では、次の聖光学院中(H22)の問題に挑戦してみましょう。
問題 次のカレンダーを見て、あとの(a)・(b)の問に答えなさい。
(a) 「国民の祝日に関する法律」の第3条第3項では、次のように規定しています。
これは通称「国民の休日」とよばれており、日曜日でも祝日でもないのに休みとなる日のことです。上記のカレンダーの中には、このような「国民の休日」として休みになる日が1日だけあります。その日を(ア)~(エ)の中から1つ選び、記号で答えなさい。
(ア) 5月4日 (イ) 9月22日 (ウ) 11月2日 (エ) 11月24日
(b) 「国民の祝日に関する法律」の第3条第2項では、次のように規定しています。
これは普通「振り替え休日」とよばれる休日に関する規定ですが、上記の5月・9月・11月のカレンダーの中で、こうした「振り替え休日」にあたるのはどの日ですか。次の(ア)~(エ)の中から1つ選び、記号で答えなさい。
(ア) 5月6日 (イ) 9月20日 (ウ) 11月3日 (エ) 11月23日
解説
(a) 日本の「休日」を定めているのが「国民の祝日に関する法律(祝日法)」です。「休日」には、5月5日の「こどもの日」のように「特定の名前を持つもの」と「持たないもの」とがあります。前者を「国民の祝日」といい、後者には「振り替え休日」や「国民の休日」があります。現在「国民の祝日」は6月と8月を除く毎月あり、年間で15日もあります。特に、4月29日から5月5日にかけては「国民の祝日」がぎっしり詰まっています。4月29日は「昭和の日」。(1988年までは「天皇誕生日」。1989年~2006年は「みどりの日」。)5月3日は「憲法記念日」。5月5日は「こどもの日」。
以前はGWが「飛び石連休」になってしまうことがありました。それで、祝日法を改正して(1986)、5月3日と5月5日に挟まれた5月4日を「休日」としました。これが「国民の休日」のはじまりです。したがって、当初、「国民の休日」は5月4日に固定されていたのでした。
ところが、祝日法が再び改正され(2007)、「国民の休日」は「国民の祝日」と「国民の祝日」に挟まれた日に拡大されました。それと同時に、もともと「国民の休日」であった5月4日は「みどりの日」となり、名前のついた「国民の祝日」に晴れて昇格?しました。
上のカレンダーで「国民の祝日」と「国民の祝日」に挟まれた平日を探していきます。たとえば、(ウ)の11月2日はどうでしょうか?これは、11月3日、文化の日(国民の祝日)と11月1日(日曜日)にはさまれていますので、不正解。
2009年の敬老の日は、いわゆる「ハッピマンデー」のため9月21日(月曜日)でした(以前は敬老の日は9月15日でしたが、9月の第3週の月曜に変更)。また、この年の秋分の日は9月23日でした。その結果、9月21日(敬老の日=国民の祝日)と9月23日(秋分の日=国民の祝日)に挟まれた9月22日が「国民の休日」となったのでした。したがって、(イ)が正解です。9月19日(土曜日)から数えれば9月23日(水曜日)まで5連休となり、思わぬ秋の大型連休の誕生となりました。これは、5月のゴールデンウィークに対して、「シルバーウィーク」と呼ばれます。
(b) 前問でみたように、5月3日「憲法記念日」、5月4日「みどりの日」、5月5日「こどもの日」と、すべて「国民の祝日」でありますから、5月3日が日曜日なら、その「振り替え休日」は、「国民の祝日」でない日という条件から、5月6日となります。 何と日曜日(5月3日)の3日後の水曜日(5月6日)が振り替え休日になりました。正解は(ア)です。
この聖光学院中の問題でわかるように、社会の「考える力」とはでたらめに考えることではありません。「正確な知識に基づいて論理的に考える力」のことなのです。したがって、「考える力」を問う問題のためにも「正確な知識」が前提にあるのです。