最新記事 2019年02月25日

テーマ: 算数

「比を使う」を言語化しよう!

速さの問題の解説で、こんな言葉を見たことがあるでしょうか。
「この問題は比を使って解きましょう」

「…どのように比を使えば良いか気づくのが大変なのではないか!」
という声が聞こえてきそうです。

こんにちは。受験ドクターの石井です。今日は速さの問題における「比を使う」とは具体的に何をすることなのか、言語化していきます。

さて、速さの問題は、どんなに難しい問題であっても、基本的な解法パターンは大きく二つに分けられます。

① 比を使う
② 和と差を利用する

この二つです。今日はこの片方「比を使う」を説明していきます。

速さの問題における「比」とは、主に以下の3種類です。
① 速さの比
② 時間の比
③ 距離の比

この中の一つの比は、問題文にほぼそのまま書いてあることが多いです。
次の例題を見ていきましょう。

『太郎君は船に乗り、川の上流A地点と下流B地点の間を往復します。行きは3時間帰りは5時間かかりました。川の流れの速さが時速2kmのとき、A地点とB地点は何km離れているでしょうか』

さて、この問題で何か比を出せそうなものを探します。すると、時間の比が行きと帰りで3:5であることが分かります。

ここで分かった時間の比を、速さの比距離の比変換していく。これがポイントです。

速さ・時間・距離の中で、一定のものを探します。今回の問題ですと、距離(行きと帰りの距離)が同じであることが分かります。

距離が一定ですので、この問題は時間の比を速さの比に変換することができるのです!

時間の比が3:5なので、行きと帰りの速さの比が5:3です。

さて、なぜ行きと帰りで速さが異なるのか?と考えると、川の流れがあるからだと分かります。

つまり
【静水時の速さ】+【川の流れ時速2km】 : 【静水時の速さ】-【川の流れ時速2km】=5:3

ですから、比の値である5と3の差にあたる2が、川の流れの2倍、つまり2×2=4
と分かります。ここから、下りの速さは時速10km(上りは時速6km)より、A地点とB地点の距離は
10×3=30kmと分かります。

いかがでしたでしょうか。
手順を振り返ります。

① 問題文中から比を出せるものを探す
② 「速さ」「距離」「時間」の中で、一定のものを探す
③ ①で出した比を、②以外の比に変換する

速さと比の問題は、何をしたらいいのかわからず手が止まってしまうケースが多くみられます。
そんな時に、どう考えたらよいかの指針として、上の3手順を覚えておくと、思考しやすくなります。

今回は時間の比を速さの比に変換する問題を取り上げました。次回はこれ以外の比の変換で、作図が必要になる問題を扱いたいと思います。

それではまたお会いしましょう。