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勉強の秋、模試の秋――合格の可能性は?

皆さん、こんにちは。
東京校校長の澤田重治です。

まだ、暑くなったり涼しくなったりを繰り返しそうですが、
季節は確実に進んでいます。

今年、大好評だった「塩あめ」も残りわずか。
いよいよ秋ですね。

tokyo_september

そして、秋と言えば――
受験生にとって2学期は、本格的な模試シーズンです!

昨年もこの時期に、同じような話を書いた記憶があるのですが、
それくらい重要なことなのです。

多くの方が、模試の結果を参考に、最終的な受験校を決定していることと思います。
しかし、意外なほど模試結果の正しい見方をご存知の方は少ないものです。

中には、模試結果の評価の仕方を誤ったために、
合格の可能性のある志望校を諦めてしまう方もいらっしゃいます。

特に「合格の可能性」については誤解が多いですから、
この時期にしっかり確認しておきましょう

【実力適性校】

模試の結果、第一志望校の合格の可能性が「50%」と出てきたら、
皆様はどのように評価しますか?
良かったと考えますか? それとも、悪かったと考えますか?

塾業界では、合格の可能性が50%前後の学校のことを「実力適性校」と呼びます。
意外でしょうか?

過去のデータから、現時点で同じ程度の成績をとっている生徒がその中学校を受験した場合に、
100人中50人が合格するというレベルが「合格の可能性50%」なのです。

言い換えれば、同じくらいの実力だったお子様のうち、しっかり学習して成績を伸ばした子は合格、
伸ばせなかった子は不合格ということです。

もちろん、たまたま得意な分野が多く出題されたという場合もありますし、その逆もあります。
また、当日のコンディションによっても合否は分かれます。
つまり、厳密にいえば、必ずしも成績の伸びだけの問題ではないのですが、
運の要素がプラスにはたらくかマイナスにはたらくかは、皆、同じ条件なのですから、
「しっかり努力すれば合格できる可能性が十分ある」というレベルが実力適性校なのです。

第一志望校の合格判定が80%以上であってほしいものですが、
憧れの第一志望校が「実力適性校」なら、ぜひ胸を張って受け止めてください。

【チャレンジ校】

合格の可能性が30~40%くらいの学校を「チャレンジ校」と呼びます。

中には、30%と聞くと「無理」と決めつけてしまう方もいらっしゃいますが、
それで諦めてしまったらもったいないです。

合格の可能性が30%ということは、過去のデータ上、
同じ時期に同じ成績だった人の30%が実際に合格しているのです。

特に、受験ドクターのような個別指導塾を使って、お子様に合わせた学習をしていれば、
同程度の成績だったライバルたちに比べて有利な環境にあるはずです。

その可能性を少しでも高めるために頑張ろう!
という気持ちで、前を向いて取り組んでほしいと思います。

▽ 確率の話

受験の合格可能性は、実際のデータ上の数字ですから、
出題内容の違いによる運不運を考慮するなら、計算上の確率論があてはまります。

例えば、合格の可能性が30%(割合では0.3)を3校受験したとします。
3校すべてに合格する確率は、
 0.3 × 0.3 × 0.3 = 0.027 = 2.7(%)
やはり、かなり低いですね。

しかし、少なくとも1校は合格する確率となると話は違います。
「少なくとも1校合格」=「全部不合格ではない」 ということですから、
 1 -(1-0.3)×(1-0.3)×(1-0.3)= 0.657 = 65.7(%)

どうですか?
合格の可能性30%のチャレンジ校ばかり3校受けると、65.7%の確率で、
どこかしら1校は合格できることになるのです!

数字のマジックに思えるかもしれませんが、
実際の入試の現場を見ていると、結構うなずけるものです。

そう。しょせん数字は数字なのです。
それで合否が決まるわけではありません。

合格可能性の数字に振り回されることなく、できなかったところを分析して、
可能性を高めるためにこそ模試を利用してください。


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