〈現代文〉麻布中学の現代文の授業では、中学3年間を通して確実に読解力をつけ、その上で記述力(表現力)を養成することを主眼としているとのことです。その上にたった深い人間認識が出来るようにするため、各学年の中で発達段階に応じた指導をしているようです。麻布中学では、様々な学校教材を用いて、幅広い人間理解とともに、豊かな感性や論理的思考力を育成することを目標とし、中3で、その総まとめと、高校での自律的主体的学習姿勢を形成するため、共同卒業論文が課題として出されます。麻布高校では、中学での学習を基礎として、多様なテーマの小説や評論を取り上げ、読解を進めていくことでより深い理解力、表現力を身につけさせることを目標としています。
〈古文〉次に麻布中学の古文の授業ですが、中2より文語文法を扱い、同時に初学者でも理解しやすい平易な題材を用いて、基礎的な古文の読解力を養います。高校では、中学で培った基礎をもとに、さらにレベルアップして、すぐれた古典の教材を選び、読解力・鑑賞力を身につけさせ、古典を楽しむことを目標にしています。最終的には、源氏物語等の古典文学を味読できることを目標としています。
〈漢文〉最後に麻布中学の漢文は、中3から高2までの3年間の必修とし、論語・史記・唐詩などの中国の古典の読解力をつけ、漢文の総合的な学力を修得させることを目標としています。
麻布中学の数学の授業では、中学、高校の6年間を通しての一貫教育の利点をいかし、内容に持続性をもたせ、無理なく学べるシステムにしているとのことです。つまり、中1、中2では、「数と式」、「方程式と不等式」、「関数」、「初等幾何」等の単元を扱い、基本となる式の操作や概念の修得を目的とします。また、中3では「高校数学の基礎」を扱い、高1、高2では、「微分積分」、「数列」、「ベクトル」、「複素数」、「行列」、「いろいろな曲線」等の単元を扱います。高2、高3では選択科目の設定を行い、演習にも重点をおいた授業を行っています。また、選択科目ではコンピュータを使った数学演習の授業もあります。主に、独自に作成したプリントを教材として使用し、生徒自身が数学的思考を育成して、自ら学習する力を養うようにしています。また、数学の楽しさや美しさを味わうことのできるようにと配慮しています。
麻布中学の英語の授業では、基礎力を徹底して養うことを主眼とし、生徒自身が持っている元々の能力を引き出すために、質、量共に多大な努力を要する内容になっているとのことです。中学3年間、1週間の英語の授業の内、1時間を外国人講師が担当しています。また、十分な理解をしてもらうため、分割授業を取り入れており、中2では週2時間、中3では週1時間分割授業を実施し、きめ細かい指導を心掛けています。高校では、文科省検定教科書のほかに副読本、独自で作成したプリント教材を使用し、様々なジャンルのあらゆる英語を「読む」、「聴く」、「書く」ことを通して、英語力を伸ばしていくことを目指しています。
麻布中学の社会の授業では、中1で世界の地理と歴史の分野を総合した「世界」という科目を設置し、中2では日本史を中心とした歴史的分野と地理の2科目を設置しています。中3からは公民的分野と日本の近現代史を、高1では必修である「現代」という科目で地歴公民科の基礎的知識を習得させると同時に、近現代の様々な問題を総合的に学習させ、中高一貫教育の特徴をいかしたカリキュラムとなっています。なお、高1では、「基礎課程修了論文」(通称「修論」)があり、地歴・公民分野より、各自自由にテーマを一つ選んで研究し、論文としてまとめる作業を課題として出されます。高2からは、幅広い選択制を取り入れています。日本史・世界史・地理は継続履修、政治経済・倫理・哲学は単年度履修とし、重点的に理解を深められるよう配慮しています。
麻布中学の理科の授業は、中1から高1までを必修としており、物理、化学、生物、地学の4科目に分けて、それぞれ専門の教諭が担当しています。各科目とも中1、中2では、自然の観察と基礎的な実験を通して科学的なものの見方の習得に重点をおいています。中3・高1では、実験だけでなく論理的考察も重視し、それぞれの基礎法則の十分な理解を心がけています。高2は物理・化学・生物・地学の中から2科目を選択必修とし、科目をしぼって内容を深めています。高3は高2で選択した科目を自由選択としています。各学年にわたり、実験・実習・講義室8室を使って、生徒実験・演示実験・AV教材を有効に活用しています。
麻布中学の保健体育の授業では、中1から高2までの5年間にわたって柔道と剣道を週1回、クラスを分割して選択必修として行っています。また、中2では週1日午後から麻布学園多摩川グラウンドで球技や長距離走を実施しています。この授業では、肉体を鍛えるということだけでなく、精神面も同様に重視しており、心身の健康についての知識の理解と、合理的な体育実践を通じて、心身共に成長することを目標としています。
麻布中学の芸術の授業では、日本画、西洋画、彫刻、工芸、声楽、器楽、作曲、書道といった様々な芸術分野に触れることが出来ます。それぞれに精通した教諭陣がそろっており、特に高校においては美術、工芸、音楽、書道の4科目を選択履修できるように配慮しています。
麻布中学の技術の授業では、栽培、加工、電機を中心とした授業を行っています。この授業では「単に物を作る」ということだけでなく、科学の基礎を実地に応用することを主眼としています。また、それぞれの学習に適した実習室として、加工室、電機室や大型の工作機械を備えて、栽培は環境の良い屋上で実施しています。
麻布中学での家庭科の授業は、よりよく生き抜いていくための教科で、学んだことを行動に移せる力を身に付けてほしいと考えています。中1、高1を対象にし、生活者の視点から自分達の生活を見つめ直すことを目標にしています。中1は「グリーンコンシューマーになろう」、「ノーマライゼーション社会を目指して」、「食から世界を見る」のテーマでワークショップや調査学習を交えて授業をしています。高1は「家族」、「食」、「消費者問題」、「環境」などのテーマを扱っています。また、夏休みの体験学習では、老人ホーム、障害者施設でのボランティア、講演会、車椅子体験等の様々な内容を実施しています。他にも調理実習、幼稚園実習等も行っています。
麻布中学の情報の授業では、高2を対象とし、「情報C」に基づいた内容の授業を行っています。多くの生徒たちはすでに、パソコンや携帯電話など便利な情報通信機器に囲まれて生活しています。しかし、社会の情報化はこれから更に発展し、複雑化していくと考えられます。情報科では、情報の取り扱いについて、より深く考える姿勢を養うと共に、社会の情報化に関するいくつもの問題を的確に解決していく能力を身につけさせることを目的としています。また、授業は情報教室にて行い、生徒は1人1台ノートパソコンを使用して、教室内LANおよび外部ネットワークに参加する形で、様々な課題に取り組んでいます。
2004年度からカリキュラムを改訂しました。それを機に、中3、高1、高2を対象として土曜日に「特別授業」(2時間)を設置しました(2007年度からは高1、高2を対象とし、名称を「教養総合」に改めた)。この授業は既存のカリキュラムや学年の枠にはとらわれずに行われます。生徒は、各学期にいくつかのテーマが設定されている授業の中からそれぞれ自分たちが関心をもった授業を選択します。「特別授業」は自分が興味を持ったテーマに継続して取り組むことを通して、生徒の勉学への積極性あるいは自発性を更に高めていくことを目指しています。
中1から高3までの年代は肉体的にも精神的にも発達の著しい時期です。しかも激しく変化する社会環境は子どもたちの心身の発達に大きな影響を与えています。保健室ではこうした状況をふまえて、長期展望のもとに一人一人の生徒への対応を心がけています。入学時の保護者面談をはじめ、健康管理や健康教育活動を実施しています。