最新記事 2018年07月25日

テーマ: 理科

夏の鳥、カッコウについて

夏の鳥のお話でもしましょうか

理科で出てくる鳥のお話はセキツイ動物としての「鳥類」のお話と、渡り鳥のお話が多いですね。季節を感じる鳥というと夏の高原などでその鳴き声を聞く「カッコウ」がいます。英語ではcuckooといい「クック-」と発音します。鳴き声そのものですね。渡り鳥としてテストにも出るもので夏になると暑すぎる南の国から日本へと渡ってくることが知られています。

生物には生存戦略と言って生き抜くため、種を保存するために様々な方法で生き抜いていますがその方法はとてもよくわかるものからなぜこんな戦略を取るんだろうこれで生きていけるのだろうかなど思いもよらないものがたくさんあり調べるととても面白いです。受験に絡む話としては天敵や環境に関するものが問題としても聞かれることが多いのでちょっと興味をもって読んでもらえるといいことがあるかもしれません。

さて先ほどのカッコウについてですがこの鳥はご存知の方も多いかもしれませんが「托卵(たくらん)」という面白い習性をもっています。

この鳥はなんと自分の卵をほかの鳥の巣に産んでその鳥に育てさせるという他人(他鳥?)任せをするのです。高原で「カッコウ カッコウ」と声を聴くとすがすがしい気持ちになったのがまさかこんなことをする鳥とはなかなかわかりませんね。

この行動は「自分の巣にいる卵は自分のもの」という先入観(?)によっておこることなのですが悪いことばかりではなく親鳥が傷ついたり死んでしまったときに近隣種の親を「仮親」として育てさせる、いわば「託児所」の様に使ってこのままでは死んでしまう幼鳥を育てることができます。

仮親もやられっぱなしではありません。托卵をされ続けると対抗策として卵の模様が区別しやすく変化してきて自分のものでない卵を識別できるようにだんだん変化してゆくのです。世代が10年単位なので「進化」というのはまだ難しいですが模様の違った仮親だけが生き残ってきたのでこういった変化は「進化圧がかかる」という表現をします。

さて、このカッコウですがその対応策が出てきました。2017年のイギリスのケンブリッジ大学の研究でその托卵のための産卵後になぜかカッコウが鳴き声を上げるということの研究が発表されました。
アメリカの科学誌「ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューション(Nature Ecology and Evolution)」に発表した論文です。
これによるとどうやら鳴き声によって卵の違いに気づかせないように仮親の敵であるタカ科の鳥の鳴きまねをして注意をそらすようだという仮説を立てています。

どちらも生き残るためにいろいろ工夫をして知恵比べをしているのが面白いですね。
生物学の中でもこのような行動学は非常に興味深く面白い事例が多いのでこのようなことから生物学に興味をもって大学に行く人もいることだと思います。これらのことを面白く感じられると興味を持つものを掘り下げる練習、大学に行く目的、勉強する目的が見つかって中学から始まる「学生」生活をよりよくなってゆくと思います。

余談ですがこのブログを書いているときに「カッコウ」の画像が欲しくて画像検索をかけたのですが、なぜかスキーの画像が半分くらい現れて「なぜにスキーが、、?」と思いました。そういえばスキーの種目に「滑降(カッコウ)」があるので上位に出てくるという同音異義語の面白い誤解がありました。同音異義語も面白い話題ですね。