伊能英一

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【横浜校校長】 伊能 英一先生 国語 社会

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  • 川崎市にある有名進学塾で人気講師として約13年間教壇に立たれていました伊能先生が、当塾の教育理念に賛同し、ついに参加いただけることになりました。
  • 伊能先生は最上位クラスから下位クラスまで指導経験がありますので、「国語が得意でさらに成績を伸ばしたい子」から、「国語が苦手でなんとかしたいと思っている子」まで幅広く対応できます。「神奈川御三家」のみならず首都圏の難関校・上位校も、ぜひ伊能先生にお任せください!
  • 伊能先生の国語指導は、算数(数学)や英語のように、文章読解問題を論理的に読み解くメソッドを採用しています。いわゆる「国語のセンス(直感)」なるものに頼ることは一切ありません。ですから、先生の指導を受けて劇的に国語の成績が伸びたという生徒さんから、「国語も算数みたいにきちんと解けるんだね!」「今まで国語で苦しんでいたのが嘘のようだ!」「国語はあいまいな科目だと思っていたけど、目の前の霧が晴れたみたいだ!」という驚嘆の声が聞かれるのもうなずけます。
  • 伊能先生はこれまでの指導経験をもとに、中学受験の国語に関する読解法をまとめた著書も出版されています。その画期的な指導を、実際に「生」で体験してみてください。これまでの「受験国語」の見方が180度変わるかもしれません。
  • 個別指導塾ドクターでは、「ドクターコース」の先生として指導いただいています!!

経歴・バックグラウンド

伊能 英一 いのう えいいち

■趣味

エレキギター演奏(現在の愛器はvanzandtのストラトキャスタータイプ。音の鳴りが最高です!)
読書(村上春樹や伊坂幸太郎が好き。基本的にはミーハーです)
音楽鑑賞(ビートルズやストーンズ、ザ・バンド、クラプトンなどの60~70年代ロック中心)
映画鑑賞(ゴッドファーザー、スターウォーズ、クレイマークレイマー、スモークなどが好き)

■資格

TOEIC 845、TOEFL(CBT)213、CASEC799(TOEIC換算だと870)
※なぜかすべて英語の資格ですね。
普通自動車一種免許(所有する車には特にこだわりません!)

■座右の銘

結果がすべて
※これは「結果が出なければ無意味だ、または、結果が出れば何をやってもいい」ということではありません。昨今「過程かてい主義」と称して、結果を求めない風潮ふうちょうがありますが、それに対するアンチテーゼ(私なりの反対意見)です。
「結果を求めてベストを尽くせば、決して後悔する結果にはならない」ということです。

■休日の主な過ごし方

子ども(娘二人)とたわむれています。決して子煩悩ぼんのうなほうではありませんが(笑)。

■保護者の方へのメッセージ

はじめまして。伊能英一と申します。
保護者の皆さまは「集団授業(一斉授業)」に対して「個別指導」の良さとはどのような点だとお考えでしょうか? 
「個別指導」のメリットは多々あると思いますが、集団授業での指導と個別指導の両方を経験してきた私が痛感するのは、「受験勉強において、個別指導ほど時間の効率が良いものはない」ということです。生徒さん一人ひとり、得意な分野や苦手な分野は当然異なります。生徒さんの立場で考えると、集団授業での解説は、得意な分野ならその大部分が退屈なものになるでしょうし、反対に、苦手分野ならばじっくりと丁寧に説明してほしいと感じているはずです。
特に、私が担当する国語は個人差がきわめて大きい教科です。中高生よりも小学生にその傾向けいこう顕著けんちょです。
また、「集団授業」ではどうしても手薄になってしまう分野が出てくるのは否めません。たとえば多くの受験生が苦手とする記述対策などです。生徒さんの課題点を見極め、プロ講師による適切な指導を受けることによって、どなたでも国語を得意科目にすることができるものだと確信しております。

※講師名はペンネームです。

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受験国語(文章読解)のイメージを
イラスト問題でとらえてみよう!

まずは下のア~エのイラストを30秒ほどながめてください。





さて、ここで問題です。

「イラストに登場する男の子のユニフォームは何色ですか? 次のア~エから答えなさい。」
ア 黒色   イ 赤色   ウ 黄色   エ 緑色

え? 簡単すぎますか?(笑) でも、書いてある情報を「そのまま正確に」読み取る(これを受験国語では「精読」と言います)のは受験国語の「イロハのイ」で、非常に大切なのです。だからというわけではないですが、答えはもちろんイですね!
実際の入試問題などでは、学校にもよりますが3000~4000字程度の長い文章を読んだあとに、問題を解いていきます。そうすると、本文の細かい内容は問題を解く際には忘れてしまうことがあるのです。
たとえば「本文の内容と一致するものを選びなさい」という問題で、「あれ? こんなこと書いてあったかなぁ。ちょっと自信ないけど、まぁいいか…」などと適当に選んでしまってはいけません。必要であれば本文に戻り、逐一ちくいち確認する作業が求められます

受験国語は本文を正確に読めているかが問われる

さて、次の問題にいきましょう。

「エのイラストに描かれている青い男の子の気持ちを分かりやすく説明しなさい」

この問いに対して、皆さんはどのように答えれば良いと思いますか? 
もし小学生の低学年の答えならば「『やったー』って思っている」「ガッツポーズしている」というようなものもありえるかもしれません。
ただし、受験国語の答え方(私はこれを「鉄則」と呼んでいます)にのっとると、残念ながら不正解となります。
受験国語では「気持ちの記述の答え方」という型があるのです。「気持ちの記述」は原則的には「原因・理由+気持ち」の形で答えます。まずは気持ちを表す言葉(これを「心情語」といいます)を考えてみましょう。イラストから考えると、男の子は「『やったー』と喜んでいる」ようですので、心情語は「とてもうれしい」がぴったりですね。
続いて、「原因・理由」のパーツを考えてみましょう。前のウのイラストで「ゴールを決めた」から、男の子は喜んでいるのですね(こういった話の流れを「因果関係」と呼びます)。

したがって、「ゴールを決めることができたので、とてもうれしい気持ち。」のようにまとめれば満点解答というわけです。

受験国語の記述問題には「型」がある

続いてもう一問。これで最後の問題です。今度は少しレベルが上がりますよ! 

「ウのイラストで、赤い男の子の気持ちを60字以内で説明しなさい」

と問われたらどうでしょうか? 
基本的な考え方や解き方は前問と同様です。赤い男の子の気持ちを一言で表すと「ショック」がピッタリですね。「動揺どうよう」や「衝撃しょうげき」などでもOKです。では、なぜショックを受けているのか、「原因・理由」を考えましょう。もちろん「ゴールを決められた(得点された)から」ですよね。
それでは、前の心情語と合体させて、「ゴールを決められたので、ショックを受けている。」で答えは良いのでしょうか? 
実はこれだと△の答えになります。なぜだかお分かりでしょうか? 
設問せつもん文(問い)をよ~く読んで見てください。「60字以内で」という字数の条件があります。前に挙げた答えだと、たった「23字」しかありません。出題者(問題を作る人)は必ず模範もはん解答を作ってから字数指定を設けます。ですから、「60字に対して23字」だと少なすぎるので、明らかに「解答要素(解答に含ませなければいけない内容)の不足」となるのです。
では、どうすれば良いのでしょうか? 
できるだけ「肉付け」をしてくわしく説明するという作業が必要となります。ウにいたるまでのイラスト、つまり、アやイのイラストを見ると、赤い男の子は青い男の子にゴールされまいと必死でがんばっている様子が分かりますね。この部分の説明を加えてあげれば良いわけです(これを難しい言葉では「対立候補を加える」と言います)。
さらに、「デキる小学生」なら、青い男の子がつけている背番号が10であることにもれるかもしれません。そうです。サッカーの世界では背番号10とはエースナンバー(チームで一番能力の高い選手の番号)を表すのです。こういった、本文(ここではイラストですが)にはっきりとは書かれていないことを読み取る能力を求められる場合もあります(ただし、あくまで「読み取れる範囲内」でのことで、自分勝手な読み取りは許されません)。これを私は「世の中の常識」と名づけて、生徒さんに教えています。

解答例としては、「相手チームのエースである男の子にゴールを決められまいと必死にがんばったのだが、得点されてしまい、ショックを受けている。」あたりで良いでしょう。

受験国語は出題者が求めている答えを考えるゲームである

以上のような例を挙げたのは、「受験国語」というものは決して感覚的に読み解くのではなく、「ここにこう書いてあるからこうなんだ」という明確な根拠こんきょもとづいて解答するものだということを強調したかったからなのです。

正しい「受験国語」の学習をしているか、
自己チェックしてみよう!

[生徒さんご本人のチェックリスト]

□「国語の文章読解は勉強しても、他教科に比べて効果がないと感じるんだけど…。」
文章読解の方法を一子いっし相伝そうでんの形で伝授していくのが、受験ドクターの授業の醍醐味だいごみです。「手っ取り早く点数をとる」などといった胡散臭うさんくさい裏技ではなく、確実に国語力を伸ばす方法をお教えします。

□「文章読解問題は、ひたすら問題量をこなせば、自然とできるようになるのでは?」
⇒いいえ。正しいフォーム、すなわち「一貫いっかんした読み解き方」を意識しない限りは、多くの問題を解いたところで「時間の無駄むだ」になることすらあります。

□「塾で先生の説明を聴くと、なんとな~く分かったような気がするんだよぁ。」
⇒実は多くの受験生に当てはまるパターンです。あいまいな説明(もしくは「答えありき」の説明)をいくら繰り返し聴いても、次のテストの点数につながることはありません

□「昔から読書は好きなのに、なぜか国語のテストの点数は悪い。」
⇒読書をする習慣は素晴らしいですが、本来は読書と国語の勉強は別物です。この両者を混同こんどうしている国語の先生すらいるのが現状です。もし「読書=国語の勉強」だったとしたら、国語の授業は読書の時間で良いですよね? 国語の先生も不要ということになります。

□「どうもテストによって成績に出来・不出来の波があるなぁ。」
⇒これは理詰りづめではなく直感で解いている証拠しょうこですが、逆に論理的に解けるようになれば、短期間で成績は劇的に上がります

□「先生には本文がきちんと読めれば、問題は自動的に解けるって言われたけど…。」
⇒これもよくある「誤解」といえます。特に難関・上位校の記述問題は、設問文を読んだときにある程度「解き方」の型が頭に浮かばなければ、「部分点」すらとれません

□「難しめの文章(入試問題レベル)になると知らない言葉が多いんですが。」
⇒受験ドクターでは、授業で扱う問題(本文も含みます)を通じて、問題で問われていない語彙も含めて教えていきます。これができるのも受験ドクターの強みでしょう。

□「入試本番まで1年を切ってしまったが、国語で何とか合格点をとりたい!」
⇒成績の伸びは個人差がありますが、多くの子は国語の方法論を意識しはじめてから1~2ヵ月ほどで、成績の変化が見られます(受験ドクターの個別指導の場合)。

〔保護者の方のチェックリスト〕

□「子どもに『何でこれが正解なの?』と尋ねられても、他教科のようにすっきりと説明できないわ。」
⇒国語はたとえ正解が出せたとしても、解法手順まで説明するのはプロでない限り困難です。ここでいう「プロ講師」であるかどうかは、単に「有名進学塾講師」や「指導歴○年以上」という肩書きだけでは分かりません。保護者の方の厳しい目で、指導内容や実際の授業をチェックされることをお薦めします。もちろん受験ドクターはいつでも授業は見学可能です(1:1の完全個別指導の場合)。

□「わが子の国語力がないのは『これまでの環境』や『遺伝』のせいだとなかあきらめているんです。」
⇒国語講師にとってみれば冗談のようなお話なのですが、意外にも面談などで耳にすることが多いお話です。それだけお子さんの国語の成績が深刻な事態だということでしょう。国語も「受験科目」ですから、文学的センスなるものは不要です。今からでも正しいやり方で取り組ませれば、必ずできるようになります。

□「国語が他教科の足を引っ張っているので、4教科の偏差値が低い。」
⇒近年、子供たちの国語力は低下してきていると言われているのに、なぜか中学受験の国語のレベル(特に中堅校以上)は総じて高いです。国語は「学力格差」が点数以上に大きい科目で、「国語が苦手なために第1志望校のランクを下げざるを得ない」という状況に追い込まれる受験生は少なくないでしょう。

□「小5になって、国語の成績が急に下がってきた気がする。」
⇒通常、大手進学塾では、小5の半ば頃から入試問題レベルを扱っていきますが、このレベルからは直感では解けなくなってきます。その時になって初めて「国語をしっかりと勉強しておくんだった」と後悔する中学受験生は多いのではないでしょうか?

□「子どもには言えないけど、通っている塾の先生の指導法に疑問を持っている。」

⇒大手塾、個人塾問わず、国語講師が皆、明確な方法論を意識して指導しているとは限らず、そういったプロの講師は全体の1割にも満たないと、私は思います。中には国語の講師にもかかわらず、内心は「国語の指導が苦手だ」と感じている方も少なくありません。もちろん、そんなことは保護者の方や生徒さんの前では言わないでしょうが!

「受験国語」で求められるものとは何か?

では、まとめとして「受験国語」で求められる能力とは何かを図式化してみましょう。

ここでは「国語力」の定義として、漢字やことわざ、慣用句など、いわゆる知識事項は除外して説明したいと思います。漢字などの知識事項は、基本的には反復練習による習得しかないのです。したがって知識事項は「やる気と根気」さえあれば、だれでも点数がとれるようになるはずです。とはいうものの、小学生(特に学習意識の低い子)に、これをきちんとやらせるのはなかなか難しいのですが・・・。おそらく学校の先生や塾講師は日々痛感していることでしょう。
さて、中学受験に必要な「国語力」とは一体どういうものなのでしょうか? 大まかに言うと、右の図のように表せるのではないかと、私は考えています。

Iの(a)「語彙ごい力」の習得に関しては、さまざまな方法が考えられます。ある人は読書によってつちかわれると言うかもしれませんし、日常会話でも身につけることができると言う人もいると思います。その他に、テレビや新聞、ラジオなどからでも可能でしょう。いずれのやり方も、間違ってはいません。ただし、昔から言われているように「読書さえすれば、語彙力は無条件で・・・・高まる→だからひたすら読書をしなさい!」というほど、単純ではないでしょう。なぜなら、辞典を片手に読書にはげむという人は、きわめてまれだからです。大抵たいていの場合は、読書で分からない言葉が少しばかりあっても、「自分なりの類推るいすい」で済ましてしまうのではないでしょうか。大人ですら、ある言葉の意味を思いちがいしていて数十年経っていた、なんてことが結構あります(こういうたぐいは、日本語の誤用としても、しばしば話題になりますね)。やはり、語彙力を「確実に」高めていくには、国語の授業などで扱った教材を、すみずみまで丁寧ていねいに「勉強する」のが、最も効果的ではないでしょうか。

Iの(b)「文章構造の把握」ですが、説明的文章ならば、頭の中で小見出し(「○○について書かれている」)をつけながら「段落分け・具体と抽象ちゅうしょうの区別」ができているか、文学的文章(物語文、随筆文)なら、「場所・時間軸や心情の変化」を意識して、「場面分け」をしながら読めているかということです。このように、本文を「かたまり」で読めているかどうかは、入試のように制限時間が設けられていて何度も本文を読み返すことができないテストでは、合否を分ける重要な要素となります。

Iの(c)「文章を読むスピード」は、今までどれだけ文章に触れてきたかに比例すると考えられます。普段、文章に触れる機会が少ない小学生(例えば、全く読書をしない子など)は、読書家の小学生に比べると、往々おうおうにして文章を読むスピードは遅いです。では、どうすれば速くなるかということですが、やはり「その子のレベルに合った適切な文章に触れる」以外にはないでしょう(易しすぎる文章を繰り返し読んでも効果はうすいです)。ただし、読書をまったくしない子であっても、塾の教材などをきちんと・・・・音読する習慣があれば、極端きょくたんに読むスピードが遅くなることはないと思います。なお、ここでいう「スピード」とは、一般的に言うところの「速読力」とは全く別物です。中学入試では、忙しさゆえに短時間で様々な文献ぶんけんに目を通さなければいけないビジネスマンのような速読力は必要ありません。入試では「通読(ざっと読んで全体の内容を大まかにつかむ)」ことよりも、「精読(細部まで正確に読む)」が求められているのです。

Iの(d)「一般常識」ですが、これはあくまで「大人が小学生に求めるレベルのもの」です。しかし、現実的には、小学生の常識力は、大人が求めるそれとは乖離かいりしていることのほうが多いため、設問として「大人の常識」を問うたときに、出題者も想定外の難問となることがあります(超難関校の国語で、しばしば合格者平均点が異常に低いことがありますが、このケースが多く当てはまります)。ですから、普通の大人が持ち合わせている常識を、入試問題等を通じて、改めて「勉強し理解する」必要があるのです。

IIの(a)「問題パターンの理解」は、国語の勉強でもっとも意識したいところです(多くの塾で、宿題として課されることの多い誤り直しレポートは、これを主な目的としています)。国語も算数と同じように、いくつかの問題パターンに分類できます(むしろ、算数よりも問題パターンは少ないです)。だから、いわゆる「文学的センス」なるものが備わっていなくても(そもそも、文学的センスは細かく点数化はできません!)合格点は到達するということを前提に、しっかりと時間をかけて、問題パターンの理解を心がけましょう。

IIの(b)「情報処理能力」とは、簡単に言いますと、設問文を正確に、かつ迅速じんそくに理解するということです。大人からすると考えられないような「読みちがい(誤読ごどく)」をしてしまうことがあるのが、小学生です。日常会話の中でも、大人の問いかけ(発問)に対して、見当違いの答えが返ってくる経験をすることはあるのではないでしょうか。したがって、わりと国語が得意な子でも、設問文の大事な箇所に線を引いたり、キーワードを丸で囲んだりして、「答えの中心」を明確に意識させることは有効な方法です。

IIの(c)「文章表現力」は、Iの(a)「語彙力」とも密接に関係します。文章表現力を問う典型である記述問題では、一般的には、「(1)抜き出し問題(これは、あえて記述問題に分類しない場合もあります)」→「(2)文中の言葉を使って答える問題」→「(3)自分の言葉で答える問題」の難易度順となります。(3)の「自分の言葉を使って答える問題」は、文字通り、すべて自分の言葉で考える必要はありません。本文で用いられている語句を、ある程度まで自分の言葉で言い換えられると、得点ポイントとする採点方法の学校が多いのではないでしょうか? 逆に言うと、正解の根拠はすべて本文のなかにあり、読書のような独創的な解釈や、創作文のようなオリジナリティーあふれる表現などは評価されないどころか、必要な要素が入らなくなるので、かえってマイナスです。あくまで、受験国語は「文学的センスではなく、論理的に読むことができるか」が問われているのです。

指導実例
では、実際に入試問題レベルの問題を、私がどのように指導するのかをご説明いたします。

問題 次の文章を読んで後の問いに答えなさい。

 勝負事ということが、話題になった時に、私の友達の一人が、次のような話をしました。
「私は子供の時から、勝負事というと、どんな些細ささいなことでも、厳しくいましめられて来ました。幼年時代には、誰でも一度は、もてあそぶにきまっている、めんこ、ねっき、ばいなどというものにも、ついぞ手をれることをゆるされませんでした。
『勝負事は、身をほろぼすもとじゃから、真似まねでもしてはならんぞ』と、父は口癖くちぐせのように幾度いくども幾度も繰り返して私を戒めました。そうした父の懸命けんめい訓戒くんかいが、いつの間にか、私の心のうちに勝負事に対する憎悪ぞうおの情をつちかっていったのでしょう。小学校時代などには、友達がめんこを始めると、そっとその場からげ帰って来たほど、(1)殊勝しゅしょうな心持でいたものです。
 私の父が、いろいろな憎悪の中から、勝負事だけを、何故なにゆえこんなに取り分けて戒めたかということは、私が十三、四になってから、やっと分かったことなのです。
 私の家というのは、私が物心を覚えて以来、ずっと貧乏びんぼうで、一町ばかりの田畑を小作して得るわずかな収入で、親子四人が(2)かつかつくらしていたのです。
 確か私が高等小学の一年の時だったでしょう。学校から、初めて二はく宿りの修学旅行に行くことになったのです。小学校時代に、修学旅行という言葉が、どんなに魅惑みわく的な意味を持っているかは、たいていの人が、一度は経験して知っておられることと思いますが、私もその話を先生からきくと、小おどりしながら家へ帰って来ました。帰って両親に話してみますと、どうしても、行ってもいいとはいわないのです。
 今から考えると、五円という旅費は、私の家にとっては、かなりの負担だったのでしょう。おそらく一月の一家の費用の半分にも相当した大金だったろうと思います。 が、私は(3)そんなことは、考えませんから、(4)手を替え品を替え、父と母とに嘆願たんがんしてみたのです。が、少しもききめがないのです。
 もう、いよいよ明日が出発だというばんのことですが、私は学校の先生には、多分行かれない、と返事はして来たものの、行きたいと思う心は、矢もたてたまらないのです。どうかして、やってもらいたいと思いながら、執念しゅうねく父と母とにせびり立てました。とうとう、父も母もしつこい私を持てあましたのでしょう、泣いたり、怒ったりしている私を、捨てて置いて(5)二人とも寝てしまいました
 私は、修学旅行の仲間入りのできないことを、友達にも顔向けのできないほど、はずかしいことだと思いめていたものですから、一晩中でも泣き明かすような決心で、父のまくら元で、いつまでも(A)  駄々だだをこねていました。
 父も母も、頭から蒲団ふとんかぶっていましたものの、私の声が彼らの胸にひしひしとこたえていたことはもちろんです。私が、一時間近くも、旅行にやってくれないうらみをくどくどといい続けた時でしょう。今まで寝入ったようにだまっていた父が、急にむっくりと床の中で起き直ると、蒲団の中から顔を出して、私の方をじっと見ました。
 私は、あんまりいい過ぎたので、父の方があべこべに怒鳴どなり始めるのではないかと、内心びくびくものでいましたが、父の顔はおこっているというよりも、むしろ悲しんでいるといったような顔付かおつきでありました。なみださえうかんでいるのではないかと思うような目付めつきをしていました。
『やってやりたいのは山々やまやまじゃ。わしも、お前に人なみのことは、させてやりたいのは山々じゃ。が、貧乏でどうにもしようがないんじゃ。わしを恨むなよ。恨むのなら、お前のお祖父さんを恨むがええ。御厩みうまやでは一番の石持こくもちといわれた家がこんなになったのも、みなお祖父さんがしたのじゃ。お前のお祖父さんが勝負事で一文なしになってしもうたんじゃ』と、いうと、父はすべての弁解をしてしまったように、くるりと向うを向いて、蒲団を頭から被ってしまいました。
 私は、自分の家が御維新ごいしん前までは、長く庄屋しょうやを勤めた旧家であったことは、誰からとなく、薄々きき知っていたのですが、その財産が、祖父によって、蕩尽とうじんされたということは、この時初めて、父からきいたのです。むろんその時は、父の話を聞くと、二の句がげないで泣寝入りになってしまったのです。

菊池きくち かん勝負事しょうぶごと」より)

問一 ぼう線部(1)「殊勝しゅしょう」と明らかにことなる意味を表す熟語を次のア~エから選び、記号で答えなさい。
ア 健気けなげ  イ 神妙しんみょう  ウ 誇張こちょう  エ 感心

問二 傍線部(A)「  ず」には、傍線部(2)「かつかつ」のようなくりかえされる言葉が入ります。 に入る適切なひらがなを答えなさい。

問三 傍線部(3)「そんなこと」が指す内容を70字以内で答えなさい。

問四 傍線部(4)「手を替え品を替え、父と母とに嘆願たんがんしてみた」とありますが、「私」が修学旅行に行くことにこだわったのはなぜですか。その理由がもっとも端的たんてきに書かれている一文を抜きだし、最初の五字を答えなさい。

問五 傍線部(5)「二人とも寝てしまいました」とありますが、このときの「二人」の気持ちを75字以内で説明しなさい。

いかがでしたか。本文は古めの物語文なので、小学生にとって読みづらい文章だったのではないでしょうか。
実はこの文章は首都圏のぼう中学校の入試問題でも出題されたことがあるものです(※設問はオリジナル問題です)。最近の中学入試問題の本文は、レベルが高いことがお分かりいただけると思います。
なお、実際に出題された本文は、この2倍以上の字数があります。それを受験生は20~25分で読み解かなければならないのですから大変ですね。

早速さっそく、問一からていねいに解説していきましょう。

問一と問二は、いわゆる知識問題です。「殊勝」という言葉を辞典で引くと「健気けなげなさま。感心なこと。神妙しんみょう」とあります。アの「健気」は、「子どもなど力の弱いものがけんめいにがんばる様子」を表す言葉として、中学入試でも頻出ひんしゅつです。「神妙」や「感心」にも似たような意味があります。したがって、明らかに異なる熟語は「誇張こちょう」です。
なお、誇張とは「大げさに表現する」ということですが、あまり語彙ごい力のない小学生だと「誇」の漢字から勝手に類推してしまい「良い意味」でとらえることが多いのです。ですから、こういった問題を解く流れで、問いに関連する重要語句も教えるようにします。

問二は物の様子や人の気持ちなどを表す擬態語ぎたいごの問題です。こちらも知識問題ですので、「どういった場合に使うのか」がきちんと頭に入っていないと解けません。傍線部(A)の直後に「駄々をこねていました」とありますので、その様子に合う「ず」がぴったりですね。
ちなみに、この本文中でぜひ生徒さんに教えたい擬態語がいくつかあります。傍線部(A)の後に出てくる「ひしひし」「くどくど」「びくびく」です。
また、擬態語ではありませんが、慣用句としては傍線部(4)の後の「矢もたてたまらない(=一途いちずな気持ちをおさえきれない)」や最後の文にある「二の句がげない(=驚きなどで次の言葉が出てこない)」あたりもチェックしておきたいところです。こういった「問題では問われていない箇所に目がいくかどうか」は講師の力量も問われるところですね。

問三は指示語(こそあどことば)の問題です。指示語の多くは前の内容を受けます(※例外的に後ろを指すこともあります)。ここでポイントなのですが、「記述問題では、本文の言葉を使えるときはそちらを優先させる」というものです。いわゆる「デキる子」でも、文中の言葉が使えるのにもかかわらず、わざわざ自分の言葉で解答作成する子がいますが、これはかなり危険な解き方です。繰り返しますが、文中に書かかれた言葉で記述の解答要素になるものは優先して使うべきです。
傍線部の前にある「今から考えると、五円という旅費は、私の家にとっては、かなりの負担だったのでしょう。おそらく一月の一家の費用の半分にも相当した大金だったろうと思います。」の箇所の下線部をつなぎ合わせて解答作成します。

解答例としては、「五円という修学旅行の旅費は、私の家にとっては、かなりの負担であり、おそらく一月の一家の費用の半分にも相当した大金だっただろうということ。」でよいでしょう。
やや長い一文ですので、二文に分けてもいいかもしれません。
指示語の問題は、自分の考えた答えを指示語と置き換えてみて、「意味が通じるか」や「文末などが適切か」を確認することも忘れないようにしましょう。

問四は、傍線部自体を注意深く読むことにより、解答のヒントが見つかります。「私は父と母に嘆願した」という内容と同じものが文中の他の箇所にないかを探していきます(これは「同内容をつなぐ」というテクニックです)。
そうすると、「私は、修学旅行の仲間入りのできないことを、友達にも顔向けのできないほど、はずかしいことだと思いめていたものですから、一晩中でも泣き明かすような決心で、父のまくら元で、いつまでも(A)  駄々だだをこねていました。」の後半部分(一晩中でも~駄々をこねていました)が、傍線部(4)の内容と重なることに気づくでしょう。「から」が「原因・理由」を表すことにも着目したいところです。
答えは一文で抜き出すので(一文の途中から抜き出さないように気をつけたいですね!)、「私は、修学」が正解です。

問五はなかなかの難問です。
まずは「気持ちを表す言葉(心情語)」を短く表すとどうなるかを考えましょう。
「父も母も、頭から蒲団ふとんかぶっていましたものの、私の声が彼らの胸にひしひしとこたえていたことはもちろんです」「父の顔はおこっているというよりも、むしろ悲しんでいるといったような顔付かおつきでありました。なみださえうかんでいるのではないかと思うような目付めつきをしていました」という箇所に着目しましょう。
ここから「わが子に対して申し訳ない」という気持ちが読み取れます。
ちなみに、私はここで「親とはわが子に対して見返りを求めない愛情(無償むしょうの愛情)」を注ぐものだ」ということも教えます。思春期真っ盛りのお子さんは「親の子に対する無償の愛情」がどうやら理解できないらしいです(笑)。お子様に対して「常識がなくて困っています」や「人の気持ちを読み取るのが苦手で…」と嘆く保護者の方がいらっしゃいますが、それならば「物語の型」として教えてしまえばいいだけのことです。
話を戻しましょう。心情語に続いて、「原因・理由」を考えましょう。なぜ「申し訳ない」という気持ちなのでしょうか? これはさほど悩まないでしょう。簡単に言えば「修学旅行の費用を出せないから」ですね。語彙ごい力のある子なら「捻出ねんしゅつ(できない)」など難しい言葉も考えられますが、ここであえて無理をする必要はありません。易しい言葉でも内容が正しければ点数がつきます。
さて、ここまでで「原因・理由+心情語」でまとめてみると、以下のようになります。

修学旅行の費用を出せないので、申し訳なく思っている。」
    (原因・理由)        (気持ち)

これだと△の答えになります。
「指導法」のページからご覧になっている方はもうお分かりですよね?
そうです。この答えだと字数が全然足りないのです。余ったら余らしておけばよい? それはいけません(笑)。出題者は模範解答をもとに字数を設定しているからです。

では何を書き加えれば良いのでしょうか?
こんな時に考えて欲しいのが「因果関係」というものです。
私が授業で口ぐせのようにいうことの一つとして、「物語文でも論説文でも、因果関係を常に意識して読み解きなさい」というものがあります。因果関係は本文を読むときだけでなく、設問を解く時にも有効なのです。もちろん、記述問題でも応用できます。

具体的には、「修学旅行の費用を出せないのはなぜか」を考えてあげます。

そりゃあ「貧乏だから」でしょう!
じゃあ、なんで貧乏になっちゃったの?

そんなことを頭の中で考えつつ、しっかりと解答要素を作っていきます。
最後の父のセリフで「お前のお祖父さんが勝負事で一文なしになってしもうたんじゃ」とありますので、ここを生かす形で解答を作成するとよいでしょう。
解答例は以下のとおりです。

「私」のお祖父さんが勝負事でお金を使ってしまったため、一家が貧乏になった。そのため、子供である「私」の修学旅行費すら出せずに、申し訳なく思っている。

この時点で「記述の解答は本文を読んでいない人にも伝わるように書く」ということと「長い一文は書かない(主語と述語が乱れたりするのを避けるため)」ということを、私は強調します。

以上が、私の指導の実例です。

実際の入試問題は、この例題よりも長文で、難関校ではさらにレベルの高い説明的文章(大学受験の評論文に近いレベルのもの)などを出題してくることもあります。ただし、しっかりとした読み方や解き方が身についていれば、センスや直感に頼らなくとも、合格点を取ることは十分に可能です

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