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投稿日:2016年08月10日

テーマ: 国語

「ウチの子、記述が真っ白なんです!」国語のはじめ相談室

受験ドクター国語科のH.Kです。

国語、社会を専門としております。

 

このたび国語でお悩みの方の

解決の糸口に少しでもなればと思い、

「はじめの国語相談室」を開きました。

中学受験国語 家族会議

国語の学習相談を受ける中で

特に多かったものを取り上げて、

その解決法を考えていきます。

 

今回は記述問題で空欄があるお子さん。

「とりあえず埋めなさい」と塾の方からアドバイスを受け、

「なんでもいいから書きなさい」と親からアドバイスしても、

なかなか改善してこないですよね。

 

前回、私のブログでも書きましたように、

何かできないことができるようになるためには、

「練習」と「コツ」が必要になります。

 

詳細に関しては、前回のブログを読んでいただけたらと思います。

では、今回の問題に対しての

「練習」と「コツ」についてお話していきましょう。

 

<武器を持たねば!>

 

難敵である記述問題。

これを倒すためには

強い武器がほしいところですが……

国語 記述2

まず記述問題を埋めるために必要な武器は2つです。

 

①キーワード

②文章の「型」

 

まずはこれらの武器を持つことが重要です。

それぞれについて説明する前に記述問題の採点方式

説明していくようにしましょう。

 

記述問題の採点というのは、

まず、解答をもとに作成したいくつかの「要素」に関連した言葉

入っているのかどうかが基準になります。

 

例えば「犬がいなくなってしまった」という「要素」

解答に求められている場合には、

「犬が見つからない」「犬の居場所が分からない」

などが書いてあれば、その要素の点数が入ることになります。

 

それぞれの「要素」が書いてあるかどうかを確認した後に、

「論理」的な文章になっているのかを確認していき、

適していない場合には減点になります。

 

「論理」には、前後の文が正しく接続されていて、

その内容に抜けがないことが求められます。

もちろん話し言葉や誤字などは減点になることがあります。

 

よって、これらの過程に必要な

「キーワード」や「文章の『型』」を武器に持つことで

点数が取れる記述になるのです。

 

「何でもいいから埋めろ」というのは、

常に正しいわけではないのです。

落ちているものが何でも武器になるというわけではないので。

 

さて、武器については教えましたが、

次は使い方の話をしていきましょう。

 

<繰り返されたらキーワード!>

 

まず①の「キーワード」の判断。

これは「何度もその言葉が出ているかどうか」

それを基準にするとよいでしょう。

 

キーワードとは重要な言葉を指します。

そして重要な言葉とは繰り返されものです。

なぜならそれが重要だからです。

 

しかし、同じ言葉ばかり繰り返すと

少ししつこく感じるものです。

前文の「重要」のように…笑

 

そのため、ふつうは「言い換え」をしていきます。

重要ということばだけでなく、

「大事」「大切」「必要」などでしょう。

 

ポイントとしては、言葉は違いますが

意味は同じようなものになっているということです。

類義語がそれに当たります。

 

その言葉の文字にとらわれるのではなく、

意味を意識して読み進めていくことが重要です。

 

「うなだれている」「目が伏しがちになっている」とあれば

悲しんでいることが分かるはずです。

それは「要素」になっていることが多いのです。

 

まずは、何度も繰り返されている表現、

その中にある意味を表す言葉を記述の中に入れてみましょう。

それだけで点数は少し上がるはずです。

 

<文章の型に入れるだけ

次は②の文章の「型」について話していきましょう。

まず、記述の内容にはパターンは多くありますが、

記述の書き方というもののパターンには限りがあります。

 

パターンが少ないほうが対策しやすいと思いますので、

記述の書き方のパターン、「型」を作っていきましょう。

イメージとしてはチョコづくりと同じです。

 

まず、「キーワード」を沢山いれた材料を、

「文章の『型』」に流し込んでいきます。

そうして「記述」を完成させるのです。

 

例えば、心情理由説明問題の「型」

このようになります。

 

○○○○(背景)だったので

○○○○(行動)したときに、

○○○○(感情)と思ったから。

 

この○○○○の部分に

必要なものを入れていくだけで、

記述は完成するのです。

 

なぜ、顔を赤くしたのですか?

という問題が出たとしましょう。

するとこのように埋めていけばよいのです。

 

顔にできた傷を気にしていたので、

そのことに関する悪口を言われて、

周りが見えなくなるほど怒ったから。

 

普段発言をせずあまりほめられないが、

頑張った作品をほめられたので、

飛びはねるくらいうれしくなったから。

 

このように書けば、

もしくはこの型にいれようとして書けば、

自然と正解に近い文章が記述できるようになります。

 

まずはこの型を覚えてしまって

さらにほかの問題の「型」も覚えれば、

記述問題も以前よりは解きやすくなるでしょう。

 

<あとは練習あるのみ!>

 

今日、私が教えたことは、

本番でいきなり使えるものではありません。

使うためにはもちろん「練習」が必要です。

 

まずはやってみることです。

知っていてもやり始めなければ

宝の持ちぐされで終わってしまいます。

 

お悩みの方は

是非一度やってみてください!

少しでもお助けになればと思っています。

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

では、また次回お会いしましょう。

国語ドクター