A 講師先生

基礎力を高めます! やる気を高めます! 人間力を高めます!

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  • 四谷大塚準拠塾講師を経たのちは家庭教師としてサピックス、日能研、四谷大塚の生徒を多数指導し、あらゆる塾のカリキュラムに精通した講師です。また、中学受験には全ての科目が重要だと考え、四科目指導が可能な講師でもあります。
  • 【算数】【国語】【理科】【社会】のエキスパート!
  • 受験ドクターの「目の前の1人を勝たせる!愛情を持って!」という理念に共感し、自ら志願し受験ドクターの講師の1人となりました。
  • 偏差値30から偏差値70を超える生徒まで幅広く指導してきた経験があります。

経歴・バックグラウンド

A 講師  

■学歴

早稲田中学・高校→慶應義塾大学

■趣味

  • ・読書(1日1冊読んでる気がします)
  • ・ビリヤード(一時は趣味を超えていました。48時間連続で撞いたり、毎日試合に出かけたり…)

■苦手なもの

・IT関係(現在、一生懸命勉強中です)

■好きなもの

・ねこ

※講師名はペンネームです。

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①基礎力を高める

「基本が大切」よく聞く言葉です。言わない先生はいないと思います。
なぜなら、真実だからです。

ただ、ここからが問題です。
「基本」て何?具体的に答えられるでしょうか?

結論からいうと、生徒それぞれによって異なるので簡単に答えることは出来ません。

算数でいうなら小学生1,2年生の基本は足し算引き算、小学3,4年生の基本は九九といったところかもしれませんが、受験生の基本は段階をおって上がっていきます。

私の基本方針としては基礎と思える部分を増やしていくことです。
速さの問題を例に基本の段階的成長と指導の仕方を説明します。

段階1(偏差値40の基礎)

速さの3公式
①速さ×時間=距離
②距離÷時間=速さ
③距離÷速さ=時間

右の図とセットで覚えさせます。視覚化し、長方形の面積を距離とすれば3つの公式が当然であることがわかるはずです。たくさんの問題を解かせます。時速60キロで40分走ると?などの問題で、60×40=2400などとやらず、60×=40㎞とすれば段階1はクリアです。

段階2(偏差値45の基礎)

典型問題の解き方を覚える
①旅人算
②通過算
③流水算
④時計算

こういった問題を応用問題と捉えてはいけません。難しくしようと思えばいくらでも難しくできるところですが、これらの典型問題はあくまでも基本です。それぞれ20問程度の典型問題を覚えたら第2段階クリアです。

段階3(偏差値50の基礎)

比を使いこなす
①行きは時速40㎞、帰りは時速60㎞のとき、行きと帰りにかかった時間の比は3:2と違和感なく感じさせます。なぜ逆比になるのかが大切です。

②ある自転車と15分間隔で走っている電車が12分ごとに出会います。自転車の速さと電車の速さの比は1:4と即答させます。

同じ距離を自転車は12分、電車は3分、よって速さの比は1:4となります。
この問題を難しいと感じない、基本と感じるためには、同じ距離であれば必ずかかった時間の逆比が速さの比になることを納得させます。納得しない生徒が必ずいます。そういった場合は具体的な数値で当てはめをさせます。60kmにAくんは30分、Bくんは40分かかる場合と100kmにAくんは30分、Bくんは40分かかる場合は具体的な速さは異なりますが、速さの比は変わらないことを繰り返し説明します。上位生の基礎力といっていいかもしれません。

段階4(偏差値55の基礎)

特殊な問題を当たり前にする
①歩数と歩幅の問題
②動く歩道問題
③特殊な時計算
④その他

①父が2歩で進む距離を子供は3歩ですすみ、父が5歩歩く間に子供は6歩歩く。子供が40歩歩いた後に父が追いかけると、父は子供に何歩で追いつくか。

歩数と歩幅の問題は段階2の旅人算をまずは意識してもらいます。次に段階3の速さと比の問題であることを意識してもらいます。

父が2歩で歩く距離を子供は3歩で歩く。父と子供の一歩の大きさの比は3:2

父が1歩3で5歩歩く間に、子は1歩2で6歩歩くとなると同じ時間で3×5=15、2×6=12 距離を歩くことになり、速さの比は15:12=5:4になります。ここを何度も強調します。

ここからは比を使った旅人算です。

子供は歩幅の距離でいうと80先に進んでいます。①が80なので⑤は400歩になります。父の歩幅は3なので400÷3=133歩で追いつくことになります。

②動く歩道問題も基本的には比で考えます。
動く歩道に最初から最後まで歩かずに止まっていたら、50秒かかりますが、動く歩道を歩いて渡ると30秒かかります。歩く速さを2倍にしたら何秒かかりますか?

動く歩道の速さ:動く歩道+歩きの速さの比が分かります。3:5です。段階3の基本であることを確認してもらいます。動く歩道の速さは3、歩く速さは5-3=2となります。歩く速さを2倍にすると動く歩道の速さが3、歩く速さは4となるので7の速さになります。距離を3×50もしくは5×30とおくと距離は150となり、150÷7=21秒となります。

③特殊な時計算はやり方を知らなければかなり面倒ですが、図形化して段階3の比で考えれば簡単に解けることを示します。
ある時計は正午の時報のとき午前11時58分を指していて、午後6時の時報のときは午後6時6分でした。この時計が正しい時間を指したのは何時何分ですか?

時計算が相似図形の問題にかわることを示します。18:00-12:00=6:00を1:3で分ければ答えになることを納得させます。6×=1.5よって13時30分が答えになります。

この段階での大切なポイントは一見難しいと思える問題を既知のものとして、自分の基本のフォルダに入れることです。当然のことですが、段階3までの基本が身についていないと、いつまでも「応用問題」のままで足踏みすることになってしまいます。

段階5(偏差値60の基礎)

問題を整理する
桃子さんは、山のふもとの駐車場を9時に出発して、毎時3㎞の速さで山頂まで歩きました。山頂で30分間休憩してから、上りと同じ山道を毎時6㎞の速さで下り、下り道のちょうど半分の地点で、川に笹舟を流しました。さらにそこから2㎞下った地点で、もう1そうの笹舟を流しました。川は山道にずっと沿っていて、駐車場まで一定の速さで流れています。駐車場で桃子さんの帰りを待っていたお父さんは12時24分に最初の笹舟を見ました。

桃子さんは12時30分には駐車場にもどり、すぐにお父さんの車に乗って、毎時60㎞の速さで笹舟を追いかけました。山道沿いを流れていた川は、駐車場より下流ではゆるやかな流れに変わり、一定の速さで車道沿いを流れ続けています。

(1)駐車場から山頂までの道のりは何㎞ですか。
(2)山道沿いの川の流れの速さは毎時何㎞ですか。
(3)桃子さんが最初の笹舟を追い越してから次の笹舟を追い越すまでの時間は10秒でした。駐車場から下流では、川の流れの速さは毎時何㎞ですか。

この問題に対して生徒の反応は3パターンに分かれます。
パターン1は「分からない」から何もしない
パターン2はとりあえずダイヤグラムを描き出す
パターン3は(1)をとりあえず解こうと問題を読み直す

指導方針としては、パターン1とパターン2の生徒をパターン3にすることです。問題をよく読むということは、実はかなり高いレベルの基礎となっています。(1)だけに集中させ、何度も読ませます。

その過程でダイヤグラムを描くというのは非常に良い傾向です。

「桃子さんは9時に毎時3㎞で出発し、頂上で30分休み、帰りは同じ道を毎時6㎞で12時30分に駐車場につきました」という問題になることを発見させます。

こうなるとあとは簡単です。段階3までの基礎力がついていれば、行きと帰りのかかった時間の比が2:1となり、30分休憩しているので歩いた3時間を2:1で分けます。行きは2時間、帰りは1時間、道のりは6㎞となります。

ここまで、段階1~段階5までの基礎力について説明しましたが、何よりも大切なのは生徒がどの段階にいるのかを正確に見極めることです。段階1が出来ていないのに段階4の授業を受けているという生徒も大勢いると思いますが、私は絶対にそのような指導は行いません。個別指導ならではの、確実に成績が伸びるように生徒の基礎力を高めていきます。
(偏差値に関してはサピックスのテストを想定しています)

②やる気を高める

やる気があってあってしょうがない生徒は正しい指導を受ければ必ず成績があがります。ただ、やる気がある生徒ばかりでないことも事実です。

やる気がないから成績があがらないと生徒側の責任にしないのが受験ドクターの個別指導です。

やる気を引き出して生徒の成績を上げるというのが受験ドクターの理念でもあり私の理念でもあります。

では、どうしたら生徒のやる気を高めることが出来るのでしょうか?

これも個別指導塾ならではだと思いますが、生徒の個性に合わせた授業をすることです。決して指導する側のペースではなく、学ぶ側のペースに合わせるのです。

受験ドクターではソーシャルスタイル診断を行っており、生徒の個性を四つに分類し、その属性に合わせた授業を行います。

四つの属性とは、社交型、友好型、行動型、分析型というものです。
それぞれの型のやる気の高め方は異なります。

ごく簡単にいうと社交型はほめる、友好型には共感を示す、行動型には目的を明示し目標を持たせる、分析型は冷静な態度で講師に信頼感を持たせるなどです。

自分のお子様がどのタイプに属するのか是非受験ドクターで確かめてください。お母さまの一言でも、やる気の出る出ないが変わってきます。

③人間力を高める

中学受験の目的は志望校に受かることです。

しかし、そこに至るまでは決して平坦な道のりではなく、小学生ながら挫折を味わったり、目標を見失うこともしばしばです。そんなときに励ましてくれる親がおり、私たち講師がいることを感じてもらい、そんな困難を乗り越えていく力添えをしていきます。

また、自ら目標を立てさせ、その目標を一つ一つクリアさせるということを私は心掛けて生徒に接しています。

挫折を乗り越え、目標を乗り越えていく力をつけさせることが、中学受験という枠を超えて人間が成長することだと思っています。

中学受験を通して人間として成長してもらうのが私の最終的な目標です。

指導実例

具体的な指導例【算数】 平成22年麻布[2]

太郎君は自転車で、次郎君は徒歩で、A町を同時に出発し、B町へ向かいました。太郎君と次郎君の速さの比は5:1です。太郎君は途中のP地点で忘れ物をしたことに気づき、A町へ向かって引き返したところ、その4分後に次郎君とすれちがいました。A町にもどって、再びB町へ向かったところ、Q地点で次郎君に追いつき、B町には、太郎君は次郎君より24分早く着きました。2人はそれぞれ一定の速さで移動するものとして次の問いに答えなさい。
(1)太郎君がP地点で引き返したのは出発してから何分後ですか。
(2)A町からQ地点までの距離が800mとすると、A町からB町までの距離は何㎞ですか。

麻布の算数に対してどのようなイメージを持っているでしょうか?六角形問題がよく出題されますね。きっと麻布志望の生徒さんたちは一生懸命対策しているでしょう。しかし、毎年必ず出題され、尚且つ合格には欠くことのできない問題は速さの問題です。

では、どのように解いていくのか考えていきましょう。

まずは、(1)に集中して問題文をよく読む。そして、整理する。ここが一番難しいところです。

必要なのは、この部分です。

太郎君と次郎君の速さの比は5:1です。太郎君は途中のP地点で忘れ物をしたことに気づき、A町へ向かって引き返したところ、その4分後に次郎君とすれちがいました。

この部分を視覚化すると下の図のようになります。

太郎と次郎の速さは⑤:➀なので進んだ距離も⑤:➀になります。二人合わせた距離は⑥になります。要するにA町からPの往復が⑥、A町からPまでの距離は③、Pから太郎が次郎に出会うまでの距離は②になります。

太郎は②の距離に4分かかったことになります。ではA町からPまでの距離③にかかる時間は?
もちろん6分です。

出発してからは10分ですね。

問題を整理し、視覚化し、比を利用するという手順を覚え、使いこなせるようにしましょう。

では(2)はどうでしょうか?

すれちがった後、Qで追いつくまでを視覚化してみます。

太郎がすれちがってからQまでの距離(赤の実線)と、次郎がすれちがってからのQの距離(青の実線)の比は5:1です。とすると、A町からQまでの往復の距離を6とすると、A町からQまでの距離は3となり、青の実線の距離は1なので、A町からすれちがった場所と、すれちがった場所からQまでの比は2:1となります。

2の距離に次郎は10分かかっているので、1の距離には5分かかることになります。よって次郎はA町からQまで15分かかることになります。

次は太郎がQからB町に到着するまでを視覚化してみます。

QからB町までにかかる時間の比は、太郎と次郎の速さの逆比になるので1:5となります。

このかかる時間の1:5の差の4が24分にあたることになります。とすると、1が6分にあたり、次郎がQからB町までかかる時間は30分ということになります。

次郎はA町からQまで15分、QからB町まで30分ということは、かかる時間の比が1:2なので距離の比も1:2になるので800×(1+2)=2400m=2.4㎞となります。

どうでしたか?(2)はかなりの難問といえるかもしれませんが、問題を整理し、視覚化し、比を利用することで作業量は多いですが、難問とまでは言えないと思います。

そして、難問と思わない実力をつけさせます。

具体的な指導例【国語】

中学受験の国語に必要なものは以下の6つだと考えています。大学受験の現代文の指導をしていたときも同じことを思っていたので、中学受験に限らない読解能力に必要なものと言えます。

➀漢字の読み書き
②語彙
③抜き出し
④論理的思考
⑤記述
⑥大人の考え

➀漢字の読み書き

練習あるのみだとは思うのですが、所々で講師がチェックを入れる必要があります。記述が書けないという相談が最も多いのですが、ちょっとした漢字が読めず、文章自体がちんぷんかんぷんという生徒も多くいます。少し難しめの論説文などを音読させてみると見抜けるので、最初の授業でためしてみます。

また、特別な読み方の漢字はクイズ感覚でやると興味を引く生徒もいます。
土竜→もぐら(入試で出題されたのを1度も見たことがないので必要ないとは思いますが・・・)
土筆→つくし(つくし自体を知らない生徒もいました・・・)
ここからは入試頻出です。
成就→じょうじゅ(「願い事や目標がかなうこと」と意味まで覚えてもらいます)
建立→こんりゅう(神社や大仏を建てること、マンションを建てるときには使わない)
境内→けいだい(神社の敷地のこと、川内(せんだい)原発、お内裏(だいり)様とお雛様)
相殺→そうさい(打ち消しあうこと)
風情→ふぜい(ようす、ありさま)

漢字の読みは文章を読むための必要最低限の道具であるとともに語彙力を増やすことにもつながるので、毎日、漢字の書きの練習とともに行ってもらいます。テキストはあまり厚すぎないものを一冊しっかりやってもらい、この一冊に載っているものなら出来るという状態までもっていきます。

②語彙

語彙力を豊富にしていくことも読解力には重要なことです。これも塾の教材などで常に増やしていくことが必要です。四字熟語、慣用句、ことわざも語彙の一種だと考えて覚えてもらいます。

語彙力が問われるのは以下のような場合です。

1.Aくんはいそいそと出かけていった。
Q:Aくんの気持ちは?
A:嬉しさで弾む気持ち。

2.Aくんはおずおずと家に帰ってきた。
Q:Aくんの気持ちは?
A:怖れることがあって本当は家に帰りたくない気持ち。

こういった言葉は物語文などの心情把握につながるから大切なのだという意識付けが大切です。使われてこその言葉なので単体の言葉を暗記するのではなく、どのように使われるかまでを指導します。

また、論説文を読む際に知っておかなければならない言葉もあります。例えば、「相対的」という言葉は「何かと比べなければ決定しない」という意味です。
この言葉を知っているだけで、一見哲学的な問いにも答えることができます。

文:あそこに大きなネコがいる。
Q:本当にそのネコは大きいのか?
A:一般的なネコと比べると大きいが、確かにゾウと比べれば小さい。無意識のうちに一般的なネコを基準にして大きいと判断していた。

語彙に関しては多ければ多いほどいいと思いますが、分からない語句を全て辞書で引くというわけにもいかないので、塾の教材等を覚えてもらい、文章を読みながらその都度重要語句を指摘していくというスタイルをとっていきます。

③抜き出し

次の文章を読んで問題に答えてください。

瀬戸内海はその景色の美しいために旅行者の目を喜ばせ、詩人や画家の好い題目になるばかりではありません。また色々な方面の学者の眼から見ても面白い研究の種になるような事柄が沢山あります。一体、あのような込み入った面白い地形がどうして出来たかという事は地質学者の議論の種になっているのです。また瀬戸内海の沿岸では一体に雨が少なかったり、また夏になると夕方風がすっかり凪いでしまって大変に蒸暑いいわゆる夕凪が名物になっております。これらはこの地方が北と南に山と陸地を控えているために起る事で、気象学者の研究問題になります。
(寺田寅彦の文章から)

問1:地質学者の関心の対象
問2:気象学者の関心の対象

抜き出し問題は、一種の視力検査の要素があります。もちろん、問1では地質学者です。
見つけられたら、「関心の対象」=「議論の種」という結びつきに注目してください。間違えやすい答えは「面白い地形」です。地質学者は「面白い地形」自体に関心があるわけではなく、「面白い地形がどうして出来たか」に関心があるのです。

問2で発見するべき言葉は気象学者です。次に「関心の対象」=「研究問題」であることを確認しましょう。つぎに「研究問題」の主語に注目してください。「これらは」となっており複数あることから、解答が「夕凪」だけではないことが確認できます。さらにさかのぼってみると、「また」という並列を表す接続語があり、もう一つの「研究問題」として、「沿岸では一体に雨が少なかったり」が挙げられており、文末を整えて「沿岸では一体に雨が少ないこと」も解答となります。

④論理的思考 ⑤記述

まず、当たり前のことですが、論説文は論理的に書かれていることを強く意識してもらいます。

では、論理的とは何か?ここをしっかりと教えなければ始まりません。
論理的であるということは、結論への筋道が明確で、筋道に妥当性があることをいいます。

記述の訓練にも使うのですが、2つの短い文章を生徒に与えます。

「自尊心を持つ」
「他人を大切に思う」

この文章を論理的につないでもらいます。

自尊心を持つということは、自分のことを大切な存在と認めることだ。同じ人間ならば、他人だって自尊心があるはずだ。とすれば、他人も自分と同じ大切な存在だ。だから、他人を大切に思う。

この文章で88字です。中学受験の記述では長い部類だと思います。

もちろん、物語文でもこのような記述の訓練は可能です。

「雨が降った」
「Aくんは泣いた」

この2つの文章を論理的につなげます。

雨が降った。楽しみにしていた運動会が中止になって、Aくんは泣いた。

最初はこんな短い文章でいいのですが、ここからさらにどうして楽しみにしていたのかをたずねるとこうなります。

雨が降った。滅多に会えないお父さんが遠くから応援にきてくれるはずだった楽しみにしていた運動会が中止になって、Aくんは泣いた。

論説文や物語文には必ずこのような論理が書かれています。特に設問にされているのであればなおさらです。論理を見つけることは楽しい作業です。その楽しさを生徒にぜひ味わってもらいたいと思います。

⑥大人の考え

国語の文章を読むうえで、背景的知識というものがあれば、読解の強力な武器になりますが、これはどうやったら身につくのか。

論説文をたくさん読みましょう。中学受験を経験しない小学生はまず、論説文にふれませんが、中学受験生は否応なしに論説文を読まされます。楽しいと思いながら読むことは難しいかもしれませんが、大人の考えに近づく一番良い方法だと思います。

具体的な指導例【理科】 筑波大附属駒場中H23年

筑波大駒場H23年の問題を使って理科の考え方について考えていきましょう。

ひろし君は、身のまわりにある水よう液を集めて、その性質を調べる実験を計画した。台所や洗面所、トイレなどをさがしたところ、5種類の物質A~Eを見つけることができた。ひろし君は、A~Eのうち液体はそのまま、固体は水にとかして、【実験1】~【実験3】を行った。

実験結果をまとめた表を見て、後の各問いに答えなさい。

【実験1】それぞれの水よう液を、ガラス棒を使って赤色のリトマス紙につけた。
【実験2】それぞれの水よう液を、ガラス棒を使って青色のリトマス紙につけた。
【実験3】それぞれの水よう液に、やすりでみがいた鉄くぎを入れた。

〈実験結果〉

1.身のまわりの物質A~Eの中に、食酢と炭酸水があった。それはどれですか。それぞれ記号で答えなさい。
2.(➀)~(③)に予想される結果を書きなさい。
3.食品を使って、【実験1】や【実験2】のリトマス紙と同じように水よう液の性質を調べるのに使えるものをつくりたい。どのような食品が使えますか。食品名を1つ書きなさい。

まずは【実験1】と【実験2】を確認しましょう。

基本中の基本です。
赤色リトマス紙青色にするのはアルカリ性です。
青色リトマス紙赤色にするのは酸性です。

よって、【実験1】からDはアルカリ性だとわかります。しかも、白色の固体というところから、極めて高い確率で石ケンだと推測できます。

ここで学んでほしいことはアルカリ性の水溶液は汚れを落としやすくする機能(海面活性作用)があるということです。洗剤、シャンプーなど、学校からリトマス紙をもらって試してみてください。

【実験2】から青色リトマス紙が赤色に変わっていることから、AとCは酸性だということが分かります。食酢は酸性、炭酸水は水に二酸化炭素が解けている酸性の水溶液です。

普段から台所などでお手伝いをしていれば、食酢はうす黄色だということがわかると思います。

炭酸水で思い浮かべるのは、なんでしょうか?私はコーラです。ただ、コーラの色は黒なので受験生はサイダーをイメージしてください。透明です。

炭酸水に味はありません。サイダーは炭酸水に味をつけたものです。

余談ですが、私は子供のころ、サイダーだと思って炭酸水を買って飲んだことがありますが、コーラだと思ってコーヒーを飲むぐらいびっくりしました。最近では健康に良いということで炭酸水を飲むことがあるらしいですが、基本的に炭酸水は飲みません。料理にこだわる人がお肉を煮るときに使います。お肉が柔らかくなります。

筑波大駒場中学は男子校で、しかも小学生なので料理をするという受験生は少ないと思います。さらに付け加えると炭酸水よりビールで煮たほうが美味しいというのが私の見解です。それでは、台所にあった炭酸水はいったい何に使うために置いてあったのでしょうか?

ずばり、お酒をわるためです。炭酸水の使われ方の9割はお酒をわるのに使われています。ここから、ひろし君の親はお酒を飲むが、ビールは飲まないということが想像されます。

台所に炭酸水があるというだけで、ひろし君の親にまで思いをはせる受験生に出会ったことはありませんが、ちょっとした事に面白みを持たせることが長い受験生活を楽しくするコツではないでしょうか。

さて、【実験3】を考察してみましょう。

設問にはあまり関係していませんが、なぜ「やすりでみがいた」鉄くぎとなっているのでしょうか?
これは、純粋な鉄だということを強調しています。鉄は酸素と結びついて酸化鉄(さび)という鉄とは別の物質になってしまい、水溶液に入れたときの反応が異なってくるからです。

ちなみに理科的にいうと、ある物質が酸素と結びつくことを「燃焼」といいます。「燃焼」というと炎をあげるイメージかもしれませんが、あくまで酸素と結びつくことと覚えてください。

では、水よう液につけた鉄くぎから泡がでるということはどういうことでしょうか?もちろん、解けて水素を発生させていることです。

鉄を溶かすことが出来るのは比較的強い酸性の水よう液です。アルカリ性の代表ともいえる水酸化ナトリウム水溶液が鉄を溶かさないことを基本事項として覚えていれば、物質Eは酸性であることが分かり、青色リトマス紙を赤色にすることが分かります。

また、アルカリ性である物質Dの水よう液に鉄くぎをつけても変化はありません。食酢は卵の殻を溶かすことはできるが、炭酸水では溶かせないことから考えると食酢は非常にゆっくりと鉄くぎを溶かしていくと想像できます。ゆっくりと溶かすと小さな泡がゆっくりと発生することになります。

3.食品を使って、【実験1】や【実験2】のリトマス紙と同じように水よう液の性質を調べるのに使えるものをつくりたい。どのような食品が使えますか。食品名を1つ書きなさい。

水よう液の性質を調べるものを指示薬といいます。

フェノールフタレイン溶液はアルカリ性に反応し、赤くなりますが、酸性、中性には反応しません。

BTB溶液は酸性は黄色、中性は緑、アルカリ性は青になります。

しかし、食品から作られる指示薬ということなので、ムラサキキャベツ溶液が真っ先に思い浮かばなければ基本がなっていないと思いましょう。

他にもムラサキイモ、ブドウ、ブルーベリーから指示薬を作ることができます。

これらの共通点は何でしょう?もちろん「ムラサキ」です。
この「ムラサキ」はアントシアニンという物質の色です。酸性で赤~ピンク、中性でムラサキ、アルカリ性で青~緑~黄色を示します。酸性の強弱、アルカリ性の強弱まで分かるので、優れた指示薬だと言えます。

解答
1.食酢=A、炭酸水=C
2.➀赤色 ②少量の泡が出た ③変化なし
3.ムラサキキャベツ、ブルーベリー、ブドウ、ムラサキイモなど

具体的な指導例【社会】 筑波大附属駒場中H23年

筑波大駒場H23年を題材にしてどこが大切か、付け加える知識はどんなものかを見ていきたいと思います。

日本の7つの都道府県に関連するつぎの文を読んで、あとの問いに答えなさい。

◎(ア)川は【A】県の南西部を流れ、太平洋にそそぐ一級河川です。長さは約196mと、西日本で一番長い川です。水がとてもきれいな川として知られ、1980年ころから「日本最後の清流」といわれるようになりました。(ア)川の流域はほとんどが森林で、上流では降水量も多く、山に降った雨がきれいな水となって川に集まってきます。川全体をせきとめる大きなダムがなく、流域の人口も少ないため、水がよごれにくいのです。

この文章で大切なキーワードはただ1つ「日本最後の清流」です。もちろん、(ア)は四万十川です。当然、高知県ということになります。「西日本で一番長い」はキーワードではないのですが、この機会に覚えておきましょう。川が問題となっているので、授業では長い川ベスト3、三大急流、東北の米どころに流れる川などの知識を確認します。

◎【B】県の(イ)市では、江戸時代はじめに農家の副業として和クギをつくっていました。ヤスリやキセル、銅器などの金属加工技術をいかし、洋食器づくりが始まったのは、第一次世界大戦中のことです。ヨーロッパ各地が戦場になったため、戦火から遠い日本で洋食器をつくるようになったのです。現在では、金属洋食器の製造は、なんと国内産の95%をしめます。

手薄になりがちな伝統工業が素材になっています。洋食器で反応出来なければ手が出ない問題です。新潟県の市は洋食器で有名です。東北地方や雪の多い地方は米の単作地域なので、冬の間の仕事として伝統工芸品が発達したという理解が大切です。南部鉄器鳴子こけし天童将棋ごま津軽塗などは必須の知識といえるでしょう。

◎三陸海岸の南部に気仙沼は、【C】県にあります。となりの県の室根山からはじまる大川は、ここに流れてきます。ある日、室根山に色とりどりの大漁旗が多数みられました。漁船につける旗が山ではためいていたのです。そこでは、はちまきすがたの男たちが、なれない手つきで木を植えていました。「森は海の恋人」と書かれた、たれ幕もはられていました。彼らは気仙沼湾で(ウ)の養殖をしている漁師さんたちでした。(ウ)の生産は、広島県についで全国2位です。

三陸海岸で岩手県か宮城県になり、気仙沼で宮城県に決定します。ダメ押しでカキの養殖ときているので、基本問題といっていいと思います。養殖が話題になっているので、サロマ湖陸奥湾のホタテ、浜名湖のうなぎ、有明湾ののりなど合わせて覚えてもらいます。うなぎの養殖は静岡の浜名湖が有名ですが、実はだんぜん鹿児島が一位であることも教えます。
また、三陸海岸はリアス海岸なので、若狭湾志摩半島なども覚えてもらうことになります。
栄養分豊かな土壌が川に染み出て、栄養分豊かな海にするので森を守る活動のことを「森は海の恋人運動」が近年盛んです。

◎利根川が流れだす【D】県の太田市や邑楽郡大泉町には日系の(エ)人が多く住んでいて、大泉町では人口の16%をしめています。日本人が最初に移民としてその国に渡ったのは1908年のこと、791人が船に乗って出発しました。当時の日本は貧しく、人々は働ける場所を求めていたからです。大泉町にある西小泉駅前には、野菜の名前がポルトガル語で書かれている食料品店があります。ポルトガル語は(エ)で使われている言葉です。

太田市で自動車工場が思い浮かばなければ社会の基本はまだまだです。当然、群馬県ということになります。ポルトガル語が使われている国はブラジルであることは常識にしてしまいましょう。南米ではブラジルだけがポルトガルに支配され、あとの国は基本的にスペインに支配されていたのでスペイン語だということも覚えてもらいます。
自動車で有名なのは豊田市ですが、企業城下町を他にも日立野田などを覚えてもらい、さらには城下町門前町港町などの確認を行います。

◎【E】県は、大部分が(オ)とよばれる土壌におおわれています。標高50~100mほどの比較的平らな台地で、(オ)台地とよばれています。この土壌は、色は白っぽく、砂だけでなく軽石も含まれています。乾燥に強いのですが、雨や水には弱く、しばしばがけくずれなどの災害が引き起されてきました。

台地であってしかも白っぽいということで鹿児島県のシラス台地だと即決できます。大地は基本的に畑作に向いていること、北海道の根釧台地でのパイロットファームあたりまでは確実に押さえてもらいます。鹿児島は九州地方では最も畜産が盛んで、面積が最も大きいなどがパッとイメージできるまでに持っています。

◎【F】県日高郡みなべ町は、県のほぼ中央にあり、人口は約1万4千人です。(カ)の収穫量は年間約3万トンで、全国の収穫量の約25%で日本一です。3月から5月にかけて(カ)の実は大きく成長し、6月になると収穫されます。梅雨の時期になるとネットを張って熟して落ちた実を集め、洗って塩につけこみます。1ヶ月以上ねかせて、3日から5日ほど、天日に干します。

塩につけこみ、天日にほす」というフレーズでこれはもう梅干しです。答えは梅です。梅の60%は和歌山県でダントツの生産量1位です。梅の生産量は比較的マイナーですが、みかん、りんご、なし、ぶどう、ももの生産地の確認を行います。ちなみにの生産地1位も和歌山県です。

◎伊藤博文の出身である【G】県は、(キ)との関係が深いところです。しかし、この魚には毒があるので、昔は食べることが禁止されていました。武士の間で中毒死がひろがったことから、豊臣秀吉が(キ)食禁止令を出したのがはじまりといわれています。それが解除されたのは1888年のことです。当時の総理大臣伊藤博文がふるさとにもどったときに(キ)の刺身をたべ、全国に先がけてこの県で食用禁止を解除したのです。

毒があるのに食べる魚はもちろんフグです。今でも免許を持った人しか調理が許されていません。伊藤博文の出身は長州藩です。長州藩は現在の山口県で、フグで有名です。ここで確認するのは伊藤博文に関する知識がどれだけあるかです。日本最初の内閣総理大臣というのは基本中の基本の知識で、初代韓国統監も基本です。吉田松陰の松下村塾で学んだということ、日清戦争、日露戦争との関係をしっかりと押さえておけば問題ないでしょう。
同様に豊臣秀吉についての知識の確認も行います。刀狩り太閤検地文禄・慶長の役などの基本中の基本を確認し、山崎の戦いあたりまで覚えておけば知識としては問題ないことを伝えます。

最後に

社会は特別な学校は別として9割は知識です。どこまでが基本知識で、どこからが必要のない知識か判断は難しいと思います。多くの学校の過去問を解いてください。3回以上出てきたら基本問題だと判断して構いません。あとは世の中に常に敏感になっておくことが大切です。

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