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過去問が順次出版される時期ですね。

こんにちは。受験ドクター自由が丘校のS.M講師です。
近年まれに見る大型連休となった2019年のゴールデンウィークもいよいよ終わります。
楽しかったよ! という方も、今年ばかりは勉強漬けで大変だったよ……という方も、
これから学校や塾が普段通りのスケジュールに戻っていくことになりますので、
心身と学習のリズムを通常モードに切り替えていきましょう!

このゴールデンウィークの間に、元号も平成から令和に変わりました。
まだまだ慣れない「令和元年」の響き……。
昭和から平成に変わった1989年と比べると、
近年は日常生活では西暦(2019年)のほうを使うことが多くなったような印象があり、
今回は慣れるのには少し時間がかかりそうかな、と思います。

ところで、中学受験生にはおなじみの、声の教育者の「スーパー過去問」シリーズ。
毎年、背表紙のところに「○年度受験用」という数字が記載されていますね。
実は私、この年度表記の仕方にものすごく興味を持っていたりします。

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平成24年度入試版までは、元号の数字のみ表記でした。
これが平成25年度版から平成30年度版までの6年間は、「平成○年度用」と元号つきに。
この変更を行ったのは、おそらく
「数字だけでは今後平成19年なのか、2019年なのか、分かりにくくなりそう」という
出版社の判断ではないかと勝手に想像しています。
そして2019年度入試版からは西暦の数字に変わりました。
これは改元に備えて……ということだったのでしょうか。
今年出版される最新版も、新元号発表前に作られ始めたためか「2020年度用」表記になっています。
それでは、新元号が令和に決定した次年度以降は、また元号表記に戻るのか?
それとも時代の流れに沿って(?)西暦のままいくのか!?
……別にどちらでもいいではないかとお思いになる方も多いことでしょう……
でも、校舎の本棚に過去から最新までの入試問題が並んでいると、気になってしまうのです…!

そんなわけで今年もそろそろ2020年度入試用の過去問が随時発売されていますが、
「過去問はいつ頃買ったらいいですか?」というご相談を受けることがあります。
また、「いつ頃から解き始めたら?」というご相談もやはり数多くお受けします。
それに対して私は、いつも
買うのは早めに、でも解くタイミングは先生の指示を待って!」という答え方をしています。
自分が目指している学校、高確率で受ける学校の過去問は、
教科あるいは個々のお子様の状況によって変わって来るとは思いますが、
秋以降に取り組んでいくことが多くなると思われます。
そのときに「持ってません!」だと不便ですから、入手に関しては早めに動いて損はありません。
しかし、「解くとき以外に中身は見ないで!」と強く申し上げたいです。

志望校の過去問には、実際に本番で合格するために取り組んでいくわけですが、
実はその目的にはいくつかのポイントがあるのです。

①その学校の出題形式や言い回し、傾向に慣れるため。
これはおそらくほとんどの方がイメージしている過去問対策の意義だと思われます。
実際、この精度を上げていくために、志望度の高い学校の過去問は二周、三周…とやり込みます。
②現時点でお子様がどのあたりの位置にいるのかを知るため。
過去の受験生が実際に受けた問題を解くことで、受験者平均点や合格者平均点と比較し、
お子様がその学校の受験者層の中でどれくらいの位置にいることになるのかを測ることができます。
③お子様が既にできているところと、逆にまだできていないところを明確にするため。
これまでに塾の公開テストなどでも単元ごとの定着度を見てきましたが、
実際の志望校の入試に対して「何ができていて・何が足りないか」をはっきりさせることができます。

さて、ここで問題になってくるのが②と③です。
この二点に関しては、「時間内にこの分量をこなしきれるか」というスピード面の評価も関わるのです。
その場合に、例えば国語で既に本文を読んでしまっていると……正確なデータが取れません。
他教科であっても、やはり先に内容(場合によっては気になって答えまでチェックしてしまうことも…)を
知ってしまうことで、お子様の本当の今の力を測り損ねてしまったり、
教えなければならないはずのことに気がつかないまま進んでしまったりするおそれがあります。
そんなことになってしまったら、あまりにも勿体ないと思いませんか?

また、基本的に夏までの今の時期は、どの塾でも新単元の導入や頻出パターンの問題演習などで
入試に対応するための基礎力を養成している時期であるといえます。
ここでいきなり本命の入試問題を解いても、
多くの場合は解きこなせず、ほぼ撃沈してしまいます。
解けるようになっていない時期にいきなり取り組んでも、
気持ちが下がるだけで良いことはありません……。

ですから、基本的には講師が「やりましょう!」とゴーサインを出してから解いていただきたいのです。
買えば中身が気になってしまう気持ちもよく分かりますが、
ここは頑張って我慢していただきたいと思っております。

他にも「第一志望以外がまだ決まってないんだけどどこを買おう……」
「最終的には何冊くらい買えばいいのかなぁ?」といった
過去問にまつわる疑問は他にもきっといろいろ出てくると思います。
その場合には、是非受験ドクターでのご自身の担当講師に、
あるいはお電話での学習相談を活用して、ご相談くださいね。


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