならないこともありますが、まずはここまでの基本的なルートをお子様が正確にたどれているか、是非ご家庭での復習の際に確認してみてください。